コンビニ7社23年8%増、初の11兆超、客2年続け+、12月4%増

(売上高前年比は独自に計算し、12月に年間売上高を加えて、全面的に書き直し、見出しも替え、画像も追加しています)
【銀座新聞ニュース=2024年1月24日】日本フランチャイズチェーン協会(港区虎ノ門3-6-2、第2秋山ビル、03-5777-8701)はこのほど、コンビニ7社の2023年と2023年12月の統計調査(既存店)を発表した。

ファミリーマートは1月23日から「ベラムール スパークリングワイン」(税込980円)を販売している。フランスのC.F.G.V(Compagnie Francaise des Grands Vins、コンパーニュ・フランセーズ・デ・グラン・ヴァン)社で作られたスパークリングワインで、6カ月間の長期熟成によるまろやかな口当たりと華やかな香りとフルーティーな味わいが特徴としている。

同統計調査はセイコーマート、セブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ポプラ、ミニストップ、山崎製パン・デイリーヤマザキ事業統括本部、ローソンのコンビニ7社の動向(既存店ベース)をまとめている。

2023年の売上高は前年比8.7%増の11兆6593億円と初めて11兆円を超え、3年続けて前年を上回り、2019年から5年連続で10兆円を超えている。

コンビニ7社の売上高は、2012年が8兆2233億円と初めて8兆円を超え、2013年8兆5213億円、2014年8兆8315億円、2015年9兆2974億円と9兆円を超え、2016年9兆6328億円、2017年9兆4738億円、2018年9兆7244億円、2019年10兆3421億円と初の10兆円を超え、2020年10兆1580億円、2021年10兆3397億円、2022年10兆7295億円だった。

協会では、2023年は行動制限がなくなり、5月にはコロナの5類移行に伴い、コロナ禍からの脱却が進み、経済・社会活動が正常化したことや、訪日外国人の回復による人の流れや観光客の増加、記録的な高温などに対応した品揃えやキャンペーンを行ったことにより、おにぎり、菓子、アイスクリーム、ソフトドリンク、酒類などが好調に推移したことが考えられるとしている。

また、売上高を月別に見ると、3月13日からマスクが個人判断となり、5月8日からコロナ感染症が2類からもっとも軽い5類に移行したこともあり、ほとんどの規制がなくなり、回復傾向に入ったが、11月は2022年に特需としてあったチケット売り上げの反動などにより、前年を下回った。しかし、12月はプラスに転じている。

2023年の来店客数は同2.9%増の154億6239万人と2年続けてプラスとなった。来店客数は2015年0.2%増以降、2016年0.5%減、2017年1.8%減、2018年1.3%減、2019年1.6%減、2020年10.4%減、2021年2.5%減と前年割れが6年続き、2022年0.6%増と7年ぶりにプラスとなっていた。

カルビーは通常の「Jagabee(じゃがビー)」より1.2倍の太めカットの皮つきじゃがいもスティック「太めホクホクJagabee チーズ&ペッパー味」(35グラム、価格はオープンだが、160円前後を想定)を1月22日からコンビニ先行で5月中旬まで発売している。フレーバーにチーズを採用し、香りのアクセントにブラックペッパーを加えている。

2023年の客単価は同1.2%増の723.5円と10年続けて前年を上回っている。2013年に0.2%減の596.8円と前年を下回って以降、2014年0.2%増の600.2円、2015年0.7%増の601.2円、2016年0.9%増の605.6円、2017年1.5%増の611.5円、2018年1.9%増の619.1円、2019年2.1%増の632.6円、2020年6.4%増の673.2円、2021年3.2%増の694.9円、2022年2.8%増の715円と9年続けて前年を上回っていた。

●12月売上高4%増、2カ月ぶり増、好天恵まれ、客単価も4カ月ぶり増

一方、2023年12月の売上高は前年同月比4.2%増の1兆0120億52万円と2カ月ぶりのプラスとなった。12月は好天に恵まれたことや、年末に向けてのイベントや帰省による人の流れの活性化により、おにぎり、アイスクリーム、菓子、ソフトドリンクなどが好調に推移し、売上高が前年を上回った。また、客単価は4カ月ぶりに前年を上回っている。

商品別では全体の34.8%を占める「日配食品」が同2.4%増と22カ月続けてプラス、25.7%を占める「加工食品」が同5.6%増と20カ月続けてプラス、30.9%を占める「非食品」が同0.1%減と2カ月続けてマイナス、8.6%を占める「サービス」は同28.1%増と3カ月ぶりに前年を上回った。

協同乳業は1月29日から農協ミルク飲料シリーズとして「農協ミルク 宇治抹茶」(税込199円)をコンビニなどで発売する。JA京都やましろと連携し、京都府産の抹茶ブランド「抹濃(まっこい)」を使い、生乳50%により、北海道産のてん菜由来の砂糖と組み合わせ、宇治抹茶のおいしさを引き出している。

「日配食品」はコーヒーなどのカウンター商材、おにぎり、弁当などの米飯類、パン、調理パン、惣菜類、調理麺、卵、加工肉(ハム、ウインナーなど)、牛乳、チルド飲料、乳製品(バター、チーズなど)、ちくわ類などの練物、ケーキなどの生菓子、サラダ、デザート類など。

「加工食品」は生菓子以外の菓子類、ソフトドリンク(乳飲料を除く)、ビール、ワイ1ンなどのアルコール飲料、食塩、砂糖、味噌、しょう油などの調味料、コーヒー、お茶などの嗜好品、米穀、乾物、各種の缶・瓶類、冷凍食品、アイスクリーム、レトルト食品、インスタント食品など。

「非食品」はたばこ、雑誌、新聞、衣料品、袋物類、文具類、乾電池、テープ、フィルム、電球・蛍光灯、燃料、サングラス、園芸用品、ゲームソフト、洗剤、化粧品、医薬品、医薬部外品栄養ドリンク、紙製品、切手・はがき・収入印紙など。

「サービス」はPOSAカード、コピー、ファクシミリ、宅配便、商品券、ギフト券、各種チケット、宝くじ、D.P.E、レンタル、乗車券、航空券、宿泊券、クリーニングなど。ただし、電力料金などの公共料金などの扱いは含まない。

三和酒類は1月30日から麦焼酎「いいちこ」のホット専用商品「ホッといいちこ」(200ミリリットル、アルコール分6%、税込275円)をコンビニなどで発売する。カップスタイルでレンジで1分あたためるだけで、体があたたまる「ホッといいちこ」で、レモンや梅干しを加えれば、違った味を楽しめる。

店舗数は同0.2%減の5万5713店と19カ月続けて前年実績を下回った(2023年11月5万5771店、10月5万5746店、9月5万5790店、8月5万5810店、7月5万5772店、6月5万5742店、5月5万5724店、4月5万5759店、3月5万5739店、2月5万5852店、1月5万5787店、2022年12月5万5838店、11月5万5825店、10月5万5830店、9月5万5872店、8月5万5926店、7月5万5914店、6月5万5887店、5月5万5904店、4月5万5922店、3月5万5912店、2月5万5931店、1月5万5956店。

2021年12月5万5950店、11月5万5928店、10月5万5938店、9月5万5949店、8月5万5940店、7月5万5931店、6月5万5890店、5月5万5889店、4月5万5868店、3月5万5828店、2月5万5897店、1月5万5911店、2020年12月5万5924店、11月5万5906店、10月5万5872店、9月5万5852店、8月5万5841店、7月5万5797店、6月5万5782店、5月5万5769店、4月5万5772店、3月5万5710店、2月5万5460店、1月5万5581店)。

また、前月比では12月が11月を下回り、2カ月ぶりに前月を下回っている。

来店客数は2.7%増の13億1369万人と12カ月続けてのプラスだった。客単価は同1.5%増の770.4円と4カ月ぶりに前年を上回っている。