ポーラ銀座で19人が慈善オークション、再生プラスチック活用(1)

【銀座新聞ニュース=2023年11月10日】化粧品業界国内4位のポーラ・オルビスホールディングス(中央区銀座1-7-7、ポーラ銀座ビル、03-3563-5517)が運営するポーラミュージアムアネックス(ポーラ銀座ビル、03-3563-5501)は11月10日から12月3日まで19人のアーティストによるチャリティオークション「Plastic Revives」展を開く。

ポーラミュージアムアネックスで11月10日から12月3日まで開かれるチャリティオークション「Plastic Revives(プラスティック・リバイブズ)」展のフライヤー。

ポーラミュージアムアネックスでは過去3回チャリティオークションを開いており、これまでに総額5205万9115円に達し、その時の主旨に沿った団体へ寄付してきた。

今回は参加する19人のアーティストに対して、ポーラ・オルビスグループとして循環型社会の実現に貢献するため、「再生素材活用の知見拡張」を目的に、アートと研究開発をかけ合わせる試みとして、ポーラ・オルビスグループの化粧品容器から再生したプラスチックを用いた作品の制作をお願いし、「再生」をテーマにしたオリジナル作品およびドローイングを展示する。

アーティストとグループの「ポーラ化成工業」の研究チームが協力し、素材の特性を活かした作品をはじめ、「プラスチックとは思えない表現の広がりや、キャンバスの支持体となる木材不足に対して再生プラスチックを応用するなど、幅広いアイデアが生まれた」という。

今回の販売収益は、公益財団法人「世界自然保護基金ジャパン(WWF ジャパン)」(港区三田1-4-28、三田国際ビル)が行う海洋保全の活動に寄付する。

作品は会場に展示され、オンライン上でのサイレントオークション(競売方式ではなく、期間中に非公開で入札し、最高額をつけた人が落札する)により販売する。また、関連グッズも発売する。

今回、参加するアーティストは、ガラス作家のイイノナホさん、日本画のように薄く溶いた油絵の具と、テンペラ絵具、アクリル絵具を用いて作品を制作している日本画家の柏原由佳さん、京都芸術大学大学院教授で、フラフープやシャンプーボトル、スカーフなど日常の製品を使い、そのカラフルさ、鏡やラメの反射、モーターによる動きなど回転や循環を取り入れた大規模なインスタレーションや、立体、絵画、写真などの表現方法を用いて作品を制作している鬼頭健吾さん、ドイツを拠点に活動している美術作家の木村恒介さん、「描く」と「書く」の間を主題に、平面、彫刻、壁画、映像、パフォーマンスなど多岐にわたる制作を展開し、ドローイングの拡張性を探求している鈴木ヒラクさん。

主に写真やドローイングの上に絹糸の刺繍を施した布を重ねたインスタレーションを制作している竹村京(けい)さん、レディー・ガガ(Lady Gaga)さんの履いたヒールレスシューズの作者として知られるデザイナーの舘鼻則孝さん、多摩美術大学絵画学科非常勤講師の津上みゆきさん、連続する世界をテーマに模様(パターン)を制作している中嶋浩子さん、「中村人形」4代目の中村弘峰さん。

楠などを丸太の状態から削り出し、油絵具で彩色する手法で彫刻作品を制作している中村萌(もえ)さん、洋画家の流麻二果(ながれ・まにか)さん、鎧兜と人間をテーマに、時代や文化が交雑する世界観を構築している野口哲哉さん、デザイナーの福井利佐さん、京都造形芸術大学情報デザイン学科客員教授の増田セバスチャンさん。

画家の水野里奈さん、京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)特任教授のミヤケマイさん、彫刻家の横溝美由紀さん、現代美術作家で「Fake Cream Art(フェイククリームアート)」という独自の技法で制作する渡辺おさむさん。

開場時間は11時から19時。入場は無料。会期中は無休。