ワコール丸の内店、ピンクリボン活動支援で「LOVEバスト」促進

【銀座新聞ニュース=2017年10月5日】国内最大のランジェリーメーカー、ワコールホールディングス(京都府京都市南区吉祥院中島町29、075-694-3111)傘下のワコール(東京事務所・千代田区麹町1-1、03-3239-1177)は10月2日から31日まで「A day WACOAL The Store(ア ディ ワコール ザ ストア)丸の内店」(千代田区丸の内2-4-1、丸の内ビルディング、03-5220-2278)で「♯LOVEバスト」プロモーションを展開している。

10月31日まで「♯ラブ(LOVE)バスト」プロモーションを展開している「ア ディ ワコール ザ ストア(A day WACOAL The Store)丸の内店」。

乳がんの早期発見、早期治療を促す「ピンクリボン活動」の一環として女性のバストや乳がんについて考えるきっかけとするためのプロモーションで、9月15日に開店した「ア ディ ワコール ザ ストア(A day WACOAL The Store)丸の内店」では店内にピンクリボンチャリティアイテムでピンク系の色彩の「プリンセチア」を設置し、ピンクリボン活動の周知につなげ、バストや乳がんについてのメッセージを募集し、ショップ内のデジタルサイネージにメッセージを投影している。

ウイキペディアによると、乳がん(Breast cancer)とは乳房組織に発生したがん腫のことで、人種によっては乳がんリスクの高いグループが存在し、アジア系に比べて、ヨーロッパ系とアフリカ系が乳がんのリスクが高い。

一般に、1)妊娠、出産歴がない、あるいは出産回数が少ない、2)第1子出産の後、母乳を与えない(関連がないとする報告もある)、3)初経年齢(月経が始まった年齢)が低い、4)閉経年齢が高い、5)ホルモン療法(エストロゲン製剤、ピルなど)を受けている(関連がないとする報告もある)。

6)飲酒、喫煙(喫煙については、日本人を対象とした研究では、喫煙女性の乳がんリスクは、非喫煙者に比べて1.9倍)、7)高脂肪の食事、8)20歳時の体重が低いほど乳がんになりやすく、閉経後は成人後の体重の増加が多いほど乳がんになりやすい、9)シフト勤務による不規則な生活、10)ホジキンリンパ腫治療のためのマントル照射の既往、11)女性化乳房(男性の場合)、12)HPV感染、などが指摘されている。

これに対して、予防の可能性の要素としては、1)余暇運動への参加が多いほどなりにくく、総身体活動量が高い女性は、閉経後においてホルモン受容体陽性の乳がんになりにくい、2)大豆イソフラボンであるゲニステインの血中濃度が高いグループのリスクが低い。

3)味噌汁の摂取が多いほどなりにくい、4)閉経前の女性では「アブラナ科野菜」の摂取量が高いほど、なりにくいとの報告がある、5)閉経前女性では、マメ科植物、家禽類、ナッツ、魚類の摂取合計が、獣肉(レッド・ミート)摂取に対して多いと、乳がんの相対リスク低下が見られた、などが挙げられている。

日本人女性のうち、乳がんを発症する割合は約12人に1人といわれており、乳がんで死亡する女性の数は年間約1万人弱とされている。

ピンクリボン活動については、1990年代に入って、エイズの活動家たちが「レッドリボン」を活動のシンボルとして使いはじめ、それを見た各種慈善事業団体がリボン採用にうごきだした。ニューヨーク・タイムズ紙は1992年を「リボンの年」と宣言した。

1991年秋に「スーザン・G・コーメン乳がん基金」がイベントの参加者にピンク色のリボンをくばった。1992年初め、女性向け健康雑誌「セルフ(SELF)」の編集長アレクサンドラ・ペニー(Alexandra Penney)さんが、「乳がん意識向上月間(Breast Cancer Awareness Month)」の特集企画を検討し、化粧品会社「エスティ ローダー社」の副社長エヴリン ローダー(Evelyn Lauder)さんに協力をもとめ、2人はリボンを作ってニューヨークの店舗で配布することを思いついたが、色は決めていなかった。

シャーロット・ヘイリー(Charlotte Haley)さんが「ピーチ色」のリボンをつくり、それに「国立がん研究所の年間予算は18億ドルで、がんの予防研究に使われるのはたった5%です。このリボンを身に付けて議員たちとアメリカの目を覚ましてやってください」と書かれたカードを添えて売った。

ペニーさんとローダーさんはヘイリーさんに一緒に組もうと持ちかけたが、ヘイリーさんはその申し出を断り、ペニーさんとローダーさんは「ピンク色」のリボンを乳がんの意識向上の国際的シンボルとして選んだ。その後、ローダーさんは、1992年に「米国乳がん研究基金」(Breast Cancer Research Foundation)を設立し、ピンクリボン運動を展開した。

日本ではNPO法人「J.ポッシュ(POSH)」(Japan Pink-ribbon of Smile and Happiness、日本笑顔と幸せのピンクリボン)が関西医科大学乳腺専門医の田中完児(たなか・かんじ)さんをはじめとする発起人により活動がはじめられ、「J.ポッシュ」では、1年に1度、マンモグラフィー検診(乳腺・乳房専用のレントゲン検診)を受けることを奨励している。

ピンクリボン運動が認知されるようになったのは、2000年代に入ってからで、2000年10月にグローバルランドマークイルミネーションの一環として、エスティ ローダー グループ オブ カンパニーズ株式会社(現ELGC株式会社)が、当時日本で最大の乳がん患者支援団体「あけぼの会」をサポートし、東京タワーをピンク色にライトアップしたことがきっかけで、2000年から2016年まで毎年、同社がピンク色に東京タワーをライトアップしている。

こうして「10月1日」が「ピンクリボンデー」として東京都庁舎をはじめ、各地でピンク色にライトアップ(またはピンク色の電球に交換)され、ピンクリボン運動の認知度向上へ貢献している。アメリカでは10月第3週の金曜日が、「ナショナル・マンモグラフィーデー(National Mammography Day)」として1993年に制定されている。

ワコールでは1974年より、乳房を手術された女性向けのインナーウェア「リマンマ」を発売し、女性の術後を支援しているが、女性のがんでは、乳がんの罹患率が胃がん、大腸がんを抜いて1位になっているという。

このため、ワコールでは2002年9月よりピンクリボン活動を実施し、2009年10月より乳がん検診車「アイオ(AIO)」の貸し出しによる、乳がんの早期発見支援事業「乳がん検診サポート事業」も実施している。

営業時間は11時から21時(日曜日、祝日は20時)。