和光が人間国宝の大角幸枝展、花器、鉢、水指、香炉等50点

【銀座新聞ニュース=2023年9月14日】国内時計業界第3位のセイコーホールディングス(中央区銀座1-26-1)グループの百貨店、和光(中央区銀座4-5-11、03-3562-2111)は9月24日まで6階の「セイコーハウス銀座ホール」で大角幸枝さんによる「金工展 METALWORK by YUKIE OSUMI」を開いている。

和光が9月24日まで開いている角幸枝さんの「金工展 METALWORK by YUKIE OSUMI(メタルワーク・バイ・ユキエ・オオスミ)」に出品されている「銀銅赤銅接合花器『赤い海』」(径20.3センチ×高さ23.7センチ)。

「鍛金」の重要無形文化財保持者(人間国宝)の金工作家・大角幸枝(おおすみ・ゆきえ)さんが「日本人の心の奥底にある自然の原風景を器に盛る」をテーマに制作している。

大角幸枝さんは「万物を照らす日月の光、刻々とかたちを変えてゆく波の姿、水面を走る風、移ろいゆく雲といった形態の定まらない自然の姿を、金や銀、銅などの金属を素材とし、鍛金(たんきん)、彫金(ちょうきん)、象嵌(ぞうがん)の高度な技を駆使して『うつわ』に表現して」おり、今回は花器や鉢、水指、香炉、香合(こうごう)など約50点を展示している。

大角幸枝さんは1945年静岡県掛川市生まれ、1969年に東京藝術大学美術学部芸術学科を卒業、金工家で重要無形文化財保持者の鹿島一谷(かしま・いっこく、1898-1996)、鍛金家で重要無形文化財保持者の関谷四郎(1907-1994)、彫金家の桂盛行(もりゆき、1914-1996)に師事し、1986年に第33回日本伝統工芸展で日本工芸会奨励賞(1987年に日本工芸会総裁賞、2009年、2014年に日本工芸会保持者賞)を受賞した。

1988年に文化庁芸術家在外研修員として英国1年間派遣、1991年に第1回香取正彦賞、「第4回MOA(モア)岡田茂吉賞」で工芸部門優秀賞(2010年に工芸部門MOA美術館賞)、2010年に紫綬褒章、2014年に第1回アメリカ国立スミソニアン協会客員作家に選ばれ、2015年に重要無形文化財「鍛金」保持者に認定され、2017年に旭日小綬章、現在、日本工芸会参与、東京家政大学名誉教授、金沢美術工芸大学客員名誉教授を務めている。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)まで。入場は無料。