ピカデリ「引っ越し大名」星野源、高畑充希ら初日挨拶

【銀座新聞ニュース=2019年8月22日】国内映画業界第3位の松竹(中央区築地4-1-1、東劇ビル、03-5550-1533)は8月30日から丸の内ピカデリー(千代田区有楽町2-5-1、有楽町マリオン、03-3201-2881)で一般公開する「引っ越し大名!」の初日に、星野源さん、高畑充希さんらによる舞台をあいさつをひらく。

8月30日から一般公開される「引っ越し大名!」(「引っ越し大名!」製作委員会)。

30日15時の回上映後と18時35分の回上映前に、監督の犬童一心(いぬどう・いっしん)さんをはじめ、播磨姫路藩書庫番「片桐春之介」役の星野源(ほしの・げん)さん、春之介の幼なじみで姫路藩御刀番「鷹村源右衛門」役の高橋一生(たかはし・いっせい)さん、前任の引っ越し奉行の娘「於蘭」役の高畑充希(たかはた・みつき)さん、姫路藩主「松平直矩」役の及川光博(おいかわ・みつひろ)さん、姫路藩勘定頭「中西監物」役の浜田岳(はまだ・がく)さんが舞台に登場してあいさつする。

「引っ越し大名!」は生涯に7回も国替えをさせられ、“引っ越し大名”とあだ名された実在の大名・松平直矩(まつだいら・なおのり、1642-1695)をモチーフにした土橋章宏(どばし・あきひろ)さんの2016年の小説「引っ越し大名三千里」(角川春樹事務所時代小説文庫)が原作で、土橋章宏さんが脚本も手掛けている。

物語は姫路藩書庫番の片桐春之介は人と接するのが苦手で、いつも書庫にこもり書物にあたっているところからはじまる。幕府から豊後(大分県)の日田への国替を言い渡された藩主の松平直矩は、度重なる国替からの借金と、これまでにない遠方への引越し、さらに減棒と、国の存亡が危うくなるほどのピンチに頭をかかえていた。

この国難を乗り切れるかは、国替えを仕切る引っ越し奉行の腕にかかっていたが、前任者は激務が原因ですでに亡くなり、国替のノウハウも失われていた。そんな中で、書物好きなら博識だろうという理由から、春之介が引っ越し奉行に任命されてしまう。

ウイキペディアによると、犬童一心さんは1960年東京都生まれ、東京造形大学造形学部を卒業、高校時代から自主制作映画の監督、制作をはじめ、1979年に「気分を変えて?」でぴあフィルムフェスティバルに入選した。池袋文芸坐(現新文芸坐)主催のMWC(マインド・ウェーブ・シネマ)に参加し、1982年に「赤すいか黄すいか」(16ミリフィルム)、1983年に「夏がいっぱい物語」(8ミリフィルム)などの作品を手がけた。

大学卒業後は朝日プロモーション(現ADKアーツ)に入社、CMディレクターとして多くのテレビCMの企画・演出を手掛け、ACC賞、IBA、ニューヨークフィルムフェスティバルなどを受賞している。1993年に「何もかも百回も言われたこと」を監督、同年、実写とアニメを組み合わせた短編「金魚の一生」を監督し、「キリンコンテンポラリーアワード」1993年度の最優秀作品賞を受賞した。1994年に「二人が喋ってる。」で長編監督としてデビューし、1996年に「サンダンスフィルムフェスティバルイン(in)東京」でグランプリ、第37回日本映画監督協会新人賞、1998年に「大阪物語」の脚本を手掛けた。

2003年に第54回芸術選奨映画部門において、「ジョゼと虎と魚たち」が「芸術選奨新人賞」に選ばれた。マンガ家の大島弓子(おおしま・ゆみこ)さんのファンで、自主映画時代を含め3本の長編作品を映画化している。1970年代のホラー映画のファンで、2014年に連続テレビドラマ「セーラーゾンビ」の企画・脚本・総合演出を担当した。2014年より毎年目黒シネマで市川準(いちかわ・じゅん、1948-2008)の監督作を集めた特集上映を企画している。2016年に初の小説「我が名は、カモン」(河出書房新社)を出版している。現在もADKアーツに所属している。

チケットは先行抽選を受付中で、23日11時締め切り。24日10時から一般発売する。料金は全席指定で2100円均一。

注:「浜田岳」の「浜」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として常用漢字を使用しています。