【銀座新聞ニュース=2024年3月25日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス（新宿区市谷左内町31-2）傘下の丸善ジュンク堂書店（中央区日本橋2-3-10）が運営する丸善・丸の内本店（千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881）は3月27日から4月2日まで4階ギャラリーで東京藝術大学デザイン科出身者による「阿○吽展-画家のおもちゃ箱」を開く。

丸善・丸の内本店で3月27日から4月2日まで開かれる東京藝術大学「大藪研究室」出身者による「阿○吽(あうん)展-画家のおもちゃ箱」のフライヤー。

1982年に東京藝術大学美術学部デザイン科助教授に就任し、1990年から教授になり、2015年に名誉教授に退いた洋画家の大藪雅孝（1937-2016）の指導を受けた東京藝術大学美術学部デザイン科の「大藪研究室」OBの大西敦子さんらが大作を中心に9回目の「阿○吽（あうん）」展を開く。

今回は大作の平面作品と小品を数点のほか、画家による立体作品「おもちゃ」も展示する。平面と立体によって表現される芸術家の世界観を楽しめるとしている。

グループ「阿〇吽」は2013年から活動しており、2018年から丸善・丸の内本店で開いている。ただ、2020年はコロナ禍によって中止になり、2021年から再開している。

出品者はいずれも日本を代表する画家として活動しており、大西敦子さん（1996年修士課程修了）のほか、阿部穣（ゆたか）さん（2001年修士課程修了）、三重大学教育学部教授の岡田博明さん（1998年修士課程、博士前期課程修了）、岡部忍さん（2003年修士課程修了）、女子美術大学非常講師の片桐聖子さん（1992年修士課程修了）、

金丸悠児さん（2003年修士課程修了）、カネコミホさん（2000年修士課程修了）、酒井一さん（1995年卒業）、三重大学教育学部教授の関俊一（しゅんいち）さん（1991年修士課程修了）、横浜美術大学非常勤講師の高岡香苗さん（1996年修士課程修了）、

乗富茂美さん（1986年卒業）、濱岡朝子さん（2001年修士課程修了）、弘田優子さん（修士課程修了）、堀川理万子（りまこ）さん（1991年修士課程修了）、山本雅子さん（1989年修士課程修了）の15人。

また、大藪雅孝、東京藝術大学美術学部デザイン科非常勤講師や身延山大学客員教授を務めた澁澤卿（けい､1949-2012）、東京藝術大学美術学部教授を務めた箕浦昇一（1948-2016）も作品を特別に出品する。

とくに、澁澤卿は1995年から2005年まで、榎俊幸さん、岡田博明さん、八木美穂子さん、乗富茂美さん、堀川理万子さん、関俊一さん、山形太郎さん、片桐聖子さん、山本雅子さんらと「一画会」を結成して活動した。

大藪雅孝は1937年朝鮮・京城府（現在のソウル特別市）生まれ、1942年に帰国して実家のある香川県善通寺に住み、1960年に東京藝術大学美術学部工芸科を卒業、在学中に第22回新制作協会で初入選、卒業時に安井賞候補新人展に出品、1962年に第6回シェル美術展で佳作賞を受賞した。

1964年に東京藝術大学デザイン研究室助手、1980年に同大学デザイン科講師、1982年に同大学美術学部デザイン科助教授、1990年に同大学教授に就任、2004年に同大学教授を退官、2013年に画業50周年を記念して巡回展を開き、2015年に東京藝術大学名誉教授、2016年に逝去した。享年79。

開場時間は9時から21時（最終日は16時）まで。入場は無料。