東宝2月映画、80%増、同月初の90億台、カムイ、鬼滅の刃等好調

【銀座新聞ニュース=2024年3月12日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は3月11日に2月の映画営業部門の興行成績(速報ベース)が前年同月比79.9%増の91億3767万円で、2カ月続けてプラスになったと発表した。

2023年11月3日から公開されている「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」((C)2023 TOHO CO.,LTD.)がアメリカの第96回アカデミー賞で日本映画として初めて視覚効果賞を受賞した。3月10日までの累計の観客動員数は396万人、興行収入は60億6584万円にのぼっている。

2月は例年、1月、11月と並んで年間で観客動員数がもっとも少ない閑散期で、東宝が月ベースの興行成績を公表している2009年から見ても、2009年が35億円、2010年が16億円、2011年が49億円、2012年が39億円、2013年が25億円、2014年が46億円、2015年が24億円、2016年が28億円、2017年が22億円、2018年が24億円と2015年から4年連続で20億円台にとどまっていた。2019年は作品が好調だったこともあり、2014年以来、5年ぶりに46億円と40億円台に回復した。

しかし、コロナの影響もあって2020年は上映作品が少なく、再び26億円と半減、2021年も31億円台にとどまり、2022年も前年並みの34億円だったが、2023年はコロナによる行動制限がほとんどなく、2009年の公表以来初めて2月として50億円を超え、さらに2024年はアニメを中心とする作品が好調で91億円と2月としては過去最高を記録した。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業、東京楽天地という連結4社と持分法適用会社のオーエスを合わせた5社ベースの東宝グループの映画館の2月の映画興行部門の興行成績は同17.6%増の55億6939万円と2カ月続けてプラスだった。トーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

新たに2月に公開された映画は2日からの「『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」(アニプレックスとの共同配給)、16日からの「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」の2本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、2月2日から4日の週は「『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」が初週で1位、「ゴールデンカムイ」が3週目に3位、「劇場版 SPY×FAMILY CODE:White(スパイ・ファミリーコード:ホワイト)」が7週目にも前週と同じく4位、「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」が14週目に10位から8位に上がり、「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL(ファイナル)」が2週目で9位、とトップ10入りは前週より1本と増えて5本だった。

2月9日から11日の週は「『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」が2週目で2位、「ゴールデンカムイ」が4週目も3位、「劇場版 SPY×FAMILY CODE:White」が8週目が6位、「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」が15週目に10位、とトップ10入りは前週より1本と減って4本だった。

2月16日から18日の週は「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」が初週で1位、「『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」が3週目で3位、「ゴールデンカムイ」が5週目で4位、「劇場版 SPY×FAMILY CODE:White」が9週目で7位、とトップ10入りは前週と同じく4本だった。

2月23日から25日の週は「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」が2週目も1位、「『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」が4週目も3位、「ゴールデンカムイ」が6週目で6位、「劇場版 SPY×FAMILY CODE:White」が10週目も7位、とトップ10入りは前週と同じく4本だった。

2月に映画館で上映された東宝の配給作品は、「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」(2月16日公開)、「『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」(2月2日公開)、「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」(1月26日公開)、「ゴールデンカムイ」(1月19日公開)、「テレビシリーズ特別編集版『名探偵コナンvs.怪盗キッド』」(1月5日公開)、「劇場版 SPY×FAMILY CODE:White」(2023年12月22日公開)、「映画 窓ぎわのトットちゃん」(12月8日公開)、「ゴジラ-1.0」(11月3日公開)、「君たちはどう生きるか」(7月14日公開)など。