有楽町にうなぎ串、おでん、牛なべの「江戸酒場半助」

【銀座新聞ニュース=2019年3月23日】居酒屋を運営する株式会社雅門(品川区東大井4-14-13)はこのほど、「江戸酒場半助」(千代田区有楽町1-10-1、有楽町ビル、03-6259-1183)を開店した。

雅門がこのほど開店した「江戸酒場半助」で提供される「牛なべ」。ジュージューと焼くのが「すき焼き」で、「牛なべ」はグツグツと煮るという違いがある。

江戸時代(1603年から1868年)の街には、屋台から進化した多様な飲食店が数千軒も立ち並んでいたといわれている。今回の店はその江戸食文化である、うなぎ串、おでん、牛なべなどを提供する江戸酒場の店としている。

「うなぎ串」は文化年間(1804年から1818年)、宮川政運(みやがわ・せいうん)の「俗事百工起源」(1885年)には、堺町(現東京・人形町)にいた、常陸水戸藩の郷士、大久保今助(おおくぼ・いますけ、1757-1834)が考案したと書かれており、昭和初期には現在のうなぎ屋の形態が完成し、庶民の食文化として派生したのが「うなぎ串」という。細分した部位ごとに串で打ち、骨の髄まで食べ尽くす、というものだ。くりから、短尺、ひれ、肝、かぶとの5種類があり、いずれも1本380円(税別)。

おでんは江戸名物として流行した、豆腐を串に刺し、焼いてから味噌を付けて食べる田楽がルーツという。おでんは丹念に焼いたうなぎの「かぶと」を使い、コクを引き出したうなぎ串屋ならではの「おでん」としている。5種盛りで880円、7種盛りで1180円、9種盛りで1480円。

「牛なべ」は鎖国が終わり、外国人渡来が急増した幕末期に、それまで一般的でなかった食肉事情が大きく変化し、牛肉の需要が急増する中で、文久年間(1861年から1864年)に登場したという。「すき焼き」とは異なり、グツグツと煮るのが「牛なべ」という。1人前が「並赤身肉」で980円、「上霜降り肉」で1880円となっている。

平均予算は夜が3500円から4500円。

営業時間は昼が11時30分から14時30分、夜が17時30分から23時。休みは日曜日、祝日。