ヴァニラで少年が夢見た小松崎茂展

【銀座新聞ニュース=2012年4月1日】ヴァニラ画廊(中央区銀座6-10-10、第2蒲田ビル4階、03-5568-1233)は4月2日から4月14日まで小松崎茂の原画展「宇宙船地球号」を開催する。

画家、イラストレーターで、「箱絵」で知られる小松崎茂(こまつざき・しげる、1915-2001)が描いた「地球SOS」などの原画を展示する。今回は小松崎茂の弟子で、「昭和ロマン館」(千葉県松戸市小金清志町3-59、047-341-5211)館長でもあり、さし絵画家でもある根本圭助(ねもと・けいすけ)さんが協力している。

小松崎茂の宇宙船や戦車、飛行機などを描いた緻密なイラストは少年の夢をかきたて、1990年に発行された画集には石ノ森章太郎(いしのもり・しょうたろう、1938-1998)、ちばてつやさん、川崎(かわさき)のぼるさん、松本零士(まつもと・れいじ)さんといったマンガ家が賛辞の声を寄せ、小松崎茂の絵物語を愛読し、影響を受けたといった言葉が述べられている。また、藤子不二雄A(ふじこ・ふじお・えー、安孫子素雄=あびこ・もとお)さんはペンネームを「小松原滋」にしてサインもマネしたという。

ウイキペディアなどによると、小松崎茂は1915年東京都生まれ、1938年に「小樽新聞」に連載の悟道軒円玉(ごどうけん・えんぎょく、1866-1940)の講談小説「白狐綺談」のさし絵でデビューし、1939年には科学雑誌「機械化」のさし絵で、戦争物や空想科学を題材にした絵を描き、戦時中は国民向け雑誌に戦記小説のさし絵や軍艦、戦車、飛行機などの戦争イラストを発表した。

戦後は少年誌向けに表紙やさし絵を描き、1948年に子ども向けの絵物語ブームが起こり、1948年から1951年にSF冒険活劇物語「地球SOS」が月刊誌「冒険活劇文庫」(少年画報社、後に「少年画報」)に連載され、その後、「大平原児」や「平原王」、「第二の地球」など西部劇物語、科学冒険と幅広く執筆した。1950年代半ばに絵物語人気がマンガに押されたが、1960年代に戦争を知らない世代の子どもたちの間で戦記ブームが起こった。
1960年代から1970年代にかけてプラスチック製の子ども向けおもちゃが主流となり、プラモデルなどのボックスアート(箱絵、パッケージアート)などに使用されるイメージやイラストを手がけ、イラストレーターとして、第1次プラモデルブームに貢献した。1961年にタミヤが多額の金型開発費を投入したモーターライズ戦車プラモデル「パンサータンク」の箱絵を手がけ、ヒット商品となり、その後のタミヤの経営が軌道に乗るきっかけとなった。

東宝の特撮物では1959年に「地球防衛群」や「宇宙大戦争」、1961年に「モスラ」のメカデザイン、 1963年に「マタンゴ」などのキャラクターデザインやストーリーボードも手がけてた。1970年以降、日本のプラモデル産業の成長に伴い、世界各国での需要がある戦車や飛行機、艦船模型の輸出が活発になると、箱絵の背景に描かれた「箱に入っていない物」が誤解を招き、タミヤでは「背景には製品に含まれないアイテムは描かないこと」という通達を出した。

以後は、国内市場が主力の模型メーカーの戦車AFVや、キャラクター・トイ向けメーカーからの仕事が増えた。晩年もミックスアップ(MIX-UP)やCDジャケット、プレイステーション2のメタルギアソリッド2限定版付属冊子内イラストなどを手がけ、2001年に心不全で死去した。

開場時間は12時から19時(土曜日、祝日、日曜日は17時)。料金は500円。期間中、休みなし。

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