米世界主要街賃料調査、銀座が5位、1位は香港銅鑼湾、2位がNY五番街

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【銀座新聞ニュース=2013年11月14日】アメリカ最大の不動産 サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(Cushman&Wakefield、ニューヨーク州マンハッタン)はこのほど、世界のブラン ドショップ街の賃料動向をまとめた年次調査レポート「メーン・ストリート・アクロス・ザ・ワールド(Main Streets Across the World)」を発表した。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドが発表した世界のブランドショップ街の賃料動向をまとめた年次調査レポート「メーン・ストリート・アクロス・ザ・ワールド」。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドが発表した世界のブランドショップ街の賃料動向をまとめた年次調査レポート「メーン・ストリート・アクロス・ザ・ワールド」。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドは年次調査レポート「メーン・ストリート・アクロス・ザ・ワールド」を1988年にはじめ、2013年で25年目となる。世界64カ国334カ所の1等地のブランドショップ街を毎年6月末の賃料水準に基づいてランク付けしており、世界のリテール不動産市場動向の指標とされている。

それによると、香港・コーズウェイベイ(銅鑼湾)が、2012年に引き続き世界でもっとも賃料が高いショッピングエリアの地位を維持し、前年比14.8%上昇し、調査開始以来はじめて1平方フィート(1平方フィートは0.09平方メートル )あたり年額賃料3000アメリカドル(約30万円、坪あたりでは月額約88万円)を突破した。

2位は2012年に引き続き、ニューヨーク・五番街(上昇率は0.0%)で、フランス・パリのシャンゼリゼ通り (同38.5%)が3位、4位がロンドン・ニューボンドストリート(同15.6%)が前年の6位から4位に上昇し、東京・銀座(同7.4%)は4位から5 位に後退した。

世界の1等地のショッピングエリアの賃料は回復傾向を示し、全世界平均で前年比3.2%上昇した。これは前年の上昇率(4.5%)には及ばないが、334カ所の調査地点のうち横ばいないし上昇した地点は285カ所に達した(2012年は326カ所中262カ所)。

地 域別にみると、米州地域(南北アメリカ)が平均5.8%の上昇率で、アジア太平洋地域は4.5%、ヨーローパ中東アフリカ地域は2.1%(うちユーロ圏は 2.0%)だった。この調査が開始された1988年当時のもっとも賃料の高い都市はニューヨークで、ドイツ・ミュンヘンが2位、以下、東京、パリ、ロンド ンの順だった。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドは1917年に設立され、世界主要60カ国に253カ所の事務所があり、約1万 5000人の従業員を擁している。1976年にRCA社がクッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの持分をロックフェラー・グループに売却し、1989 年に三菱地所がロックフェラー・グループを買収し、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの筆頭株主に就いた(その後、三菱地所がロックフェラー・グ ループの株式を売却し、ロックフェラー・グループ筆頭株主となる)。

2007年にヨーロッパで大手企業のアニュエリ家の投資会社であるIFILグループ(現Exorグループ)が、ロックフェラー・グループから71.5パーセントの株式を取得し、筆頭株主となり、残りは経営陣と従業員が株式を保有している。

2000 年に日本プロパティ・アドバイザーズを買収し、日本オフイスを開設し、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド株式会社(千代田区永田町2-11-1、 山王パークタワー13階、03-3596-7070)として業務を開始し、2005年にクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・アセットマネジメント 株式会社(同)を設立している。

主要ビジネスは「トランザクションサービス」(テナントやオーナーに対するプレゼンテーションサービス)、「キャピタルマーケット」(不動産の売買、投資マネジメント、物件評価、投資銀行業務、不動 産コンサルティング)、「クライアントソリューション」(大企業や不動産所有者に対する総合不動産戦略の提案)、「コンサルティングサービス」(不動産事 業及び不動産に関するコンサルティング)の4部門となっている。