テンプル大日本校で映画祭、学生が字幕、一般も可、保坂大輔が講評

【銀座新聞ニュース=2015年3月31日】アメリカ・ペンシルベニア州フィラデルフィアの州立総合大学、テンプル大学(Temple University)が運営するテンプル大学ジャパンキャンパス(港区南麻布2-8-12、0120-86-1026)は4月3日19時から麻布校舎206、207教室で「2015年学生映画祭(TUJ Student Film Festival 2015)」を開催する。

テンプル大学ジャパンキャンパスで4月3日に開催される「2015年学生映画祭(TUJ Student Film Festival 2015)」のフライヤー。当時は無料で入場でき、スナックと飲み物がつく。

テンプル大学ジャパンキャンパスで4月3日に開催される「2015年学生映画祭(TUJ Student Film Festival 2015)」のフライヤー。当時は無料で入場でき、スナックと飲み物がつく。

同映画祭は、2005年よりコミュニケーション学科のコースの一環として開催されており、学生が作品募集から選考、字幕付け、上映会の告知や当日の運営まで行い、学生の成績評価に反映される。2015年春学期は11人がこのコースを履修している。

学生は、字幕付け、イベントの企画・実行、マネジメントなどの観点から評価される。上映作品は学内で公募し、今回は25作品以上の応募作から9作品が選ばれている。制作者の国籍も日本、アメリカ、ブラジル、イタリア、コロンビア、フィリピンと多岐にわたり、全作品に日本語または英語の字幕が付けられている。また、映画監督、脚本家の保坂大輔(ほさか・だいすけ)さんがゲストとして登場し、講評する。

上映作品は「プログラムA」と「B」に分かれ、「A」はブラジルとイタリアの合作の実験映画「優しさは連鎖する、広めよう(Spread It Around)」(上映時間6分)、アメリカのコメディ「トモダチ(Best Friend)」(3分)。

アメリカのコメディ「マイノリティー・スクワッド(Minority Squad)」(21分)、コロンビアのミュージックビデオ「遠くへ(Sail)」(4分20秒)、フィリピンのドラマ「ミスター・ライト(Mr.Right)」(8分)。

「B」はアメリカのホラー映画「ノー・フェイス(No Face)」(9分30秒)、日本のドキュメンタリー映画「原宿ファッション(Harajuku Fashion)」(5分45秒)、日本とコロンビアの合作モキュメンタリー(Mockumentary、架空の人物や団体、虚構の事件や出来事に基づいて作られるドキュメンタリー風表現手法)「早すぎる倦怠期(Too Soon)」(12分)、ブラジルのアポカリプティック・ドラマ(終末劇)「遺言(Epitaph)」(11分40秒)。

映画監督で担当講師のカール・ノイベルト(Karl Neubert)さんは、「今年の作品は社会的、政治的なテーマから離れて、恋愛や人間関係など個人的なテーマを扱うものが多かった。世界中の情報が瞬時に手に入る昨今、学生にとって政治や社会問題はかえって遠い存在となり、より身近なものを追求する傾向にあるのでは」と語っている。

ウイキペディアなどによると、テンプル大学とは法学博士で、牧師のラッセル・コーンウェル(Russell Herman Conwell、1843-1925)により、1884年に創設されたペンシルベニア州フィラデルフィアに本部を置く州立総合大学で、勤労青年を対象として1884年に始めた夜間学校が前身である。

教会の地下で始まったこの学校は1888年にテンプル・カレッジに、1907年には「テンプル・ユニバーシティ」として組織化され、1965年にペンシルベニア州の公的な総合大学研究機関として認可を受けた。ペンシルベニア州政府から補助金の交付を受けているが、授業料や諸費用は独自に設定する。

ペンシルベニア州内に7つのキャンパスに17のスクールとカレッジがあるほか、ローマと東京に分校を持ち、約140の分野で学士号、130以上の分野で修士号、50以上の分野で博士号を取得することができる。

特に法律、教育、メディア、ビジネス(Fox School of Business)、医療、芸術(Tyler School of Art/Boyler School of Music and Dance)において評価が高い。専門職教育(法学、医学、薬学、歯学、建築学)に関しては、ペンシルベニア州における最大の担い手となっている。

ピッツバーグ大学、ペンシルベニア州立大学と共にペンシルベニア州の3つの公立研究大学の1つであり、ペンシルベニア大学、ドレクセル大学と共にフィラデルフィア市の大規模校の一角を占める。学生数は約3万7000人でアメリカの公立4年制大学中30位以内の規模となっている。

テンプル大学ジャパンキャンパス (TUJ) は、1982年に設立されたテンプル大学の日本校で、海外大学日本校としてはもっとも古く、学生数で最大規模となっている。2005年に文科省から外国大学日本校として初めての指定を受けた。

外国人学生を対象とした日本語クラスを除いては、授業はすべて英語で行われる。インターナショナルスクール出身者やアメリカ、中東、ヨーロッパ、台湾など海外から来る学生や各国大使館の子息が多い。学部課程の国籍割合は、日本とアメリカが4割ずつ、残りの2割は50カ国以上から来ている。テンプル大学アメリカ本校をはじめ、北アメリカのほとんどの大学への編入が可能なほか、日本の大学への編入や日本の大学院への進学も可能とされている。

学位取得プログラムには、10の専攻(メジャー)を提供する大学学部課程のほかに、大学院課程としてビジネススクール(EMBA)、ロースクール(LLM)、教育学英語教授法(TESOL)修士課程・応用言語学博士課程がある。

開場時間は18時30分で、19時から21時30分まで上映する。当日は事前申込が不要で、誰でも無料で入場でき、アメリカン・スナックと飲物が付く。