丸善丸の内で豊福まきこ「ひみつのたからもの」原画展

【銀座新聞ニュース=2024年3月28日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は3月28日から4月18日まで3階児童書売場壁面ギャラリーで豊福まきこさんによる「ひみつのたからもの」原画展を開いている。

丸善・丸の内本店で4月18日まで開催中の豊福まきこさんの「ひみつのたからもの」原画展に展示されている絵本の表紙。

絵本作家の豊福(とよふく)まきこさんが2月9日に文章と絵を手がけた「ひみつのたからもの」(BL出版、税込1650円)を刊行したのを記念して原画展を開いている。

「ひみつのたからもの」はBL出版によると、街でほかのネコから「一緒に魚を食べよう」と誘われたネコ。断って帰っていくネコに、ほかのネコたちは、「ネコなのに魚が食べたくないなんて、へんなやつだなあ」とうわさする。

でも、ネコは魚が嫌いなのではなくて、食べたくないほどに大好きなので、「好き」の気持ちをだれにも話せなかった魚好きのネコだった。ある日、同じように、「ことりが好きなんてへんなやつ」と言われているネコに出会う、という物語だ。

月刊「こどもの本」4月号によると、豊福まきこさんは「今回、ネコの姿を借りて、二匹のネコが友だちになるお話を描いてみました。一匹のネコが、とある秘密を抱えています。なんとなく似たような秘密を持っていそうなもう一匹に話しかけたいのですが、どう声をかけたらいいかわからない。お互いのその秘密が共通項なのだけれど、秘密は隠したいから秘密なのであって、それに踏み込むのは勇気が要ります」

「我が身を振り返っても、大人になってできなくなったことの最たるものが『友だちを作る』ではないかと思います。またあの頃のように、軽々と壁を乗り越えてみたい。そんな願いをこめて描いた一作です」としている。

豊福まきこさんは東京都生まれ、武蔵野美術大学造形学部を卒業、広告代理店に入社し、グラフィックデザイナーとして勤務し、その後、フリーのイラストレーターとして活動し、新聞、雑誌、バレエ専門誌、児童書籍のさし絵などを手がけ、2017年に「わすれもの」(BL出版)で絵本作家としてデビューした。

開場時間は9時から21時まで(最終日は20時)。