丸善日本橋で安野光雅「思い出の風景画」

【銀座新聞ニュース=2018年3月5日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は3月7日から13日まで3階ギャラリーで安野光雅さんによる原画展「思い出の小景」を開く。

丸善・日本橋店で3月7日から13日まで開かれる安野光雅さんの原画展「思い出の小景」に展示される「ウイーン・オペラ座の裏」。

91歳の画家、安野光雅(あんの・みつまさ)さんがこれまで描いてきた風景を中心に水彩画約30点を展示する。また、版画、グッズ、ポストカードも販売する。

ウイキペディアによると、安野光雅さんは1926年島根県津和野町生まれ、1944年1月に宇部工業学校採鉱科を繰り上げ卒業、住友鉱山に就職し、忠隈鉱業所(福岡県飯塚市)に配属、1945年4月に応召され、香川県王越村(現坂出市)で上陸用舟艇の秘匿場建設に従事し、復員後の1946年に山口県徳山市(現周南市)で小学校の教員を務め、のちに山口師範学校(現山口大学教育学部)研究科を修了し、1949年に美術教員として上京した。

三鷹市の三鷹市立第五小学校や明星学園、武蔵野市の武蔵野市立第四小学校で教師を勤め、玉川学園出版部で本の装幀、イラストなどを手がけた。二紀会に所属するも、食べるための仕事により、出品できなくなり、1960年代に退会した。1961年に教師を辞して絵描きとして自立し、1968年に絵本「ふしぎなえ」(福音館書店)で絵本作家としてデビュー、絵本は世界各国で翻訳され、司馬遼太郎(しば・りょうたろう、1923-1996)の紀行文集「街道をゆく」の装画も担当した。

1974年度に芸術選奨新人賞、講談社出版文化賞、小学館絵画賞、ケイト・グリナウェイ賞特別賞(英国)、アメリカのブルックリン美術館賞、ホーンブック賞、もっとも美しい50冊の本賞を受賞、1977年にチェコのBIBゴールデンアップル賞、1978年にイタリアのボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞などを受賞、1984年に国際アンデルセン賞(国際児童図書評議会)を受賞した。1988年に紫綬褒章、2001年春に津和野町に「安野光雅美術館」が開館し、2008年に菊池寛(きくち・かん)賞、2012年に文化功労者に選ばれている。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)まで。