なびす画廊で山岸俊之「賢治の空」展

【銀座新聞ニュース=2012年3月24日】なびす画廊(中央区銀座 1-5-2、ギンザファーストビル3階、03-3561-3544)は3月26日から4月7日まで山岸俊之さんによる「賢治の空」を開催する。

画家の山岸俊之(やまぎし・としゆき)さんが宮沢賢治(みやざわ・けんじ、1896-1933)の童話「銀河鉄道の夜」に沿って、2011年10月から12月にかけて東北地方を取材した際の写真を展示する。

山岸俊之さんは「流れ行く車窓の風景は決して私はそこに降り立つことはなく、映像のように現実感は」ないのだが、他方で、「現実に目の前の風景や人々が映像のように現実感を失い、ではそれを見ている私は存在するのか?そんな思いにとらわれることがある」という。

とくに、秋から冬、晴天の日、13時から15時が顕著で、そうした時期に東北に出かけ、「写真はあくまで映像であることを主張し、木村(秋則、きむら・あきのり)さんの「奇跡のりんご」が圧倒的な存在感を放っているという。

「奇跡のリンゴ」は、「木村農興社」(青森県弘前市八幡町2-8-6、プレステージ青山206号、0172-33-6069)の代表取締役を務める木村秋則さんが1978年ころから病害虫に弱く、農薬を使わないと育てられないリンゴを、「絶対不可能」といわれた無農薬、無肥料の自然栽培で9年間、貧しい中でがまんして、育てることに成功したリンゴだ。

置いたままにしても腐らず、ただ、しぼんでいくのが特徴で、2006年にTBSやNHKなどが取り上げたことから一般に知られるようになった。現在はジョナゴールド、紅玉、王林、ふじなど600本を育てている。

山岸俊之さんは1953年埼玉県飯能市生まれ 1977年に東京造形大学絵画科を卒業、1987年からグループ展や個展を開いており、1987年に韓国でも個展を開き、なびす画廊では2000年以降、2000年、2001年、2006年、2007年と開き、2009年から毎年開いている。

開場時間は11時30分から 19時(土曜日は17時)で、入場は無料。