ギャルリー志門で三上忠志「透明水彩」展、故郷の青森を描く

【銀座新聞ニュース=2023年5月29日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル3階、03-3541-2511)は5月29日から6月3日まで三上忠志さんによる「透明水彩展ー津軽路・四季の彩り」を開いている。

ギャルリー志門で6月3日まで開かれている三上忠志さんの個展に出品される作品「湖沼の景」。

水彩画家の三上忠志さんが描いた故郷の青森の津軽路や四季の移り変わりの透明水彩画作品を展示する。

「NORI watercolorist」によると、水彩絵具には透明水彩絵具と不透明水彩絵具があり、顔料(色)を固定するための糊剤の種類によって画法が変わる。糊剤が油なら油絵、糊剤が卵ならテンペラ画、糊剤が膠(にかわ)なら日本画となる。水彩画の糊剤はアカシア科の木の樹脂、アラビアゴムが使われており、水彩絵の具の中に含まれるアラビアゴムと顔料の割合によって絵の具の透明度が決まる。

「透明水彩」の絵の具に含まれるアラビアゴムは濃度が高く、アラビアゴムの濃度が低いと顔料の粒子の密度が高くなり、「不透明」な絵の具になる。透明度の高さが透明水彩絵の具と呼ばれるゆえんで、水彩画用紙の選定が大切になる。また、透明水彩は水をたっぷり使う技法で、筆によるタッチだけではなく、水によって絵の具が自然に動く「にじみ」や「ぼかし」の効果が紙の上で表現できるのが特徴となっている。

三上忠志さんは1943年青森県青森市生まれ、2005年から透明水彩画を制作、2006年に「第30回サロン・デ・ボザール会員 in(イン)佐渡」で佳作賞、2007年に「第31回サロン・デ・ボザール会員 in 京都」で特選、「第35回サロン・デ・ボザール展」で知事賞、2008年に「第62回日本水彩展」で入選した(2017年に会友に推挙)。

2009年に「第62回示現会展」で入選(2012年に佳作賞、会友に推挙、2015年に準会友に推挙)、2011年に「第8回北の大地ビエンターレ展」で入選(2015年に佳作)、現在、一般社団法人「示現会」準会員、公益社団法人「日本水彩画会」会友、「透明水彩研究グループ」を主宰している。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)。