蔦屋で松本零士がサイン会、「ダンガードA」復刻版の刊行記念で

【銀座新聞ニュース=2019年7月17日】書店やレンタル店、フランチャイズ事業などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(渋谷区南平台町16-17、渋谷ガーデンタワー)グループの銀座 蔦屋書店(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3575-7755)は7月19日にイベントスペース「GINZA ATRIUM」で松本零士さんによるサイン会を開く。

銀座 蔦屋書店で7月19日にサイン会を開く松本零士さん。

「惑星ロボ ダンガードA(エース)復刻決定版(上下)」(復刊ドットコム)が発売されたのを記念して、松本零士さんによるサイン会を開く。

ウイキペディアによると、「惑星ロボ ダンガードA」は、松本零士さんが原作を考案し、東映動画(現東映アニメーション)制作のロボットアニメとして、1977年3月から1978年3月までフジテレビ系で全56話が放送された。また、テレビアニメの放映と並行して、月刊マンガ誌「冒険王」(秋田書店)に松本零士さんがマンガ版を連載した。

全56話の平均視聴率は17.1%(最高視聴率は22.6%)で、松本零士さんのアニメ作品としては唯一、巨大ロボットが登場するアニメだが、アニメ本編ではダンガードAに変形するサテライザーは第4話から登場するものの、組立工程や合体訓練という形に限定され、ロボット形態での活躍は主人公のタクマが正パイロットに任命される第12話からとなっている。

このほど刊行された「惑星ロボ ダンガードA(エース)復刻決定版」の表紙。テレビアニメと書籍では内容が異なるのが松本零士さん流か。

また、テレビアニメと月刊マンガ誌「冒険王」に連載された内容は大きく異なっている。主役ロボット・ダンガードAの描写はサテライザーが若干描かれた程度で、形状もアニメと著しく異なる。

目的地のプロメテも無人の星ではなく、自由意志を持つ不可視生命体が先住している(もしくはプロメテ自体が1つの生命体という)設定となっている。ロボット形態に至っては最終回のラスト見開きに直立でワンカットのみの登場であり、プロメテの生命体に対する平和と友好の意思表示として記念碑的に遺棄され、人類はプロメテから手を退くという形で終わる。

また、物語も大江戸とドップラーを中心に描かれ、アニメでの主人公タクマがほとんど脇役扱いとなっていてアニメの途中から登場するライバルのトニー・ハーケンも登場しない。秋田書店サンデーコミックスレーベルで単行本が全2巻で出版され、2002年に秋田文庫レーベルで文庫版が単巻で出版されている。

アニメ版のあらすじは緑と資源に溢れた人類希望の星・太陽系第十番惑星プロメテを、悪の天才・ドップラー総統がわが物とするためドップラー軍団を率いて、大江戸博士率いる人類のプロメテ移住計画(通称・プロメテ計画)の妨害をはじめる。ドップラーの卑劣な罠によって宇宙パイロット・一文字断鉄らによる最初のミッションは失敗に終わり、その全責任は行方不明となった断鉄へ押し付けられる形で幕を閉じた。

それから10年。16歳となった断鉄の息子タクマは「裏切り者」と罵られ続ける父の汚名を雪ぎ、プロメテ計画を成功させるべく、大江戸の元で宇宙パイロットとしての訓練を受けていた。

一方、プロメテ計画の進行を知ったドップラーは、戦闘ロボット・メカサタンで計画の中枢となるジャスダム基地があるスペース島へ攻撃を仕掛ける。時を同じくして、鉄仮面を被ったドップラー軍からの脱走者がスペース島に現れる。大江戸は類稀なる操縦技術を持つその男にキャプテン・ダンの名を与え、タクマたちパイロットの育成を任せた。

熾烈を極めるドップラー軍団の攻撃の中、キャプテン・ダンの厳しい訓練が続く。過酷な試練を乗り越え日々成長していくタクマは、変形メカ・ダンガードAで巨大戦闘空母ジャスダムと共にドップラー軍団と戦う。

松本零士さんは1938年福岡県久留米市生まれ、戦後、福岡県小倉市(現北九州市)に移り、小学生のときに同人グループ「九州漫画研究会」を結成、同人誌「九州漫画展」を主宰、1954年に福岡県立小倉南高校1年生で投稿作「蜜蜂の冒険」が「漫画少年」に掲載され、卒業後の1957年に月刊少女雑誌「少女」と「少女クラブ」に不定期に少女マンガを掲載、1960年前後から少年誌、青年誌にも掲載し、当初は「松本あきら」名義だったが、1965年以降から「松本零士」を使う。

1971年に「週刊少年マガジン」に「男おいどん」を連載、1972年に講談社出版文化賞、1974年秋から放送されたテレビアニメ「宇宙戦艦ヤマト」に企画途中から参加、本放送時には低視聴率だったが、再放送によって人気を得、1977年の劇場版アニメ時には社会現象を巻き起こし、1977年に第23回小学館漫画賞、これがアニメブームのきっかけとなり、アニメ制作会社の東映動画にイメージクリエイターとして起用され、テレビアニメ「惑星ロボ ダンガードA」や「SF西遊記スタージンガー」にデザインを提供した。1978年に第7回日本漫画家協会賞特別賞。

「銀河鉄道999」や「宇宙海賊キャプテンハーロック」がアニメ化され、松本零士ブームが到来、以降、数々の松本アニメが作られた。1983年に夏の劇場アニメ映画として企画された「クイーン・エメラルダス」が頓挫すると、ブームが終焉した。1980年代後半から宇宙開発事業団などさまざまな団体の役職に就任、1990年代後半以降に再び松本作品を原作としたアニメが発売された。2001年に紫綬褒章、2006年に宝塚造形芸術大学のメディア・コンテンツ学部の教授に就任した。

2010年に旭日小綬章、2012年にフランス芸術文化勲章シュバリエなどを受章している。妻はマンガ家の牧美也子(まき・みやこ)さんで、24歳で結婚した。また、最終回に行き着く前に雑誌休刊による中断作品が多く、「銀河鉄道999」もマンガ版は2011年現在「未完」となっている。

本イベントでは、対象書籍『惑星ロボ ダンガードA』へのサインだけでなく、イベント参加者の中から抽選で10名様に、松本零士氏直筆のイラスト色紙プレゼントも企画!松本氏ご本人がその場で色紙に落款印を押し、お渡し致します。

サイン会は18時から21時で、参加条件は会場で書籍「惑星ロボ ダンガードA復刻決定版」(上巻6966円もしくは下巻6966円、いずれも税込)とイベント参加券8046円(税込)を購入するか、「惑星ロボ ダンガードA復刻決定版」(上下で1万3932円、参加券は不要)を購入すると、50人までサイン会に参加できる。

また、参加者の中から抽選で10人に、松本零士さん直筆のイラスト色紙をプレゼントする。松本零士さんがその場で色紙に落款印(らっかんいん、作者が署名・捺印すること)を押し、渡してくれる。