東宝2月映画、3カ月ぶりの4割減、作品少なく

【銀座新聞ニュース=2020年3月11日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は3月10日、2月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比42.6%減の26億1482万円で、3カ月ぶりに前年を下回ったと発表した。

初週で1位になった「ヲタクに恋は難しい」((C)2020映画「ヲタクに恋は難しい」製作委員会(C)ふじた/一迅社)。

2月は例年、11月と並んで年間で観客動員数がもっとも少ない閑散期で、2014年2月が46億円、2015年2月が24億円、2016年2月が28億円、2017年2月が22億円、2018年2月が24億円と2015年から4年連続で20億円台にとどまっていた。

しかし、2019年2月は「七つの会議」など2月公開作品がいずれも映画興行ランキングで1位になるなど好調だったこともあり、2014年以来、5年ぶりに40億円台に回復していた。2020年は上映作品が少ないこともあって、再度、26億円と20億円台に半減した。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(695スクリーン)の2月の入場料収入は同14.2%減の49億9858万円だった。トーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

2月の新作は7日に公開された「ヲタクに恋は難しい」、21日に公開された「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」の2本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、2月1日、2日の週は「カイジ ファイナルゲーム」が4週目で4位、「ラストレター」が3週目10位と、トップ10入りは前の週より1本減って2本だった。

8日、9日の週は「ヲタクに恋は難しい」が初週1位、「カイジ ファイナルゲーム」が5週目で8位と、トップ10入りは前の週と同じく2本だった。

15日、16日の週は「ヲタクに恋は難しい」が2週目で4位、「カイジ ファイナルゲーム」が6週目で10位と、トップ10入りは前の週と同じく2本だった。

22日、23日の週は「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」が初週で2位、「ヲタクに恋は難しい」が3週目で4位と、トップ10入りは前の週と同じく2本だった。

2月の主な配給作品は「ラストレター」、「カイジ ファイナルゲーム」、「僕のヒーローアカデミア ザ・ムービー(THE MOVIE)ヒーローズ:ライジング」、「ヲタクに恋は難しい」、「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」など。