KIKKOMAN LIVE、東京食材を山岡、笠原の仏和シェフがコースに

【銀座新聞ニュース=2019年3月27日】食品業界19位のキッコーマン(港区西新橋2-1-1、興和西新橋ビル、03-5521-5131)は3月27日12時から「KIKKOMAN LIVE KITCHEN TOKYO」(千代田区有楽町2-2-3、ヒューリックスクエア東京、050-3134-5158)で東京都とタイアップした料理を発表した。

「キッコーマンライブキッチン東京(KIKKOMAN LIVE KITCHEN TOKYO)」でライブキッチンを開き、「TokyoXのロースト」をつくる山岡昌治さん。鍋で桜の木のチップを温め、その上の網に豚ロースを置こうとするところ。

2018年11月1日に開業した「キッコーマンライブキッチン東京(KIKKOMAN LIVE KITCHEN TOKYO)」では毎月、国内外のシェフとコラボしたコース料理とトークなどを楽しめるレストランで、今回は4月1日から26日まで、東京都とタイアップして、「東京食材」を使ったコース料理を提供する。

今回のシェフはフランス料理店「マッシュルーム」(渋谷区恵比寿西1-16-3、03-5489-1346)のオーナーの山岡昌治(やまおか・しょうじ)さん、「賛否両論」(渋谷区恵比寿2-14-4、03-3440-5572)のオーナーの笠原将弘(かさはら・まさひろ)さんが担当している。

完成した「TokyoXのローストとフュメ フキノトウリゾット もろみ風味のソースエーグルドゥース」。

今回のメニューはアミューズが「フォアグラのプリン」(山岡昌治さん)、前菜が「マッシュルームのムースとクリュ、小松菜の擬製豆腐、桜タイの小松菜和え」(マッシュルームが山岡昌治さん、小松菜が笠原将弘さん)の3品セット、お椀が「エビしんじょう かぶ含め煮 椀」(笠原将弘さん)、その次にあたたかい前菜「春の貝類 ニラバターブレゼ ハナビラ茸」(山岡昌治さん)がつく。

続いてメインの魚料理が「サワラみそ柚庵 春野菜添え」(笠原将弘さん)、肉料理が「TokyoX(ブランド豚)のローストとフュメ フキノトウリゾット もろみ風味のソースエーグルドゥース」(山岡昌治さん)、食事が「若竹そば」(山岡昌治さん)、デセール(デザート)が「セップのアイスクリーム イチゴもなか」(山岡昌治さん)の全8品で構成されている。

4月のコース料理の全メニュー。ほとんど東京の食材を使用している。

全体のメニューの考案は山岡昌治さんが担当し、個々には笠原将弘さんと相談して決めた。「私の方が年上なので、全体をイメージさせていただきましたが、笠原さんはとても柔軟で、合わせてくれました」と笑いながら語った。

会見当日、ライブキッチンとして記者の目の前で山岡昌治さんがつくったのが「TokyoXのローストとフュメ フキノトウリゾット もろみ風味のソースエーグルドゥース」で、鍋で桜の木のチップを使って温め、その上に網を置いて、豚ロースを焼いた。

会見する左からキッコーマン常務執行役員の三村昇(みむら・のぼる)さん、東京都の十河慎一さん、山岡昌治さん。

「こんな豪華なメニューはなかなかないですよ」と山岡昌治さんもうれしそうに手を動かしていた。TokyoXは東京都が7年の歳月をかけて、3種類の豚をかけ合わせて生まれた豚で、柔らかいのが特徴だ。また、フキノトウリゾットのコメは東京都内で栽培されたコメを使っている。山岡昌治さんが豚ロースを切り分けると、ぜいたく感満載のひと皿が目の前に並べられた。

東京都は食材を提供し、全体のコースメニューは2人にシェフが決めたので、欧米で最近、問題になっている「フォアグラ」の使用については「あくまで食材の提供にとどめており、メニューには一切関知していない」(産業労働局次長の十河慎一=そごう・しんいち=さん)としている。

また、東京都では野菜のブランド化などに努めているが、農地が減少し、生産量も多くない。2020年の東京オリンピックで使用するには「ギャップ(GAP)認証制度」に認められることが前提で、十河慎一さんは「なかなか壁が高い」とし、東京食材をオリンピックで使うのは難しそうだ。

4月1日、8日、9日、16日、22日、23日は山岡昌治さんと笠原将弘さんがライブキッチンに登場して、解説しながら目の前で料理をつくる。

営業時間は18時30分から22時30分。コース価格は1人1万2000円(税込、サービス料10%、ドリンク代別)。また、同じ期間中、入口脇にあるお土産コーナーには、江戸切子などが並べられる。