中央の百貨店2月、5店共2桁増、高額品牽引、春節で外国客も好調

(終わりの方に参考として1月の百貨店業界の売上高と訪日外国人観光客売上高の数字を入れてます)
【銀座新聞ニュース=2024年3月2日】中央区とその周辺の主要百貨店の2月の売上高(速報値、店頭ベース)は、日本橋三越、日本橋高島屋、大丸東京店、銀座三越、松屋銀座の5店ともプラスだった。5店舗とも前年を上回るのは27カ月連続となっている。

2月の売上高が48%増と10月、11月、12月、1月に続いて5店の中でもっとも売り上げを伸ばした銀座三越。

2月は「ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドを中心にジャケットやブルゾンなどの春物アウターなどが好調に推移」(三越伊勢丹ホールディングス)し、訪日外国人観光客売上高(免税売上、インバウンド)も2月は「『春節』期間中の客数増加に加え、ラグジュアリーブランドを中心とする高額品が伸長し」(高島屋)、依然として「高付加価値商品への関心が高い」(三越伊勢丹ホールディングス)としている。また、「バレンタイン商戦も好調に推移した」(J.フロントリテーリング)。

三越伊勢丹ホールディングスの日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は前年同月比21.7%増(1月速報値10.6%増、確定値11.1%増、小型店舗を含む、確定値ベースでの店舗別売上額は2019年5月から未公表、1月の商品別では、家庭用品計のみがマイナスで、ほかはプラス)と店頭ベースでは 30カ月続けて前年を上回った。

一方、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同48.1%増(同速報値24.0%増、確定値24.0%増、但し空港型免税店の売り上げを除く、1月の商品別ではサービスのみがマイナス、ほかはプラス)と29カ月続けてプラスとなった。

2月は伊勢丹新宿本店、日本橋三越、銀座三越を中心に、引き続き高付加価値商品の売り上げが牽引し、三越伊勢丹計で26.4%増、国内百貨店計で21.4%増だった。また、3店舗共に8カ月連続で2018年度を上回る実績で推移している。

2月は、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドを中心にジャケットやブルゾンなどの春物アウターなどが好調に推移した。また、継続して、ハンドバッグや財布などの革小物、 化粧品なども伸長した。加えて、顧客向けのイベントやバレンタイン関連イベントなども好調だった。

訪日外国人観光客売上高は全体の傾向と同じように、ラグジュアリーブランドのハンドバッグや財布、宝飾・時計、化粧品など高付加価値商品への関心が引き続き高いとしている。
中国の春節の影響もあり、単月最高額となった昨年12月に次ぐ高水準だった。

日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同14.3%増(同速報値11.8%増、確定値11.4%増)と29カ月続けてプラスとなった(1月の全店の商品別売り上げは家電、生鮮食品、惣菜、食料品その他、食堂・喫茶、美術・宝飾品・貴金属、その他がマイナス)。

2月の店頭売上高は、国内顧客が春物衣料・雑貨を中心に堅調に推移した。また、訪日外国人観光客売上高は、「春節」期間中の客数増加に加え、ラグジュアリーブランドを中心とする高額品が伸長したことで全体を押し上げた。

このため、2月の店頭売上高は国内百貨店計で同17.5%増(1月速報値10.9%増、確定値10.6%増、2020年2月比35.5%増、2019年2月比19.0%増)、訪日外国人観光客売上高は同173.8%増(同105.0%増、同105.8%増、2020年2月比445.5%増、2019年2月比64.1%増)、訪日外国人観光客売上高を除いた店頭売上高は同8.0%増(同5.1%増、同4.6%増、2020年2月比21.5%増、2019年2月比14.2%増)だった。

商品別売上高(14店舗ベース)では、紳士服、紳士雑貨、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、子ども情報ホビー、スポ-ツ、リビング、美術、食料品、サービスが前年実績を上回った。

J.フロントリテーリングの大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同16.1%増(同速報値9.3%増、確定値9.6%増)と29カ月続けてプラスとなった(1月の全店の商品別売り上げは紳士服・洋品、子ども服・洋品、美術・宝飾品・貴金属、家具、家電、その他食料品、サービス、その他がマイナス)。

2月は、婦人服のカットソーやシャツ、紳士服のジャケットなど春物ファッションが活発に動いたことに加え、ラグジュアリーブランド、化粧品も大きく売り上げを伸ばし、バレンタイン商戦も好調に推移したことから、大丸松坂屋百貨店合計では22.0%増、関係百貨店を含めた百貨店事業合計では21.8%増だった。

店舗別では、15店舗中14店舗が前年実績を上回った。大丸松坂屋百貨店合計の訪日外国人観光客売上高(速報値)は、238.6%増(客数同200.2%増、客単価12.8%増)で、月別の最高売り上げを更新した。2020年2月比445.0%増、2019年2月比38.7%増だった。

また、大丸松坂屋百貨店合計(既存店、法人・本社などを除く)の国内売上高(訪日外国人観光客売上高を除く既存店)は同8.8%増、2020年2月比29.5%増、2019年2月比9.3%増だった。

松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同36.3%増(同速報値22.3%増、確定値22.3%増、1月の商品別では紳士服・洋品、家電、家庭用品、食料品がマイナス)と29カ月続けてプラスとなった。

2月の銀座店は、化粧品が前年比約46%増、ラグジュアリーブランドが同約65%増、時計が同137%になるなど、銀座店の強みとなるカテゴリーを軸に大幅に伸ばした。訪日外国人観光客売上高については、円安などが要因となり、前年比約173%増となった(訪日外国人観光客売上高が銀座店全体に占めるシェアは約47%超。コロナ前は平均約25%の水準)。

日本百貨店協会(中央区日本橋2-1-10、03-3272-1666)によると、国内72社180店舗(総従業員5万563人)の1月の売上高(店舗数調整後)は前年同月比7.1%増の4593億6425万円と、23カ月続けてプラスとなり、回復基調は継続している。

1月は一部店舗において能登半島地震による影響も見られたが、訪日外国人観光客売上高と高付加価値商材が牽引(けんいん)した他、コロナ5類移行で行動制限がなくなった初商は堅調で、各社が企画した物産展などの催事やイベントも奏功した。コロナ前の売上高(2020年1月比)でも0.2%増とプラス基調は継続している。入店客数も5.2%増と23カ月連続プラスだった。

顧客別では、円安などを追い風に訪日外国人観光客売上高が105.9%増(22カ月連続、シェア8.7%)の399億円と、1月として過去最高(2020年1月316億円)を更新し、2020年1月比でも25.7%増と好調に推移した。国内市場も2.4%増(23カ月連続、シェア91.3%)とプラスを維持している。

地区別では、訪日外国人観光客売上高が好調な都市(10都市、9.2%増、28カ月連続)が9地区で前年実績を超え、この内、5地区(福岡、大阪、札幌、神戸、京都)でふた桁増を示した。訪日外国人観光客需要が徐々に浸透してきた地方(10都市以外の7地区、0.4%増)も、2カ月ぶりにプラスに転じた。

商品別では、主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食料品)のすべてで前年をクリアし、身のまわり品、雑貨、美術・宝飾・貴金属、食料品、菓子はコロナ前の実績も超えた。特に、ラグジュアリーブランドのバッグや時計、宝飾品など高額商材は、依然需要の強さに変化なく増勢が続いている。化粧品は訪日外国人観光客需要の押し上げ効果などもあり高伸した。

主力の衣料品は天候与件から防寒着が苦戦したものの、クリアランス期間にもかかわらず、ジャケットやニット、カットソーなどのプロパー商材が健闘した。食料品は2カ月ぶりにプラスに転じた。ギフトや手土産、訪日外国人観光客需要などから菓子が牽引した他、食品関連の福袋も伸長した。

全国の百貨店の1月の営業日数は前年よりも0.1日少ない29.8日、107店舗の回答によると、入店客は61店が増え、20店が減ったとし、75店舗の回答によると1月の歳時記(初売り、クリアランス)の売り上げについては18店が増え、10店が減ったとしている。

東京地区(12社22店)の1月の売上高は前年同月比6.7%増の1353億3712万円と、29カ月続けてプラスとなった。

国内88店舗の訪日外国人観光客による1月の売上高は同105.9%増の約399億9000万円と22カ月続けてプラスとなり、国内の百貨店に占めるシェアが8.7%としている。

このうち、一般物品売上高は同97.7%増の約345億1000万円と34カ月続けてプラス、化粧品や食料品などの消耗品売上高が178.6%増の約54億8000万円と18カ月続けてプラス、購買客数が同112.5%増の約39万8000人と21カ月続けてプラス、1人あたりの購買単価が同3.1%減の約10万円で、20カ月続けて前年を下回った。

人気のあった商品(2022年11月からランキングなし)は化粧品、ハイエンドブランド、食料品、婦人服飾雑貨、紳士服・洋品が上位に入った。

免税手続きカウンターへの来店の多かった国(2022年11月からランキングなし)は中国本土、韓国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシアとなっている。