フード協、外食3月、2.9%減、宣言解除も時短響く、FFとディナー増

【銀座新聞ニュース=2021年4月27日】一般社団法人「日本フードサービス協会」(港区浜松町1-29-6、浜松町セントラルビル、03-5403-1060)は4月26日に3月の「外食産業市場動向調査」(全店ベース)を発表した。

資生堂パーラー銀座本店ショップで発売している「BOUQUET DE FRAISES(ブーケ・ド・フレーズ)」の10本入り。「ストロベリーパフェ」から想起し、パティシエがワンハンドスイーツに仕立てたもので、バター香るラングドシャの中に、クレームシャンティ(ホイップクリーム)とクレームパティシエール(カスタードクリーム)、イチゴのコンフィを詰め、その上にカットしたイチゴをトッピングしてある。1本540円で、10本入りは5724円(箱入り)。10本入りは要予約。

それによると、3月は1都3県が再発動した「緊急事態宣言」が21日に解除され、市中への人出の回復がみられたものの、営業時間の短縮要請が継続されたことから、売り上げは前年同月比2.9%減、13カ月続けてマイナスだった。コロナ禍の影響がなかった2019年比では19.6%減と依然として厳しい状況としている。ただ、昨年3月以降では、マイナス幅がもっとも小さかった。

特に飲酒業態にとって酒類提供の時間短縮は打撃が大きく、「パブ・居酒屋」の売り上げは前年同月比39.7%減(2月70.7%減、1月74.9%減)と14カ月続けてマイナスだった。

ファーストフード(FF)業態は洋風など持ち帰り需要が引き続き牽引し、3.9%増と4カ月ぶりに前年を上回った。「洋風」は引き続きテイクアウト(持ち帰り)など巣ごもり需要が堅調で、9.1%増(2019年比7.9%増)となり、2019年の売り上げをも上回った。

「和風」は持ち帰りとともに新メニュー展開が寄与したものの、店内飲食が影響を受け、2.6%減だった。「麺類」もランチのテイクアウトが堅調なところもあったが、ラーメンなどでは夜の営業短縮の影響が大きく7.3%減だった。「持ち帰り米飯・回転寿司」は、「回転寿司」が雛祭りや卒業など、家庭の慶事需要を取り込みテイクアウトが好調で、店内飲食需要に回復も見られ、9.4%増となった。

ファミリーレストラン(FR)業態は、宣言解除後も営業時間の制限が続いた影響で、コロナ禍で大きく減少した前年にも及ばず9.7%減、13カ月続けてマイナスだった。洋風、和風ともに宣言解除後のランチや週末にやや回復が見られたものの、ディナーの戻りが悪く、「洋風」は12.1%減、「和風」が7.6%減だった。「中華」はテイクアウトが引き続き貢献し4.4%減、「焼肉」は夜間営業時間の短縮が続き、9.7%減だった。

パブ・居酒屋業態といった飲酒業態は、夜の酒類提供時間の短縮が続き、対前年比マイナスが続いている。休業している店舗もあり、「パブ・ビアホール」が31.8%減、「居酒屋」は42.1%減だった。

ディナーレストラン業態は前年が宴会需要が大きく減少したことに加え、立地する百貨店の休業などで大きく減少したが、この3月は営業時間短縮の中でも営業できたこと、宣言解除後に短縮時間が緩和されたことで集客が回復し、1.1%増と14カ月ぶりにプラスとなった。

喫茶業態は地方を中心に徐々に客足回復の傾向がみられるようになったが、都市部ビジネス街などの戻りが遅く、6.6%減と14カ月続けてマイナスだった。

日本フードサービス協会の統計は会員(事業者数)が225社(2021年2月213社、1月222社、2020年12月214社、11月215社、10月221社、9月219社、8月225社、7月214社、6月203社、5月208社、4月191社、3月203社、2月205社、1月188社)。

店舗数が3万7389店(2021年2月3万6757店、1月3万7475店、2020年12月3万7648店、11月3万7684店、10月3万7939店、9月3万8669店、8月3万8106店、7月3万7810店、6月3万8139店、5月3万8059店、4月3万7982店、3月3万9165店、2月3万9662店、1月3万5001店)が対象。

内訳はファーストフードの事業者数が58社(2021年2月55社、1月56社、2020年12月54社、11月56社、10月61社、9月57社、8月57社、7月59社、6月52社、5月54社、4月50社、3月53社、2月55社、1月49社、2019年12月52社、11月50社、10月52社、9月51社、8月52社、7月52社、6月55社、5月57社、4月56社、3月57社、2月57社、1月56社)。

店舗数が2万1620店(2021年2月2万1356店、1月2万1693店、2020年12月2万1774店、11月2万1807店、10月2万2003店、9月2万2093店、8月2万2070店、7月2万1635店、6月2万1806店、5月2万1703店、4月2万1821店、3月2万1552店、2月2万2261店、1月1万8957店)。

ファミリーレストランの事業者数が61社(2021年2月60社、1月63社、2020年12月61社、11月56社、10月57社、9月60社、8月59社、7月56社、6月55社、5月56社、4月54社、3月55社、2月55社、1月50社)。

店舗数が1万0151店(2021年2月9980店、1月1万0096店、2020年12月1万0437店、11月1万0280店、10月1万0153店、9月1万0692店、8月1万0161店、7月1万0456店、6月1万0638店、5月1万0753店、4月1万376店、3月1万395店、2月1万534店、1月9556店)。

パブ・居酒屋の事業者数が38社(2021年2月36社、1月38社、2020年12月35社、11月38社、10月38社、9月38社、8月39社、7月34社、6月34社、5月35社、4月32社、3月36社、2月35社、1月34社)。

店舗数が2341店(2021年2月2335店、1月2484店、2020年12月2163店、11月2420店、10月2419店、9月2539店、8月2404店、7月2334店、6月2305店、5月2332店、4月2476店、3月2849店、2月2771店、1月2326店)。

ディナーレストランの事業者数が29社(2021年2月31社、1月30社、2020年12月28社、11月32社、10月31社、9月30社、8月33社、7月30社、6月28社、5月32社、4月26社、3月28社、2月29社、1月26社)。

店舗数が1075店(2021年2月1137店、1月998店、2020年12月1057店、20年11月1162店、10月1159店、9月1126店、8月1229店、7月1135店、6月1141店、5月1182店、4月1114店、3月1177店、2月1071店、1月983店)。

喫茶の事業者数が21社(2021年2月18社、1月17社、2020年12月19社、11月17社、10月18社、9月20社、8月21社、7月18社、6月17社、5月16社、4月14社、3月15社、2月14社、1月13社)。

店舗数が2009店(2021年2月1815店、1月1962店、2020年12月1992店、11月1830店、10月2014店、9月2055店、8月2053店、7月2062店、6月2067店、5月1886店、4月2004店、3月2049店、2月1876店、1月2042店)。

外食産業(上場企業)の売上高上位4社の3月の既存店売上高は1位のゼンショーホールディングス(すき家、国内店舗数1942店)が同4.6%増と3カ月ぶりにプラス、2位のすかいらーく(全グループ、国内外店舗数3105店)が同6.3%減と16カ月続けてマイナス、3位の日本マクドナルド(国内直営店とフランチャイズ店の店舗数2921店)が同7.5%増と9カ月続けてプラス、4位のコロワイド(全グループ、国内外2665店)が同5.0%減と13カ月続けてマイナスだった。