和光アネックスにバレンタインディスプレイ、日大生がデザイン

【銀座新聞ニュース=2017年1月24日】セイコーホールディングス(中央区銀座1-26-1)グループの百貨店、和光(中央区銀座4-5-11、03-3562-2111)は1月19日から2月14日まで和光アネックス(中央区銀座4-4-8)1階のショーウインドウにバレンタインデーフェアのディスプレイを展示している。

2月14日まで展示されている和光アネックスのバレンタインデーフェアのディスプレイ。

日本大学芸術学部デザイン学科の飯塚まり亜(いいづか・まりあ)さんと村上佳央(むらかい・かお)さんがデザインし、和光デザイン企画部の武蔵淳(むさし・じゅん)さんが和光デザイン企画部)がアートディレクションを務めている。カカオの原産地である南アメリカに生息する「赤い鳥」を幸福の象徴として、ハートを象(かたど)っている。

ウイキペディアと和光によると、和光は1881年12月に服部金太郎(はっとり・きんたろう、1860-1934)が「服部時計店」(現セイコーホールディングス)として創業し、1947年4月に服部時計店の小売部門の業務を継承して「株式会社和光」が設立され、銀座5丁目の仮営業所で営業がはじまった。1945年ころはGHQによりPX(Post Exchange、(基地内売店)として接収され、接収が解除された1952年12月に現在の和光本館での営業をはじめた。
また、1894年にできた服部時計タワーは服部金太郎が、銀座4丁目交差点角地の朝野新聞社屋を買い取り、増改築の末に、1895年1月に服部時計店がこの新店舗で営業をはじめた。その後、建て替えが計画され、1921年に改築のために取り壊されれたが、1923年の関東大震災により建設を中断し、1929年末に再開された。

1932年6月に現在の時計塔が竣工し、ゆるい弧を描いた曲面で、4丁目の交差点を見下ろすように建つ「服部時計店ビル」は、「ネオ・ルネッサンス様式」と呼ばれている。塔の高さは9メートル、その上に8メートルの尖塔と避雷針が付いている。四方にある文字盤はほぼ東西南北を向いており、直径は2.4メートル、長針は1.17メートル、短針は0.75メートルある。

建物の外装材は、火災や地震を考慮して、すべて天然石が使われ、時計塔の文字盤の下や建物の窓部分には、ブロンズでアラベスク(唐草)の透かし模様の装飾などがあしらわれ、店内の壁面にはイタリアから輸入した大理石が使われている。1954年6月10日の「時の記念日」からは、ウエストミンスター式のチャイムの音が鳴り響くようになり、錘巻上げ式だった時計の動力部分も、1966年に、セイコー・クオーツ水晶発振式のムーブメント(機械体)に取り換えられ、その後も、高精度のムーブメントを導入している。

現在、時計塔のチャイムは、正時になる45秒前からウエストミンスター式チャイムが鳴り、その余韻の後に響く第1打が正時を知らせている。2008年に和光本館を約300日間閉館し、建物の補修、整備のほか、石造りの外壁を洗浄、修復し、店内にも一部バリアフリー化した。2009年には、経済産業省が日本の産業近代化に大きく貢献した建造物や機械などについて、その保存、活用を目的に認定する「近代化産業遺産」に認定された。