志門で「ドローイング」展、大賞が大島愛、準が磯崎式子ら

【銀座新聞ニュース=2018年8月19日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル3階、03-3541-2511)は8月20日から9月1日まで「第7回『ドローイングとは何か』入賞・入選作品展」展を開く。

ギャルリー志門で8月20日から9月1日まで開かれる「第7回『ドローイングとは何か』入賞・入選作品展」展で展示される大島愛さんの大賞作品「スチューデンツ(Students、浸潤)」。

「ドローイングとは何か」は審査員で美術評論家の金沢毅(かなざわ・たけし)さんが中心になって、「ドローイング」を完成された線描画とし、習作や下絵と一線を画した作品を発表する場を公募展として立ち上げ、2010年からはじめ、今回が7回目になる。

第7回「ドローイングとは何か」展の審査会は、第1次審査が7月6日に銀座3丁目の日本美術家会館にて行われ、第2次審査が7月12日に銀座6丁目のギャルリー志門にて行われた。応募者数81人で作品数157点の中から大賞(1点、副賞は10万円と実行委員会主催の個展)、準大賞(2点、副賞3万円と実行委員会主催の2人展)の入賞者3人、入選者(約15点、入賞・入選作品展と作品集2000部作成)14人の計17人17作品が選ばれた。

審査員は金沢毅さん、版画家の中林忠良(なかばやし・ただよし)さん、多摩美術大学教授、府中市美術館館長の本江邦夫(もとえ・くにお)さんの3人。

準大賞の磯崎式子さんの「形と花-アシダンセラ」。

大賞は2018年に広島市立大学芸術学部美術学研究科博士前期課程映像メディア研究室を修了した大島愛(おおしま・あい)さんの「スチュ-デント(Students、浸潤)」(木炭紙・木炭)が選ばれた。

また、準大賞には女子美術大学芸術学部芸術学科造形学専攻を卒業した磯崎式子(いそざき・しきこ)さんの「形と花-アシダンセラ」(アルシュ紙・鉛筆)と多摩美術大学造形表現学部造形学科油画専攻を卒業した清野和正(せいの・かずまさ)さんの「まつろわぬもの9」(紙・鉛筆・コンテ・木炭)が選ばれた。

入選者は朝日宣弘(あさひ・のぶひろ)さん、安藤和丸(あんどう・かずまる)さん、安藤ニキ(あんどう・にき)さん、石井武志(いしい・たけし)さん、泉里歩(いずみ・りほ)さん。

同じく準大賞の清野和正さんの「まつろわぬもの9」。

江波戸裕太(えばと・ゆうた)さん、岡崎莉望(おかざき・まりの)さん、小倉孝夫(おぐら・たかお)さん、梶谷令(かじたに・りょう)さん、菅和彦(かん・かずひこ)さん。

鶴見厚子(つるみあつこ)さん、藤山麻美(ふじやま・まみ)さん、丸山浩司(まるやま・こうじ)さん、三宅玄(みやけ・げん)さん。

大賞に選ばれた大島愛さんは制作意図として、身近な人達をモデルに人の顔を描いているが、「その人を描こうと思うのは、その人の考えが私の予想を軽々と越えていった時です。その人の寛大さや熱意や面白さに、大げさですが、『こんな人がいるのなら人類はまだ大丈夫だなぁ』と密かに希望を感じるのです。私はそんなヒトへのささやかな希望を形として残してみたいと思って制作している」という。

また、「大事なのはその作品が生き生きとした何かを失わずにいられたかどうかであり、いかに気負わずに、正直さを失わずに、自分が感じた魅力的なものを造形として出せるかを大切に」している。

大島愛さんは1986年広島県生まれ、2008年に尾道市立大学芸術文化学部美術学科油画コースを卒業、2010年に尾道市立大学大学院美術研究科美術専攻絵画研究分野を修了、2018年に広島市立大学芸術学部美術学研究科博士前期課程映像メディア研究室を修了した。

2012年に東京で個展を開いており、2016年に「ゲンビどこでも企画公募2016」で入選、2017年に第4回宮本三郎記念デッサン大賞展で優秀賞、2018年にフェイス(FACE)2018展損保ジャパン日本興亜美術賞で入選している。

磯崎式子さんは1950年富山県生まれ、1972年に女子美術大学芸術学部芸術学科造形学専攻を卒業、2012年に第38回美術の祭典東京展で優秀賞、2015年に第14回環太平洋展でカナダ国際文化交流協会賞、第19回一陽会東京展で東京一陽賞、第61回一陽展で特待賞、2017年に第63回一陽展で一陽賞を受賞している。

清野和正さんは1979年東京都生まれ、2006年に多摩美術大学造形表現学部造形学科油画専攻を卒業している。2016年に第2回ホキ美術館大賞展に出品、2017年に第91回国展絵画部企画展に出品している。

25日15時から授賞式を開き、その後16時からレセプションパーティを開く。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。日曜日は休み。