M84で「アートの競演」展、冨田陽子、杉山環、桜井善茂ら12人

【銀座新聞ニュース=2024年3月4日】Art Gallery M84(中央区銀座4-11-3、ウインド銀座ビル、03-3248-8454)は3月4日から16日まで写真展「アートの競演2024春暁」を開く。

Art Gallery M84(アートギャラリーエムハッシー)で2021年3月に開かれた「アートの競演2021風花」でM84賞を受賞したYuan(ユアン)さんの作品「My colors,in between(マイカラーズ、イン・ビットイーン)」((C)Yuan/M84)を使用したフライヤー。白黒バックにスプーンを配したシンプルな構成だが、単なる静物写真とは異なり、とてもシンボリックで卵の黄色がポイントで効いているアートな作品としている。静物写真とは異なり、とてもシンボリックで卵の黄色がポイントで効いているアートな作品としている。

Art Gallery M84(アートギャラリーエムハッシー)のオーナー、橋本正則さんが2014年7月から年に2回ほど開いているプロアマを問わず、持ち込んできた作品を順番に展示する一般公募展で、2023年から開設10周年を記念して、大判作品でのチャレンジもめざし、タイトルから「飾りたい」という文言を削除して、新たな写真展「アートの競演」にした。通算20回目となる。

今回も「これはなんだと考えさせるなんとも不思議な作品、今まで見たことのない美しい作品、ずっと眺めていても飽きない作品、見ているだけで癒される作品」など、12人の写真家が販売することを前提とした作品約27点を展示する。前回、来場客から「展示作品の全てのレベルが高いと感じています」と答えられた人もいて、まさに写真芸術の不思議な展示としている。

橋本正則さんによると、「1800年代末期のヨーロッパで、写真はその記録性のみが注目され、芸術作品としての認識や評価はなされてなかった」という。そんな中で写真を芸術と認知させるべく、絵画的な写真をめざす動きが広がり、そのピクトリアリズム(Pictorealism、19世紀半ばのロンドンから始まった、写真の芸術性の確立をめぐる動き)活動と長期にわたるフランス写真協会への働きかけの結果、1924年にフランス写真協会は「フォト・クラブ・ド・パリ(Le Photoclub de Paris Val-de-Bievre(PPVB))」と協力して 「写真芸術展」を開いている。

橋本正則さんは「アートの競演」は、日本の現写真分野において芸術作品の位置付けがどの様になっているのだろうかと考えるきっかけになればという思いで毎年開いており、「写真の価値を高めたい」としている。

また、今回も展示作品の中からM84賞、G.I.P.Tokyo賞、フレームマン賞を設定し、最終日に受賞者を決める。受賞者は個展あるいは2人展を開くことができる。

今回、出品するのは豊吉雅昭(とよよし・まさあき)さん、野田光治(こうじ)さん、冨田陽子さん、宇津井志穂さん、Yuan(ユアン)さん。

髙村啓子(たかむら・けいこ)さん、北尾辰也さん、谷明さん、YU-KI(ユウキ)さん、杉山環(かん)さん。

Andre van Rensburg(アンドレ・ヴァン・レンスバーグ)さん、桜井善茂(よししげ)さんら。

4日18時からオープニングと作品説明会を開く。

16日16時から賞状授与式を開く。

開場時間は10時30分から18時30分(最終日は16時)。入場料は無料。日曜日は休み。