ギャルリー志門でサカイトシノリ「DAIKONJIMA」展

【銀座新聞ニュース=2022年5月16日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は5月16日から21日までサカイトシノリさんによる個展「The Border Drawing Project No.8“DAIKONJIMA”」を開く。

ギャルリー志門で5月16日から21日まで開かれるサカイトシノリさんの個展のフライヤー。

国境や海峡を旅して描く「クロッシング・ボーダー(Crossing the border)」シリーズを手掛けている画家のサカイトシノリさんが、島根県松江市に属する、東部の中海に浮かぶ島の1つ「大根島(だいこんしま)」を描いた作品を展示する。

ウイキペディアによると、大根島の大きさは東西に3.3キロ、南北に2.2キロ程度で、隣の江島と同様に火山島という。中期更新世の約19万年前に形成された小規模火山で、島の中心部に標高42.2メートルの大塚山と呼ばれるスコリア丘が見られる。

噴出した熔岩は、著しく粘性の低い玄武岩質の熔岩であったため、極めて勾配の緩やかな山体を成している。大塚山を除くと、大根島火山は標高25メートル以下、傾斜3度以下だ。現在は島だが、噴火当時は氷期であったため海面が低く、陸地であった。この関係で、大根島の周囲には、経島・続島・渡島などの小さな島々も見られる。

松江観光協会によると、奈良時代に書かれた「出雲国風土記」には「たこ島」について記載があり、「たこ島」に「太根(たく)」と当て字をあてはめ、さらに「大根(たいこ)」としたと考えられている。

「たこ島」(大根島)は周囲9800メートル、高さ9メートルで、ある老人の伝えによると、出雲郡の杵築の御崎に1匹の「たこ」がいて、そこへ1羽の天羽々鷲(あめのははわし、羽の広い大鷲)が来てその「たこ」を捕らえ、飛んできてこの島に止まった。それで「たこ島」といったとある。

サカイトシノリさんは1958年北海道旭川市生まれ、1981年に武蔵野美術大学を卒業、同年に銀座スルガ台画廊で個展、1984年に「モダンアート展」で新人賞(1985年に奨励賞、1987年に協会賞、安田火災美術財団奨励賞)、「埼玉現代美術の祭典」で大賞、1985年に「吉原治良賞美術コンクール」で優秀賞(1989年にも優秀賞)、スペイン王立美術館の「現代日本代表作家展」でミロ賞。

1987年に「日本現代美術展」で佳作賞、富山県立近代美術館賞、1988年に「第8回現代日本絵画展」で宇部興産株式会社賞(1990年にテレビ山口株式会社賞)などを受賞している。また、絵画教室「アトリエ・サガン」(渋谷区東3-15-5、AYビル、03-3797-5501)で毎週月曜日と水曜日に講師を務めている。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。