シャンテ「エリカ38」浅田美代子、平岳大ら舞台挨拶

【銀座新聞ニュース=2019年6月6日】大手芸能事務所の吉本興業(新宿区新宿5-18-21、旧新宿区四谷第五小学校、03-3209-8300)系の映画配給会社「KATSU-do」(新宿区新宿5-18-21)は6月8日にTOHOシネマズシャンテ(千代田区有楽町1-2-2、03-6868-5001)で「エリカ38」の公開を記念して、浅田美代子さん、平岳大さんらによる舞台あいさつを開く。

6月7日から一般公開する「エリカ38」((C)吉本興業)。

8日10時30分の回上映終了後に、監督の日比遊一(ひび・ゆういち)さんをはじめ、主人公でつなぎ融資の女王「渡部聡子(エリカ)」役の浅田美代子(あさだ・みよこ)さん、エリカの愛人「平沢育男」役の平岳大(ひら・たけひろ)さん、記者の「橋本弘」役の窪塚俊介(くぼづか・しゅんすけ)さん、エリカの家政婦「小島マリ」役の山崎静代(やまさき・しずよ)さん、平沢育男とともにエリカを投資詐欺犯罪に巻き込む「伊藤信子」役の木内(きうち)みどりさんが舞台に登場してあいさつする。

「エリカ38」は2017年に出資法違反の疑いで逮捕され、実刑7年の判決を受けた、つなぎ融資の女王といわれた山辺節子(やまべ・せつこ、1955年生まれ)さんによる詐欺事件をモチーフにした映画で、2018年9月に他界した樹木希林(きき・きりん、1943-2018)が生前、初となる映画企画したもので、吉本興業が製作している。

映画は実在の事件をモチーフに、60歳を過ぎても38歳と偽って色香で次々と男をだまし、最後は異国の地で逮捕された女の姿を描いている。エリカ役には、45年ぶりの映画主演となる浅田美代子さんが務め、樹木希林は浅田美代子さんの代表作になってほしいという思いから企画し、自らもエリカの母役で出演している。

物語は渡部聡子=自称エリカが、愛人である平沢育男の指示のもと、支援事業説明会という名目で人を集め、架空の投資話で大金を集めるところからはじまる。しかし、平沢が複数の女と付き合い、自分を裏切っていることを知ると、エリカは平沢との連絡を絶ち、金持ちの老人をたらし込んで豪邸を手に入れる。

老人ホームに入っていた母を呼び寄せ、こんどは自ら架空の支援事業の説明会をおこない金を詐取していくエリカだった。

日比遊一さんは1964年愛知県名古屋市生まれ、1987年に俳優を志して渡米、ニューヨークに行き、その後、写真家に転身し、ニューヨークで活躍し、1998年に写真家のロバート・フランク(Robert Frank)さんのドキュメンタリー映画「ウィークエンド・ウイズ・Mr.フランク(A Weekend with Mr. Frank)」を監督、2014年にアメリカで初の長編映画「ブルー・バタフライ」を監督、原案、脚本、製作、編集を手がけている。

この作品を観た樹木希林が「この映画には、次の作品を見たいと思わせる何かがある」と評した。2016年に高倉健(たかくら・けん、1931-2014)のドキュメンタリー映画「健さん」を監督、第40回モントリオール世界映画祭ワールドドキュメンタリー部門最優秀作品賞、2017年に日本批評家大賞ドキュメンタリー賞を受賞した。

チケットはすでに一般発売中で、料金は一般1900円、大学生1500円、高校生、3歳以上中学生1000円、シニア1200円。映画は「RG12」(小学生は助言・指導が必要)に指定されている。

注:「平沢育男」の「沢」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として常用漢字を使用しています。