サニーヘルス、血糖値スパイクは食前の野菜と食後の運動で防止を

【銀座新聞ニュース=2016年12月18日】サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル6階、0120-662-444)はこのほど、レポート「1400万人以上の日本人が該当の可能性あり!『血糖値スパイク』から身を守るには?」を発表した。

血糖値スパイクの自覚症状としては、食後のぐったり感、急激な眠気、疲労感、集中力・判断力の低下などがある。

今、注目されているのが「血糖値スパイク」(グルコーススパイクとも)で、通常の健康診断では発見することができず、知らず知らずのうちにがんや認知症などさまざまな病気や突然死までをも招くという恐ろしい症状は、1400万人以上もの日本人に潜在的に起きているといわれている。

「血糖値」とは血液中に含まれるブドウ糖の量を数値で表したもので、数値が高いほど血液に含まれる糖が多いということになる。炭水化物(ご飯やパン、ジャガイモなど)や糖(砂糖、はちみつなど)といった、食品に含まれる糖質が体内でブドウ糖に分解され、血液に入り血糖となりエネルギーとして利用される。その際にすい臓からインスリンというホルモンが分泌され、血糖値はコントロールされる。

そのコントロールがうまくいかず、血糖値が高い状態が続く人は「糖尿病と診断されるが、それとは異なり、食後の短時間だけ正常値を超えて血糖値が急上昇し、その後は正常値に戻るという現象が起きることがあり、これが「血糖値スパイク」とされている。

通常の健康診断では空腹時血糖値を測るため(60ミリグラム・パー・デシリットルから109ミリグラム・パー・デシリットル=mg/dL=の範囲が正常)、食後だけ高血糖になる血糖値スパイク(食事後に血糖が増えて一時的に140ミリグラム・パー・デシリットルを超えること)は見落とされてしまい、食後血糖値を測定して、初めて判明する。

血糖値スパイクは、空腹時血糖値が正常の範囲内の人、高め程度の人、やせ型の体型の人にも起きることがあり、日本人では2型糖尿病予備軍に多く、病気の早期発見ひとつの目安になっている。自覚症状としては、食後のぐったり感、急激な眠気、疲労感、集中力・判断力の低下などがみられるが、正確な診断は医療機関を受診し、検査をする必要がある。

血糖値スパイクの恐ろしいところは糖尿病へ進行するリスクだけでなく、この現象自体が体に悪影響を及ぼすことという。NHKスペシャル(10月8日放送)では、以下の危険性を示唆した。

1)血糖値の急上昇が繰り返されると大量の活性酸素が発生し、細胞を傷つけ動脈硬化を起こし、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな病気の原因となる。
2)インスリンが多い状態では記憶力が衰えやすいことが、ネズミの実験で確かめられている。
3)認知症の発症率が上がる。
4)血糖値をコントロールするために分泌されるインスリンには、細胞を増殖させる働きがあるため、がん細胞の増殖も促す危険性も指摘されている。

血糖値スパイクを防ぐ方法は、実はダイエットの基本と共通している。ダイエットにおいても、血糖値を急上昇させないことが脂肪を体に溜め込ませないポイントで、その方法を以下に紹介する。

1)食べる順番ダイエットが役に立つ。血糖値を急上昇させずインスリンの量を抑えるには、食事の一番初めにまず野菜、豆類、きのこ類、海藻類を食べること。

これらの食品には食物繊維が多く含まれ、血糖値の上昇を緩やかにし、インスリンの分泌量を減らすことができ、それだけでなく、脂質の吸収を抑える働きや、ある程度の満腹感を得ることができるので、食べ過ぎを防ぐことにも繋がり、通じにもいいという。

調理法は何でもよく、サラダでも、具だくさんの汁物や煮物、和え物でもよく、生食すれば食物繊維だけでなく酵素も摂ることができるので、生野菜のサラダは必ず付けたい1品としている。

注意するべきは、糖質の高い野菜で、ジャガイモ、にんじん、ごぼう、れんこん、かぼちゃなどは食物繊維も多いが、糖質も高く血糖値が上がりやすい。

食物繊維を多く含む食品は、最初に4、5口も食べれば十分で、それより多く食べても支障はないものの、他の料理も冷めないうちに箸をつけたいとしている。食物繊維を摂った次は、メインの肉や魚、その後でご飯やパンなどの主食(糖質)という順番が理想的だが、おかずと主食を交互に食べる「三角食べ」でも構わないとしている。

2)規則正しく食事を取る。食事の間隔が長くなるほど、血糖値スパイクが起きやすくなってしまう。規則正しく3食を取ることが、血糖値スパイクを防ぐ上で重要で、欠食はダイエットにおいても、体に脂肪を溜め込みやすくなってしまう。

また、空腹時間が長いと早食いにもなりがちで、早食いは血糖値の急上昇を招くので、よく噛んでゆっくり食べることが大切としている。朝食の欠食によるリスクは、血糖値スパイクだけではなく、朝食を摂るのが週に2回以下の人は毎日食べる人と比べ、脳出血を起こすリスクが36%も高まるという研究結果を、国立がん研究センターなどのグループが発表している。

3)腹八分目にし、食後すぐに運動をする。食後は消化吸収のために胃腸が活発に働き、糖質が吸収され血糖値が上がる。食後15分から2時間ほどの間に体を動かすことで、全身に血液が行き渡り、胃腸の働きを低下させ、消化吸収の速度を遅くすることや血糖をエネルギーとして消費することに繋がり、血糖値スパイクが抑えられる。最新の研究では、食後なるべく早め(15分程度)に体を動かすことで、血糖値スパイクを抑える効果が高くなるとされている。

体を動かすといっても本格的な運動ではなく、家事や散歩、ストレッチなどの軽い運動で構わない。食後にゴロゴロしたくなるのは、食事量が多すぎることもあり、動きたくなくなるまで食べるのはやめ、腹八分目を心掛けるようにする。

サニーヘルスでは血糖値スパイクの予防は、ダイエットの基本と同じで、健康的な生活習慣を身につけることで、病気の予防と同時に太りにくい体になることができるとしている。