大丸松坂屋画廊で藝大OBの江上秋花、MOKOEら「現代アート」展

【銀座新聞ニュース=2024年3月27日】国内百貨店業界2位の流通グループ、J.フロントリテイリング(中央区八重洲2-1-1)傘下の大丸松坂屋百貨店(江東区木場2-18-11)が運営するアートギャラリー「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3572-8886)は3月28日から4月3日まで「Tokyo Gendai×Geidai Art」を開く。

大丸松坂屋百貨店の「Artglorieux GALLERY OF TOKYO(アールグロリュー ギャラリーオブトーキョー)」で3月28日から4月3日まで開かれる「Tokyo Gendai(トウキョウ・ゲンダイ)×Geidai Art(ゲイダイ・アート)」のフライヤー。

東京藝術大学美術学部デザイン科出身の作家たちによるグループ展で、「デザイン科出身ならではの色彩、構図のバランスに、それぞれの作家の個性が融合した」作品が出品される。

ウイキペディアによると、東京藝術大学は1887(明治20)年に東京府(当時)に設立された官立の東京美術学校と東京府下谷区に設立された官立の東京音楽学校が1949(昭和24)年5月に国立学校設置法の公布施行に伴い、統合されて新制「東京藝術大学」として設立された。2004年4月1日に国立大学法人法の制定および国立学校設置法の廃止により、これまで国の機関の一部であった大学は法人格を取得して「国立大学法人東京藝術大学」となり、同時に東京藝術大学を設置した。

東京美術学校は1876(明治9)年に工部大学校付属「工部美術学校」として設立され、お雇い外国人によるヨーロッパ式の教育が行われたが、1883(明治16)年に廃止され、1885(明治18)年に文部省の図画調査会において官立美術学校の設立が提案され、アーネスト・フェノロサ(Ernest Francisco Fenollosa、1853-1908)、岡倉天心(1863-1913)、狩野芳崖(かのう・ほうがい、1828-1888)らが中心となって「図画取調掛」を設立された。

1887年10月4日に「東京美術学校」と改称され、1889(明治22)年2月に現在の上野校地(旧教育博物館跡)に移転し授業をはじめた。当初は日本画、木彫、工芸の3科で、後に西洋画科、建築科などが設置され、東京藝術大学開学の2年後の1952年に最後の卒業式後に閉校された。

東京音楽学校は1878(明治11)年に伊沢修二(1851-1917)が目賀田種太郎(1853-1926)と連名で音楽教育の意見書を文部大臣に提出し、1879(明治12)年に文部省に伊沢修二を御用掛とする「音楽取調掛」が設立され、1880年以降、東京師範学校付属小学校(現筑波大学付属小学校)生や東京女子師範学校付属幼稚園(現お茶の水女子大学付属幼稚園)生への音楽教育を担当する教員の育成を行い、音楽専門教育機関の役割を果たすようになった。

その後、数回の名称変更を経て、1887年10月4日に東京音楽学校と改称され、1890年5月12日に新校舎(現旧東京音楽学校奏楽堂が含まれていた校舎)が現在の奏楽堂の位置に落成された。1893(明治26)年に、一時東京高等師範学校(東京教育大学、現筑波大学)の付属学校となったが、1899(明治32)年に独立し、東京藝術大学開学の2年後の1952年に最後の卒業式後に閉校された。

1954年4月に美術専攻科と音楽専攻科が設置され、1975年4月に美術学部工芸科を改組し、工芸科とデザイン科を設置、言語・音声トレーニングセンターを設置した。1976年5月に美術学部附属写真センターを設置、1998年4月に大学美術館を設置(芸術資料館の転換)、1999年4月に美術学部の既設学科を改組し、先端芸術表現科を取手校地に設置した。

現在、美術学部には絵画科、彫刻科、工芸科、デザイン科、建築科、先端芸術表現科、芸術学科がある。

今回、出品するのは、青山健一さん、アンドウトシキ(安藤俊己)さん、いわさきありえ(岩崎亜里恵)さん、内田恵さん、内田亘さん、江上秋花(あきか)さん、河辺依莉乃(かわべ・えりの)さん、くまたにたかしさん、CAI QIN(サイキン)さん、平良志季(たいら・しき)さん。

たかすぎるな。(たかすぎ・るな)さん、高橋祐次さん、長瀨萬純さん、布山(ぬのやま)恵子さん、林祥平さん、MOKOE(モコエ)さん、森田洋美さん、門田(もんだ)奈々さん、李倩(リ・セイ)さんの19人。

青山健一さんは1977年愛知県生まれ、2005年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業している。

アンドウトシキさんは1991年宮城県仙台市生まれ、2014年に宮城教育大学初等教育教員養成課程美術コースを卒業、2016年に東京藝術大学大学院美術研究科修士課程デザイン専攻を修了している。

いわさきありえさんは1993年千葉県生まれ、2020年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、同年に「IAG AWARDS 2020」で入選、2022年に同大学院美術研究科デザイン専攻を修了、修了制作でサロン・ド・プランタン賞とArtの力賞を受賞している。

内田恵さんは1990年東京都生まれ、2017年に東京藝術大学大学院美術研究科修士課程デザイン専攻描画装飾を修了、2018年から2021年までドイツ・ベルリンに住んでいる。

内田亘さんは1989年三重県生まれ、2017年に東京藝術大学大学院美術研究科修士課程デザイン専攻を修了、ドイツ・ベルリンで暮らし、2017年 東京藝術大学卒業・修了作品展 デザインN賞。

江上秋花さんは1993年東京都生まれ、2018年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、2022年に同大学大学院美術研究科デザイン専攻描画装飾研究室を修了、テキスタイルのアート作品を制作しながら、2020年ジュエリーのブランドをスタ

河辺依莉乃さんは1993年埼玉県生まれ、2019年に東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業、2021年に同大学大学院美術研究科デザイン専攻修士課程第8研究室を修了している。2014年に第11回高校生国際美術展で高校生国際美術展実行委員長賞、2018年に第36回上野の森美術館大賞展で入選 (2020年も入選)、第13回藝大アートプラザ大賞展で入選している。

くまたにたかしさんは1975年三重県生まれ、2003年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、2010年から妻の渡邊春菜さんと夫婦で「アートユニットいろ葉」として活動している。

CAI QINさんは1994年中国生まれ、中国美術学院を経て、現在、東京藝術大学大学院デザイン研究科博士後期課程に在籍、2022年に「IAG AWARDS 2022」で池袋東武美術画廊賞、2023年に「いい芽ふくら芽in TOKYO 2023」で優秀賞を受賞している。

平良志季さんは1990年東京都生まれ、2013年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、2015年に同大学大学院修士課程描画装飾研究室を修了。

「たかすぎるな。」さんは1997年神奈川県生まれ、2022年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、在学中の2021年に「松坂屋上野店×藝大デザイン科イラスト・絵画コンペ」でグランプリ、「IAG AWARDS 池袋アートギャザリング」でB-gallery賞、「藝大アートフェス2021」でアート・ルネッサンス賞、2022年に東京藝術大学卒展でデザイン賞、「KENZAN2022」でC-DEPOT賞、2023年に「いい芽ふくら芽in TOKYO」でグランプリ、同年に「IAG AWARDS 池袋アートギャザリング」でターナー賞、WACCA IKEBUKURO賞を受賞している。

高橋祐次さんは1993年愛知県生まれ、2016年に横浜美術大学イラストレーションコースを卒業、修了制作で藝大デザインN賞、同年に第10回えほん大賞で大賞、2018年に東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻描画装飾研究室を修了、同年に「KENZAN」でロイドワークスギャラリー賞(2020年にN賞)、2022年にボローニャ国際絵本原画展で入選している。

長瀨萬純さんは1991年神奈川県生まれ、2016年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、2018年にチェコに留学、2019年に同大学大学院美術研究科デザイン専攻を修了、2019年に「KENZAN2019」で池袋モンパルナス回遊美術館IAG賞、「いい芽ふくら芽2019」でグランプリを受賞している。

布山恵子さんは1981年岐阜県生まれ、2004年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業している。

林祥平さんは1990年岐阜県生まれ、2014年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、2016年に同大学大学院描画装飾研究室を修了している。

MOKOEさんは1997年茨城県生まれ、2021年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、現在、同大学院美術研究科デザイン専攻に在籍、2021年に「見参 kenzan2021」で池袋アートギャザリング賞を受賞している。

森田洋美さんは1980年埼玉県生まれ、2005年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、2007年に同大学大学院美術研究科修士課程デザイン専攻を修了している。2005年に第22回FUKUIサムホール美術展で奨励賞、2006年に第23回FUKUI親指穴アート展で奨励賞(2007年に入選)、2007年に第1回ガレリアレイノ大賞で最優秀賞、第3回世界ホール絵画大賞展でパジコ賞を受賞している。

門田奈々さんは2004年に東京藝術大学美術部デザイン科を卒業、2013年に空想美術大賞展で入選、2014年に「Heart Art in Tokyo」で新人賞、「くまもと描く力」グランプリ部門とふるさと部門でそれぞれ入選、第6回お菓子の香梅アートアワードで奨励賞を受賞している。2021年に熊本日日新聞の五木寛之さんの「新・地図のない旅」で挿画を担当している。

李倩さんは1986年中国・北京市生まれ、2010年に清華大学美術学部デザイン科を卒業、2014年に中国国立美術館の「世界イラスト大会2014」で銀賞、2016年に日本ブックデザインで入選 (2017年も入選)、2018年に多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程デザイン専攻を修了、2019年に「IAG AWARDS 2019」で入選(2020年にIAG準大賞&オーディエンス賞)、2020年に東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻描画装飾研究室専攻修士課程を修了、同年に「KENZAN2020」でオーディエンス賞を受賞している。

開場時間は10時30分から20時30分(最終日は18時)まで。入場は無料。