東宝8月映画、倍増で7カ月増、キングダム、どう生きるかが堅調

【銀座新聞ニュース=2023年9月12日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)はこのほど、8月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比120.4%増の91億4846万円で、7カ月続けてプラスになったと発表した。

現在、一般公開中の「キングダム 運命の炎」((C)原泰久/集英社(C)2023映画「キングダム」製作委員会)。映画予報によると、7月28日に公開されてから、8月27日までの興行収入が45億9536万円、観客動員数が320万人で8月の売上高に大きく寄与した。

8月は例年、100億円前後と毎年最大の需要期で、2013年が113億円、2014年が120億円、2015年が111億円、2016年が104億円、2017年が80億円、2018年が123億円、2019年が115億円で推移してきた。しかし、新型コロナの感染拡大により、2020年が89億円、2021年が76億円と2年連続で100億円を割り、さらに2022年8月は42億円と50億円を割っていた。

2023年は3月13日からマスク着用が個人判断となり、5月8日からコロナ感染症が2類からもっとも軽い5類に移行したこともあり、ほとんどの規制がなくなり、5月は前年並の87億円と回復傾向にあり、6月も前年を20%程度上回る32億円になり、7月は前年比65%増の69億円と堅調で、8月は100億円には届かなかったものの、前年の倍増になった。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館の8月の入場料収入は同15.9%減の66億2404万円だった。1月以来7カ月ぶりのマイナスとなった。トーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

新たに8月に公開された映画は4日からの「しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司」、18日からの「SAND LAND(サンドランド)」の2本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、8月4日から6日の週は「キングダム 運命の炎」が2週目も1位、「しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司」が初週で2位、「君たちはどう生きるか」が4週目で4位と、トップ10入りは前週より1本増えて3本だった。

11日から13日の週は「キングダム 運命の炎」が3週目も1位、「君たちはどう生きるか」が5週目で3位に再浮上、「しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司」が2週目で4位と、トップ10入りは前週と同じく3本だった。

18日から20日の週は「キングダム 運命の炎」が4週目も1位、「君たちはどう生きるか」が6週目で2位に再浮上、「しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司」が3週目で5位、「SAND LAND」が初週で6位と、トップ10入りは前週より1本増えて4本だった。

25日から27日の週は「キングダム 運命の炎」が5週目で3位に下がり、「君たちはどう生きるか」が7週目で4位、「しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司」が4週目で6位と、トップ10入りは前週より1本減って3本だった。

8月に映画館で上映された東宝の配給作品は「舞台『刀剣乱舞』七周年感謝祭-夢語刀宴會-ライブビューイング」(8月6日)、「SAND LAND」(8月18日公開)、「キングダム 運命の炎」(7月28日公開)、「君たちはどう生きるか」(7月14日公開)、「怪物」(6月2日公開)、「しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 とべとべ手巻き寿司」(8月4日公開)、「SAND LAND」(8月18日公開)、「キングダム 運命の炎」(7月28日公開)、「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」(4月14日公開)など。