【銀座新聞ニュース=2020年6月27日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「『ダイエットスープ』の作り方!ダイエットには一汁一菜がおすすめ」を発表した。
和食の基本として常識と化している「一汁三菜」は、元々が家庭料理ではなく、おもてなし料理であることを考えると、この「常識」が作り手の負担を大きくしているという。料理研究家の土井善晴(どい・よしはる)さんの著書「一汁一菜でよいという提案」(グラフィック社、2016年)では、ご飯に具だくさんの味噌汁(一汁)を基本に、漬物など1品(一菜)で十分という考え方が基本になっている。
「一汁三菜」が基本という考え方を持つ人にとっては、一汁一菜というと手抜きのような印象があるかもしれないが、そうではない。土井善晴さんによると、一汁一菜は戦前まで家庭料理の基本だったそうだ。現代においては、食事を用意する負担を軽減しながらも、飽きずに毎日食べられ、健康的に栄養を摂ることができる食事スタイルが一汁一菜という。
では、一汁一菜の具体的なそろえ方については、土井善晴さんの提唱する一汁一菜では味噌汁が必須で、主食や一菜は自由とされている。味噌汁なら体にもよいし、毎日飽きずに食べ続けられる。味噌汁以外は必ずしも和食でなくてもよくて、主食はご飯でもパンでもよく、一菜はなくても可能としている。
一菜を付けるのであれば、主食を食べ進めるための漬物や味噌、もし余裕がある時はちょっとしたおかずを添えればいいとされている。
そこで、ここでで提案したい一汁一菜は、ダイエットスープをメインにしたメニューで、和食には限定せず、ご飯、パン、麺など主食は好きなものを選び、一菜も基本的には不要と考えている。一汁は味噌汁にはこだわらず、具だくさんであれば汁物は何でもよく、一汁で完結でき、ダイエット効果も期待できる「ダイエットスープ」を提案したい。
ダイエットスープは、野菜、きのこ、タンパク質(肉や魚など)を入れることを基本として、味付けやだしは好みやその日の気分で決める。具材やスープの味を自由に組み合わせることで、具だくさんで栄養価の高いダイエットスープを毎日飽きずに食べることができる。
作ることが負担にならないようにするためにも、煮込む時間は最大10分を目安にし、火が通りやすいように硬い野菜は小さく切る。野菜、きのこ類ならビタミン、ミネラル各種、食物繊維をたっぷり摂取することができる。
食物繊維は人体に吸収されず、体内の余分なものを排出する能力に優れていて、有害な物質を吸着して便とともに体外へ排出する。ダイエット面においても食物繊維の役割はひじょうに重要で、満腹感を得られやすい、脂肪の吸収を抑制する、血糖値の上昇を緩やかにするなどの働きがある。
血糖値は急上昇するほど太りやすくなるため、なるべくゆっくり上昇させることが、ダイエットだけでなく生活習慣病のケアにも有効となる。野菜はスープに入れるなど加熱することでかさが減るので、生で食べるよりもたっぷり食物繊維を摂取することができる。
タンパク質をスープに入れるのは、一汁一菜であっても栄養バランスを整えるため、また味の面でうま味を出すという役割がある。ダイエット中は食事の量を減らすことに意識が向きがちだが、ダイエット中だからこそ摂るべき栄養素があり、その代表格がタンパク質だ。
タンパク質は筋肉や内臓、血液など体を構成する基本成分の一つで、不足すると筋肉量が減少するので、基礎代謝が下がり、やせにくく太りやすい体質になってしまう。体の機能を正常に保つのに欠かせない体内酵素を構成しているのもタンパク質で、多くのホルモン、神経伝達物質の原材料にもなる。
そのため免疫力や心の健康にも関わっていて、働きは多岐にわたる。タンパク質もスープに入れるとはいえ、1日3食ともダイエットスープがメインとなるスタイルにした場合は、タンパク質が必要量に達しない場合が出てくる。
このため、最低でも1日に1食は魚、肉、大豆製品、卵などのタンパク質を一菜として添えるようにしたい。
それでは、ダイエットスープの具材としては、野菜は2種類以上、きのこ1種類、タンパク質1種類をベースに、旬のものや好きなものを組み合わせるようにする。だしやスープは市販のだしパックや顆粒タイプなどを利用し、作る負担をなるべく小さくすることをおすすめとしている。「作るのが大変」と感じると続けるのが苦痛になってしまうので、できるだけ手間は少ないほうがいいという。
「具材例」としては、
野菜:玉ねぎ、ねぎ、にんじん、大根、キャベツ、白菜、にら、ブロッコリー、アスパラガス、なす、ズッキーニ、じゃがいも、ごぼう、里芋、おくら、パプリカなど。
きのこ:椎茸(しいたけ)、えのき、しめじ、舞茸、エリンギ、なめこなど。
タンパク質:卵、牛肉、豚肉、鶏肉、たら、鮭、魚の水煮缶詰、ハム、ベーコン、ウィンナー、大豆、白いんげん豆、豆腐、厚揚げ、油揚げ、納豆、麩など。
調味料:和風だし、コンソメ、中華スープ、味噌、醤油、塩、こしょう、トマトジュース、オイスターソース、牛乳、豆乳など。
こうした材料を使って「オイスター豆乳スープ」を作ってみよう。
材料(いずれも1人分)は豚薄切り肉50グラム、油揚げ1/4枚、小松菜3枚、にんじん2センチ、長ねぎ2センチ、椎茸1個、中華スープ200㏄、豆乳100㏄、オイスターソース大さじ1、塩こしょう適量、すりごま、おろししょうがはお好みで。
作り方は
1)豚肉を一口大に切る。油揚げは短冊切り、小松菜は一口大のざく切り、にんじんは薄いいちょう切り、椎茸、長ねぎは薄切りにする。
2)鍋に豆乳以外のすべての具材を入れてふたをし、中火から強火にかける。
3)2)が沸騰したら弱火から中火にして10分間煮込み、塩こしょうで味を調える。豆乳を加え、沸騰する直前に火を止めて完成。お好みで、すりごまやおろししょうがを入れる。
次に「鶏肉入りミネストローネ」を作る。
材料は鶏もも肉50グラム、大豆水煮または白いんげん豆水煮10グラム、玉ねぎ1/8個、にんじん2センチ、キャベツ1枚、しめじパック1/2、トマトジュース100㏄、水200㏄、コンソメスープの素は水300㏄の分量、ローリエ(あれば)1/2枚、塩こしょう適量、オリーブオイル大さじ1、粉チーズ少々。
作り方は
1)鶏もも肉は皮を除き、2センチの大きさに切る。玉ねぎはみじん切り、にんじんは薄いいちょう切り、キャベツは小さめのざく切り、しめじは石づきを切り手で割く。
2)鍋に粉チーズ以外のすべての具材を入れてふたをし、中火から強火にかける。
3)2)が沸騰したら弱火から中火にして10分間煮込み、塩こしょうで味を調える。粉チーズをかけて完成。
ダイエットのための食事をわざわざ用意しなくては、と考えると負担になってしまいがち。でも、家計や手間、胃腸にも負担が少なく栄養満点のダイエットスープがメインなら、ストレスなく続けやすいだろう。