じゃらん調べ、交通機関と飲食店を訪日外国客評価、課題は外国語

【銀座新聞ニュース=2017年1月21日】リクルートグループの旅行、レジャー、飲食などの情報サービス会社、リクルートライフスタイル(千代田区丸の内1-9-2、03-6835-1000)の「観光」に関する調査・研究、地域振興機関「じゃらんリサーチセンター」はこのほど、「インバウンド対応満足度調査」の結果を発表した。

銀座7丁目のラオックス店の前には、観光バス2台が並んで停車し、店の前には多くの中国系の観光客が買い物を終えて、路上でしばしの休憩をしていた。このあたりは中国語会話が普通に聞こえてくる。

それによると、訪日外国観光客(インバウンド)の訪日旅行中のサービス・対応について、「公共交通の乗り方の利便性(使いやすさ・アクセスの良さ)」が36%、次いで「おいしい飲食店の多さ」(35%)、「地元の人のホスピタリティ」(30%)、「無料公衆無線LAN環境などネット環境の良さ」(29%)、「公共交通機関の快適性(乗り心地・乗務員の対応)」が28%などが上位を占めている。

訪日旅行中によかった点については「おいしい飲食店の多さ」(49%)が1位で、次いで「地元の人のホスピタリティ」(43%)、「魅力ある飲食店の多さ」(43%)、「公共交通の乗り方の利便性(使いやすさ・アクセスの良さ)」(36%)、「ショッピングを楽しめる店の多さ」(34%)と続いている。

逆によくなかった点については「地元の人との多言語でのコミュニケーション」が19%で1位、「飲食店のスタッフの多言語での対応力」(19%)、「無料公衆無線LAN環境などネット環境の良さ」(12%)、「観光施設のスタッフの多言語での対応力」と「宿泊施設のスタッフ、コンシェルジュの多言語での対応力」が11%だった。ただ、32%が「あてはまるものはない」と回答しており、概して満足度は高いとしている。

また、宿泊した施設が「中価格帯ホテル」が49%、次いで「高級ホテル」(33%)、「日本旅館」(24%)、「リゾートホテル」(18%)、「格安ホテル」(17%)、「アパート、AirBnB(宿泊予約サイト)など一般住宅」(16%)となっている。

旅行の同行者については「夫婦・パートナー」が53%、次いで「家族・親族」が27%、「ひとり旅」が18%、「友人」が17%、「会社や仕事の同僚」6%となっている。

到着前に利用した情報源については、「宿泊施設ホームページ(HP)」が48%ともっとも高く、「検索サイト」(47%)、「宿泊予約サイト」(46%)、「航空会社HP」(44%)、「旅行会社HP」(43%)が続いている。

到着後に利用した情報源については、「空港の観光案内所」がもっとも高く55%、次いで「宿泊施設のスタッフ、コンシェルジュ」(47%)、「街の観光案内所」(46%)、「現地のお店(飲食店、お土産やなど)の店員」(44%)、「現地の人(道を歩いている人など)」40%などとなっている。

調査は9月14日から28日まで、香港、シンガポール、アメリカ、オーストラリア、フランスに居住する20歳から49歳までの男女で、海外旅行頻度が1年に1回以上で、2015年9月中旬から2016年9月中旬までに日本にプライベート旅行(出張、駐在、団体旅行は除く)で訪れている男250人、女250人の計500人(平均年齢34.35歳)を対象に、インターネットを通じて実施した。ただし、今回は、中国本土、台湾、韓国ともっとも訪日客が多い3カ国(地域)は含まれていない。