丸善日本橋で、たなかしん「REMEMBER」展

【銀座新聞ニュース=2019年12月15日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は12月18日から24日まで3階ギャラリーでたなかしんさんによる「ベスト作品集REMEMBER出版記念展」を開く。

丸善・日本橋店で12月18日から24日まで開かれるたなかしんさんの「ベスト作品集リメンバー(REMEMBER)出版記念展」に展示される「リメンバー(REMEMBER)」の表紙を使ったフライヤー。

海の砂の上に描く画家で、絵本作家のたなかしんさんが11月29日に画業20周年を記念してベスト作品集「リメンバー(REMEMBER)たなかしんベスト作品集」(ライツ社、税別1万4000円)を刊行したことから記念展を開く。

2019年1月には毎日新聞で連載された小説「一富士茄子牛焦げルギー」など画集と小説、絵本と、それぞれの世界で楽しめる展覧会としている。

「リメンバー(REMEMBER)ベスト作品集」については、たなかしんさんは「幼稚園の頃、ぼくは世界が怖くて仕方なかった。おともだちはみんなぼくより大きくて友達になんてなれそうもないし、のら猫はいつだって怪獣みたいだった」という。

そこから絵を描きはじめた。「猫よりも強そうな恐竜を描いて、手をつなぐ友達を描いた。おいしそうなパンを描いて、柿につぶされないカニを描いた。今日は何を描こう。それはいつの間にか当たり前のことになって、今もまだ描いている。あんなに怖かった世界にむき出しで飛び出していった絵たちは、ぼくに友達を見つけてくれて愛を教えてくれた。世界と繋がる鍵になった」としている。

「そんな鍵を集めた宝箱みたいな本になってほしい。子どものおもちゃ箱みたいにガラクタばかりで、でも思い出したら心があたたかくなるような」作品集としている。

たなかしんさんは1979年大阪府生まれ、神戸文化短期大学デザイン美術科を卒業、油絵を中心に作品を制作し、2001年ころから絵本に取り組み、第5回新風舎えほんコンテスト優秀賞、2003年に第7回越後湯沢全国童画展で優秀賞、2005年にイタリア・ボローニャ児童図書展(国際絵本原画展)のイタリア見本市会場に出品し、台湾の出版社から「巧克力熊」(「くまさんのチョコ」)を出版した。

2007年にアートストリーム2007でサントリーミュージアム賞、第5回イルフビエンナーレ日本童画大賞で入選、2008年にアートストリームでホルベイン賞を受賞、その後、「かみさまのいたずら」や「モグちゃんのねがいごと」などを刊行し、2012年に台湾で2冊目となる絵本が日本語版と中国語版で出版され、2013年に「いつもきみと」を2カ国語で出版している。岡山県倉敷市のゆるキャラ「Gパンだ」のデザインも手がけている。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)まで。