中央の百貨店5店中間で日本橋の高島屋が三越を抜くも、松屋も大丸を

【銀座新聞ニュース=2020年11月13日】中央区とその周辺の主要百貨店、日本橋三越、日本橋高島屋、大丸東京店、、銀座三越、松屋銀座店の5店の2021年度中間期の売上高が出揃った。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、臨時休業を強いられるなど5店とも大幅な減収だった。

2020年度中間期売上高(決算書ベース)で日本橋三越を追い抜いた日本橋高島屋。

2021年3月期の9月中間期の三越伊勢丹ホールディングスの日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は前年同期比41.7%減の396億2200万円、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同63.5%減の164億4400万円だった。

2021年2月期の8月中間期の日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同22.4%減の489億3200万円、J.フロントリテーリングの大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同62.1%減の150億9600万円、松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同56.7%減の164億7600万円だった。

この結果、日本橋高島屋が日本橋三越を追い抜き、地区では首位となった。また、松屋銀座店も大丸東京店を抜いた。ただし、日本橋三越の売上高には、恵比寿三越などの小型店舗とソリューション統括部の数字を含んでいるため、決算書ベースでの比較で、日本橋三越単体の売上高は公表していないため、正確な比較はできない。

訪日外国人観光客売上高(インバウンド、免税売上高)については公表している店舗は、日本橋三越が同94.0%減の9400万円、銀座三越が同98.9%減の1億5900万円、大丸東京店が96.8%減の5400万円、松屋銀座店は同98%減としている。

「ギンザ・シックス」などのJ.フロントリテーリングの不動産業は中間期が同23.2%減の68億1500万円、事業利益は同42.9%減の19億2400万円、通期見通しが同27.1%減の130億円、事業利益は同47.3%減の23億円としている。

2020年度通期の見通しは日本橋三越が前期比27.3%減の966億5000万円、銀座三越が同44.8%減の456億9200万円、日本橋高島屋が同16.1%減の1097億5900万円、大丸東京店が同48.4%減の408億4000万円、松屋銀座店が同45.6%減の415億円としている。

通期見通しでは、日本橋三越が1000億円を割り込むのに対して、日本橋高島屋が1000億円台を確保するため、決算書ベースでは日本橋高島屋が日本橋三越を抜くことになる。また、松屋銀座店も大丸東京店を追い抜く。通期売上高で松屋銀座店が大丸東京店を追い抜くのは2015年度(松屋銀座店764億2700万円、大丸東京店731億6900万円)以来、5年ぶりになる。