丸善日本橋でカリグラフィー展、石下裕子、鈴木泰子らの講座も

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【銀座新聞ニュース=2013年2月25日】丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は2月27日から3月5日まで3階提案コーナーで「アート・オブ・レタリング(The Art Of Lettering)カリグラフィー作品展」を開く。

丸善・日本橋店で2月27日から3月5日まで開催される「アート・オブ・レタリング カリグラフィー作品展」のポスター。

「カリグラフィー」作家の鈴木泰子(すずき・たいこ)さん、松井康子(まつい・やすこ)さん、小川百合(おがわ・ゆり)さんら11人の作家が「アルファベット」を手書きしながら、言葉をビジュアルに表現するカリグラフィー作品を展示する。

今回、参加するのは、ほかに三浦滉平(みうら・こうへい)さん、石下裕子(いしおろし・ゆうこ)さん、田中満智子(たなか・まちこ)さん、柴田美奈(しばた・みな)さん、林順子(はやし・じゅんこ)さん、松沢恵未(まつざわ・えみ)さん、深谷友紀子(ふかや・ゆきこ)さん、中村仁美(なかむら・ひとみ)さんだ。

「カリグラフィー」とはギリシャ語の「calli(カリー、美しい)」と「graphein(グラフィン、書くこと)」に由来する言葉で、16世紀から17世紀に生まれた手書きの文字のことだ。日本では「西洋書道」と訳され、日本の書道と同じく文字を美しく見せるための手法だが、筆記にペンまたはそれに類する道具を用いているため、毛筆の書道とは表現されたものが大きく異なる。

1文字ずつ手書きで書かれているため、書体の種類は数100の単位もあるが、その区分も明確でなく、代表的なものにはゴシック体、アンシャル体、イタリック体などがある。

ウイキペディアによると、カリグラフィーの起源は、1世紀後半から2世紀にかけての古代ローマにおける碑文、特にトラヤヌス帝(Marcus Ulpius Nerva Trajanus、53-117)が建立した石碑の文字とされ、当時のアルファベットには小文字はなく、文章はすべて大文字でつづられていた。「キャピタル・モニュメンタリス」と呼ばれるこの文字は、現代に至る活字書体の原型であり、また手書き書体の規範とされた。

一方で、2世紀から3世紀ころに、ギリシャ語の書体をもとにローマ字体にした「アンシャル体」が、主にキリスト教の文書に使われるようになり、これが現在の小文字の起源とされている。「アンシャル体」をもとにして、「ハーフアンシャル体」が生まれ、その後、6世紀後半にはフランク王国で「カロリング小文字体」が生まれ、現在、使われている小文字の形は、ほとんどこの書体が基本となっている。

27日、28日、5日の11時から14時まで「カリグラフィーのミニレッスンとデモンストレーション」を開く。講師は石下裕子さん、小川百合さん、林順子さんの3人が務める。参加は無料。

1日11時から14時まで鈴木泰子さんと相田英子(あいだ・えいこ)さんによる「万年筆で書くアルファベットメッセージ」を開く。「congratulations」や「for you」、「on your Graduation」などアルファベットのメッセージや名前をプロのカリグラファーがスタイリッシュにデザインし、その書き方のポイントを手ほどきする。

開場時間は9時30分から20時30分まで。入場は無料。