立川銀座で工房どんぐりが布おもちゃと布絵本、武蔵美の積木も

【銀座新聞ニュース=2017年3月20日】立川ブラインド工業(港区三田3-1-12、03-5484-6100)の銀座ショールーム(中央区銀座8-8-15、03-3571-1373)地下1階「タチカワ銀座スペース オッテ(Atte)」は3月22日から4月1日まで「TOY工房どんぐり」による「春がきた みんなであそうぼう布おもちゃ2017」を開く。

立川ブラインドの銀座ショールームで3月22日から4月1日まで開かれる「トイ(TOY)工房どんぐり」の「春がきた みんなであそうぼう布おもちゃ2017」に展示される作品。

20年以上にわたって子どもたちや障害児、障害者のために布おもちゃを手作りしているボランティアグループ「トイ(TOY)工房どんぐり」(世田谷区代田2-20-6、代田ボランティアビューロー内)が見て、触って、遊べる布おもちゃ約50点を展示する。

歯みがき、手洗い、体の仕組み心電図などのおもちゃが並ぶ「保健室」コーナーや、ボールや大きなサイコロを使って実際に体を動かしたり、おままごとで静かに遊んだり、布絵本などのコーナーがある。

2010年以来続けているイベントで、今回も武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科積み木クラスの有志が協力し、積み木作品やパネルを展示する。

「トイ工房どんぐり」は1983年に東京・世田谷ボランティア協会の代田ボランティアビューロー発足時に、ビューロー事業のひとつとしてスタート、当初は手仕事の好きな女性が障害児のために布遊具を手作りして、おもちゃ図書館などにプレゼントしていた。

2016年に開かれた会場の展示風景。

当時、障害児の教育の現場や日常の生活の中で、子どもたちの興味を引く教材や遊具が求められていたが、ひとりひとりのニーズに合わせた遊具がなく、学びながら作るという繰り返しで、経験を通じて技術を培(つちか)った。以来、教育の現場、家庭の日常での需要に応えて、最適な教材や遊具を作り続けており、1989年に福祉機器デザインコンペ京都優秀賞、2014年1月には「シチズン・オブ・ザ・イヤー2013」(社会貢献部門)を受賞した。

「トイ工房どんぐり」では布絵本「ももたろう」などを制作している。布絵本は普通の絵本とは違い、パーツを動かしたり、触って楽しめるのが特徴で、破けることもなく、話に合わせてパーツを動かしていくことで、手先の訓練になり、想像力、集中力を養い、物語の理解にも役立つ。こうした布絵本はほかに「おおきなかぶ」や「三びきのこぶた」をはじめ、「おおかみと七ひきのこやぎ」や「はらぺこあおむし」などがある。

武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科は視覚言語と視覚メディアによるビジュアルコミュニケーションデザインの分野にたずさわる人材を育成する学科という。

開場時間は10時から18時。入場は無料。問い合わせはトイ工房どんぐり(letter@toy-donguri.net、03-3419-4545)まで。