志門で小泉晋弥企画「空と縁起」展、松林彩子と石井抱旦が個展

【銀座新聞ニュース=2020年9月21日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は9月21日から26日まで松林彩子さんによる「空と縁起」シリーズvol1を開く

ギャルリー志門が9月21日から26日まで開く松林彩子さんの個展のフライヤー。

「空(くう)と縁起」シリーズは茨城大学名誉教授の小泉晋弥(こいずみ・しんや)さんが企画した展示会で、第1弾として9月21日から26日まで画家の松林彩子(まつばやし・さいこ)さんが個展を開く。第2弾として、9月28日から10月3日まで前衛書家の石井抱旦(いしい・ほうたん)さんが個展を開く。

小泉晋弥さんは「空と縁起?新たな共生の芸術をもとめて《21世紀を生きるために》」として、企画の趣旨について説明している。小泉晋弥さんは、2017年に作成された映画「ヨーゼフ・ボイスは挑発する」が今年日本各地で上映され、他界してから30年以上経てボイス(Joseph Beuys、1921-1986)が再評価されるのは「世界がポストモダン以後の混迷をまだ抜け出せていないためだろう」とし、「そのボイスの眼差しの先にいるシュタイナー(Rudolf Steiner、1861-1925)は、西洋的哲学に東洋的宗教の魂を吹き込もうとしていた」という。

同じく9月28日から10月3日まで開かれる石井抱旦さんの個展のフライヤー。

「彼らを貫く新たなヘレニズムというべき東西思想の融合過程が見えてくる。私たちは、仏教の側から西洋思想を見直すことができる」とし、「仏教の重要概念である『空』は、『万物はすべて因縁によって起こる仮の相で実体がないということ』」で、「『無数の因縁によって万物が起こる』状態を『縁起』という。この世のすべては『空』であり『縁起』(関係の過程)によって出現し存在するということ」としている。

その上で「この見方は、芸術の価値は作品自体にではなく、作品を生み出すプロセスそのものにあるというボイスの態度に重なる」としている。さらに、小泉晋弥さんの研究対象である岡倉天心(おかくら・てんしん、1862-1913)を引用して「歴史とは死物ではなく『自分の体の中で、活動しつつあるものだ』といった」と「空と縁起」についての重要性を強調している。その上で「仏教的思想を通して、ボイス、シュタイナーにつらなる歴史を生きる芸術をめざしたい」としている。

松林彩子さんは神奈川県生まれ、日本大学生物資源科学部農芸化学科を卒業、武蔵野美術大学造形学部通信教育課程油絵学科絵画コースを卒業、2014年に第88回国展で入選(2015年、2016年、2017年、2018年、2019年とも入選)、2015年に「アートウエーブ(ART WAVE)受賞作家展」に出品、2020年に第54回レスポワール展新人選抜2020で個展を開いている。現在、国画会会友。

石井抱旦さんは1947年山形県寒河江(さがえ)市生まれ、大学の文学部歴史学科日本史専攻を卒業、小学校の教師となり、1970年頃より前衛書家として活動、1980年から海外展に出品し、ヨーロッパ、アメリカ、アジアを巡回し、1989年に「奎星(けいせい)展」で上田桑鳩(うえだ・そうきゅう)記念賞、1990年に毎日書道展でグランプリ、2008年より毎年「テン・テン(Ten・ten)」展を企画し開いている。2017年にNAU21世紀美術連立展で奨励賞を受賞している。現在、「奎星会」理事。

26日14時から小泉晋弥さんによるオンライン講演会「空と縁起」を開く。14時から小泉晋弥さんが基調講演し、14時45分から小泉晋弥さんと松林彩子さん、石井抱旦さんの鼎談を開く。いずれも現在、ギャルリー志門がオンラインの参加者を募集している。

小泉晋弥さんは1953年福島県生まれ、1976年に東京芸術大学美術学部芸術学科を卒業、1978年に同大学大学院美術研究科美術教育学を修了、いわき市立美術館学芸員、郡山市立美術館主任学芸員を経て、茨城大学教育学部助教授、五浦美術文化研究所副所長、茨城大学教育学部付属中学校長を兼任し、2000年に茨城大学教授、東京芸術大学美術学部、愛知県立芸術大学美術学部非常勤講師も務め、現在は茨城大学名誉教授。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。オンライン講演会の参加希望者は先着100人まで申し込める。参加は無料。希望者はギャルリ―志門(g-simon@bu.iij4uor.jp)までメールを送る。参加者には事前に資料と講演会参加URLが送られてくる。

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