サニーヘルス「平成ダイエット」、石鹸からチョコ、ヨガ、サバ缶等

【銀座新聞ニュース=2019年1月20日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「懐かしのものが多数!平成に流行したダイエット」を発表した。

平成時代のダイエットとして流行した「寒天ダイエット」。

2019年4月30日で「平成」が終わることから、サニーヘルスが平成のおよそ30年間に流行したダイエットを振り返った。

平成元年(1989年)から12年頃(2000年)には、「やせる石鹸、やせるジェル」が話題となり、とくに中国製の海藻入りの石鹸(せっけん)が洗うだけでやせると宣伝された。また、塗ってマッサージすることで痩身(そうしん)効果が得られるというジェルがある有名ブランドから発売され、安価な類似品も流行した。

次が「りんごダイエット、ゆで卵ダイエット」で、どちらもいわゆる「単品ダイエット」だ。りんごダイエットは1日に何個でも食べてもよく、摂取カロリーを抑えながらもお腹を満たせるというものだった。りんごのカロリーは皮も含めて約150キロカロリーと確かに低カロリーだが、栄養バランスは偏(かたよ)ってしまうので体調に悪影響を及ぼす可能性があるとしている。

同じく平成時代のダイエットとして流行した「納豆ダイエット」。一時、スーパーなどで品薄状態にもなった。

ゆで卵ダイエットは、食事をゆで卵1個から2個に置き換える方法だが、やはり栄養バランスを考慮しないダイエット法で危険と指摘している。

「唐辛子ダイエット」も唐辛子に含まれる「カプサイシン」という成分に、脂肪を燃焼させる効果があるということでブームになった。一味、または七味唐辛子をさまざまな料理にかけて食べるという方法で、カプサイシンには胃腸の働きを整える、血行促進、代謝の活性化、発汗作用などの働きがある。

「黒酢ダイエット」も黒酢に含まれているアミノ酸やクエン酸により代謝を上げてダイエットを促進させる作用が注目された。このブーム以降、黒酢ドリンクやフルーツ酢など「飲むお酢」が定着し、2000年以降も断続的に流行しているダイエット法としている。

同じく平成時代のダイエットとして流行した「サバ缶ダイエット」。100グラムあたりのカルシウム量で比較すると、生サバは6ミリグラムなのに対して、サバ缶は210ミリグラムと35倍もの差があることから、今もなお注目されている。

平成13年(2001年)から17年(2005年)頃には、まずは「ミネラルウォーターダイエット」が海外のスーパーモデルが水を持ち歩いて飲んでいることから、着目された。食事に含まれる水分も合わせて、1日に2リットルの水分を摂取することが目標で、中でも、海外の硬水が推奨された。水をたくさん飲むことで代謝がよくなり、美肌効果もあるといわれ、このブーム以降、水分を多く摂ることはダイエットの基本という認識が広まった。

「国立病院ダイエット」はゆで卵やグレープフルーツを中心とした、決められた食事メニューによる食事制限によって、摂取カロリーを大幅に減らし、短期間で効果を得ることを主眼に置いたダイエット法だ。発祥はデンマークの国立病院、あるいはアメリカのクリニックなど由来は諸説あるが、日本の国立病院とは無関係という。

ただし、このダイエットの食事メニューだけでは、摂取カロリーや各種栄養素が不足してしまい、健康面で危険であるとされている。

「寒天ダイエット」は食事の前に寒天を使った食品を食べることでお腹を膨らませることで、その後の食事の量を抑え、摂取カロリーを低くするというダイエットだ。食事前に食べるほか、空腹感を紛らわすためにおやつとしても食べることができる。寒天は海藻が原料なので食物繊維が豊富で、便秘解消効果や糖や脂肪の吸収を穏やかにする作用もある。

「もろみ酢ダイエット」はもろみ酢と称されているが、正確には食酢ではなく「清涼飲料水」に分類される。味わいは一般的なお酢とは少し違い、むせるような強い酸味はなく、鼻にツンと来る刺激も気にならない。胃に優しく、飲みやすいのが特徴という。

酢の酸味が酢酸主体であるのに対し、もろみ酢はクエン酸が酸味の主成分で、クエン酸により代謝が潤滑になり、エネルギーが効率よく消費され、疲れにくく、太りにくい体質になるとされていた。

「プーアル茶ダイエット」はプーアル茶には、脂肪燃焼効果や脂肪の吸収を抑える効果、便秘解消効果があるといわれ、一気に人気と知名度が上がった。

「ビリーズブートキャンプ」は短期集中型エクササイズDVDで、アメリカ軍における新人向け基礎訓練である「ブートキャンプ」がベースになっている。運動はハードなワークアウトで構成されていて、続けることができれば腹筋を割ることも可能になる。

「ヨガダイエット」はヨガというと、それまではスピリチュアルや宗教的なものを連想させ、よく分からない怪しいものという見方が少なからずあった。しかし、ハリウッドセレブを中心として世界規模のブームが日本にも伝わり始め、その後はすっかり定着している。ダイエットだけでなく、健康面やメンタルの安定にも有効だということが知られるようになり、流行だけで終わらず現在も多くの人に取り入れられている。

平成18年(2006年)から22年(2010年)頃は「コアリズム」が流行した。ビリーズブートキャンプの次に流行ったエクササイズDVDで、ダンスをベースにしたエクササイズで、ウエストのくびれを作ることができると人気に火が付いた。

「チョコレートダイエット」はチョコ=太るもの、と思われてきたが、チョコの原材料であるカカオ豆に含まれる「ポリフェノール」によって、血液サラサラ効果、代謝を上げてやせやすくなるといわれ、適量のダークチョコレートを食べるダイエット法がメディアで紹介され人気になった。ポリフェノールのほか、「テオブロミン」という成分のリラックス効果も注目された。

「納豆ダイエット」は昔から体によいとされてきた納豆だが、情報番組で取り上げられたのをきっかけに、全国のスーパーで品薄状態となった。原料の大豆は、植物性タンパク質、大豆イソフラボン、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを豊富に含んでいる。そんな大豆を発酵させ納豆にすることで、これらの消化吸収率は上昇する。

また、納豆固有の酵素「ナットウキナーゼ」は、強力な血栓融解作用(血液サラサラ)を持つ酵素で、納豆のネバネバ部分に存在している。市販の納豆1パックを食べれば、1日の必要量のほとんどを摂取することができる。

「レコーディングダイエット」は食事の内容をメモするだけでやせるというダイエット法という。食べたものをすべて記録し把握することで、食生活を改善することができるようになるというもので、この方法によって、ただ何となく食べたり、必要以上に食べたりすることが減り、食べるものを意識的に選べるようになった。

「朝バナナダイエット、夜トマトダイエット」は食品に含まれる有効成分を、もっとも高い効果が得られる時間帯に摂取する方法が推奨されるようになってきた。バナナもトマトも食品自体が栄養価の高いもので、日頃から取り入れるといいとしている。

平成23年(2011年)から現在までは「サバ缶ダイエット」が流行している。サバに含まれる不飽和脂肪酸「EPA」が、食欲抑制効果や糖質が腸で緩やかに吸収される働きを持ち、血糖値を下げる「GLP-1」というホルモンの分泌を促進させると情報番組で紹介され、全国のスーパ―でサバ缶が売り切れや品薄状態になった。

サバ缶なら、骨も食べられるほどに柔らかく加工されているので、生のサバを食べるよりも多くのカルシウムを摂取することができる。100グラムあたりのカルシウム量で比較すると、生は6ミリグラム、サバ缶は210ミリグラムと35倍もの差がある。

「グリーンスムージー」は生のほうれん草や小松菜など緑の葉野菜とフルーツ、水などをミキサーで混ぜた飲みもののことで、モデルや芸能人、美容に関心の高い女性の間で愛好者が急増している。

野菜とフルーツを丸ごと使うため、フィトケミカルや食物繊維が豊富に含まれ、ダイレクトに吸収することができる。抗酸化作用や美肌、便秘解消・腸内環境などの改善に役立つ。グリーンスムージーの人気と共に、「酵素」が注目されるようになっている。

「糖質制限ダイエット」や「炭水化物抜きダイエット」など、呼び名は糖質、炭水化物と異なるが、これらはほぼ同義語で、主食である米やパン、麺類などをできる限り食べないようにするという、非常にシンプルなダイエット法だ。

しかも効果が出るのが早いとされているため、チャレンジする人も多いが、失敗してしまう人が後を絶たない。長期間に渡り実践すると体に悪影響を及ぼすという、専門家の意見もある。

「ココナッツオイルダイエット」はオイルがダイエットの大敵であり、できる限り排除するもの、といった考えが以前は主流だったが、ココナッツオイルの場合は、摂取することでやせることができるオイルといわれ、取り入れる人が続出している。

一般的な植物油に多い「長鎖脂肪酸」と比べてココナッツオイルの主成分「中鎖脂肪酸」は、消化吸収は約4倍、代謝は約10倍も速いため、中性脂肪になりにくい。この効果により、脂肪が吸収されにくく、しかも体に付いている脂肪は燃えやすくなるとされている。

これまで実にさまざまなダイエット法が流行っては消えていったが、実際にトライしたことのある方法もあったのではないだろうか。しかし、やはりダイエットの王道は、適度な運動と適切な食事で、いつの時代でも間違いなく効果が出る方法なので、知識を付けて、賢くダイエットをしたい。

「ダイエットの基本」によると、「やせる」とは「体の余分な脂肪を減らすこと」で、ヒトの体を構成しているのは50%から60%の「水分」、20%から30%が筋肉や骨などの「固形成分」、15%から25%が「脂肪」の3つだ。

「肥満」とは、食べ過ぎや運動不足などによってこの脂肪の割合(体脂肪率)が正常値を超えた状態のことで、外見はいくらスマートで体重が軽くても、体脂肪率が高ければ、「肥満」となる(かくれ肥満)。

正しいダイエットとは、この体脂肪を正常な値にもどし、保つことという。水分が過剰で体重過多な場合は「むくみ」(浮腫)といい、「肥満」とは別の病気で、骨や筋肉の割合が多く、体重過多な人は、スポーツマンに多く、肥満ともむくみとも関係ないという。

ダイエットのポイントは、体脂肪率が標準を越えないようコントロールすることで、その手段としては、まず食事のやりかたを変えることと運動が大きな前提となる。摂取するエネルギーよりも消費するエネルギーを増やせば、誰でもやせられる。まずは、使ったエネルギー以上の食べ物を食べないことになる。次が運動で、運動には体脂肪と糖質を分解する「有酸素運動」と、基礎代謝を高め、太りにくい体をつくる「無酸素運動」があり、この2つを行いやすくするために体をほぐす効果のある「ストレッチ」がある。

無酸素運動で太りにくい体を作ったうえで、さらに、必要以上に摂ってしまったエネルギー=体脂肪を燃焼する有酸素運動を併用していくのがよいとしている。有酸素運動はウォーキングや速歩き、サイクリングや水泳などだ。

無酸素運動はおもに瞬発力を利用して行う運動で、重量挙げや短距離走など、瞬間的に息を止めて行う運動をいう。酸素を吸わないかわりに、筋肉が体内の糖質をエネルギー源として消費する。このため、無酸素運動のもう1つの重要なポイントは、筋力をアップすることで、普段からこの糖質が消費されやすい体に変えると、基礎代謝が高まるという。これに、全身の筋肉を伸ばし、体を柔らかくするためにやっておきたい運動がストレッチだ。

脂肪には「皮下脂肪」と「内蔵脂肪」があり、有酸素運動により、2つの脂肪のうち、特に内臓脂肪のほうが先に減り始めるという研究結果が出ている。病気につながりやすいのは内臓脂肪なので、病気予防とダイエット効果があるのが有酸素運動となる。

また、やせる食事のポイントは、「糖質」と「脂肪」を抑えることで、食事では1日30品目を摂取し、配分としては糖質を55%から60%、たんぱく質を15%から20%、脂質を20%から25%とし、野菜を1日300グラム以上食べるようにするのが最適としている。