インド、感染者1日3万台に、ホテル再開で早々と客確保(48)

【モハンティ三智江のインド発コロナ観戦記=2020年11月24日】10月28日の統計では、インドの1日当たり感染者数は3万6470人と、3万人台まで急落した。総感染者数は、799万人と、800万人の大台目前だが、回復者数が増えているので、実質数は73万人と減少、死者は12万人だ。

朝起きてシーツを整えていると、昨夜ベッドの上でタロット占いをした残りの1枚が貼り付いていた。めくってドキリ、過去の思い出にしがみついている今の自分の境遇にドンピシャの1枚だった。

世界の動きを見ると、アメリカ(人口3億2800万人)が依然ワーストで、885万人、1日当たり7万4410人と、インドの倍の感染者数で、4位のフランス(人口6700万人)が総感染者数120万人ながら、1日当たり3万3417人と、インドに追いつく勢いだ。フランスの人口がインドの20分の1であることからも、由々しき事態だ。実質数はミリオン超で、インドを超え、死者数も3万5541人と、人口比率から言えば、アメリカの22万7000人に匹敵する多さだ。

世界全体の総感染者数は4400万人、死者数は117万人で、欧米諸国が感染再拡大している現状を見ると、今後の推移次第では、億の大台に乗ってしまう懸念もありうる。

インドは、膨大な人口ゆえ、総感染者数もそれに則って膨れ上がるが、回復率が高く、致死率も低いことが救いだ。

それに比べると、アメリカもそうだが、フランスの回復率10%という数字には、驚かされる。インドの回復率が90%との、顕著な差異はなんだろうか。

東アジア諸国の罹患率と致死率が低い要因として、これまでBCG仮説と既存のコロナウイルスによる交差免疫説が挙げられてきた。BCGは結核の予防ワクチンだが、ほかの多くの病気に対する自然免疫機能を強化する可能性があることと、交差免疫仮説は、既存の風邪ウイルスにかかった人のT細胞の免疫記憶が新型コロナにも有効に作用しているとする説である。

本日シャッフルして上からめくった6枚のカートを並べてみると、美しい彩りになった。ミニガイド付きで、それを読むと、各カードに込められた深い意味がわかる。

なお、最近の調査によると、ネアンデルタール人の遺伝子を有する人種は、コロナ重症化しやすいことがわかった(詳細は末尾のコロナ余話参照)。欧米や中央・南アジアなどで、東アジアは、外れる。とにかく、欧米人はコロナに弱いようだ。これから、寒季シーズンに入るだけに、さらなる拡大が予想される。

9月末までがピークで、ようやく歯止めのかかったインドとて、まだまだ予断は許さない。世界の趨勢からも、第2波、第3波は免れ得まい。それまでに集団免疫ができていてくれればいいが、スーパー耐性菌が襲撃してきたら、お手上げだ。

日本政府も、11月から韓国、シンガポール、タイ、台湾、ベトナムほかの12カ国に限って、入国緩和の動きがあるらしく、インドの感染拡大に歯止めがかかった今こそ、帰国どきのような気もするが、どうなるかわからない。

いずれにしろ、インドは緩和除外されるし、2週間の隔離義務解除は当面ないだろうから、日本が厳寒期ということを考えると、躊躇いや迷いも生じる。

それ以前にチケットが入手できるかどうかの問題もあるが。インドの旅行代理店を通さずとも、航空会社のウェブサイトで直接購入可能になったことと、帰りの便も臨時で出るようになったことは、吉報だ。

本日の1択カードは、ブルーロータス、蒼蓮はインドでは、美人の象徴だ。意味はガイドを読まずにパッと見て、自己受容かなと直感。

さらに、インド政府が10月22日付けで、就労ビザのみならず、OCI(海外インド市民権)カード所持の現地在住外国人の入国を政府指定の空港からのみ許可したことで、再入国にも問題がなくなったことも喜ばしい。

冒頭に報告すべき朗報が最後になってしまったが、当ホテル「ラブ&ライフ」は10月22日、7カ月ぶりに営業再開、27日にお客さん第1号をゲットした。90キロ離れた旧州都カタックから自家用車で訪れたローカルカップルで、3泊滞在予定、1日のルームチャージは日頃の3分の1から4分の1、たったの400ルピー(560円)だが、まずはゲットしたという事実が大きい。

起死回生に舵を切り出したということで、この先どうなるかわからない、先行き不透明感はあるものの、目下は再出発の道を歩み出したと言っていい。

●コロナ余話/ネアンデルタール人の遺伝子保有者はコロナ重症化?

約6万年前ヒトゲノムに挿入されたネアンデルタール人の遺伝子が、コロナ重症化リスクを高める可能性があることを、ドイツの研究チームが9月30日、明らかにした。

それによると、ヒトゲノムの染色体23本のうち、3番染色体の特定領域にある遺伝子変異が新型コロナ重症化と関連性があり、同遺伝子保有者が感染した場合、人口呼吸器をつける必要性が3倍も高まることがわかった。

南アジアが50%(インドも無論含むが、バングラデシュが63%と高い)、欧米が16%有すると言われているが、日本や韓国含む東アジアやアフリカでは、ほとんど見られない。

日本人には、ほっとする研究結果だが、一概には言えず、警戒を緩めていいという口実にはならないだろう。既往歴のある高齢者は引き続き、最大限の警戒が必要だ。

●身辺こぼれ話/よく当たるmireiのカード占い

昨今、タロットカードやオラクルカードに凝って、自身も購入したことはお伝えした通りだが、今回は、動画アップされているカード占いで、的中率抜群のミレイ(mirei)さん(オーストラリア在住)を紹介したい。

初回に「宇宙の愛の光」さんをご紹介したが、個人的には、彼女より当たると思う。カードリーダーとの相性もあると思うのだが、両者とも海外在住で、同じ境遇の私には親近感がある。

唯、どちらかと言えば、mireiさんの方がさらによく当たるし、ハスキーがかった涼やかな声が耳に心地よい。使用しているカードも何種かあって、ミックスでめくっていくのだが(3種のカードを2枚ずつ、タロットは時に3枚)、絵柄が美しく、見とれてしまう。

最初の3択の素材は、「宇宙の愛の光」さんが絵柄で選ばせるのに比して、mireiさんはアメジスト、エメラルド、ルビーなどの珠玉、緋毛氈(ひもうせん、赤い敷物で、毛氈という日本の伝統敷物の中でも、とくに緋色の毛氈を指す)が敷かれた台や、絵柄説明の指し棒代わりに金の鍵か用いられるのも洒落ているし、最後にチャーム占いもおまけについてくる。

リーダーが籠に手を入れて直感的に選ぶチャームは、指先でつまめるほどの、鳥や亀や獅子、猿の真ちゅう細工だったりする。とても、美的センスに優れた動画占いで、10数分あれば、占ってもらえるので、おすすめだ。

私が先頃購入した「オショー禅タロット(Osho Zen Tarot)」が使われることもあり、絵を深く読み解く術には、学ばせられる。私は初心者なので、まだまだ読解力が劣り、深読みできず、ぱっと見て解釈という浅さだが、何種類ものカードを使いこなしているmireiさんはさすがだ。

唯、本業があるらしく、毎日アップされないのが残念だが、良質のカウンセリングをただで受けている感じで、癒される。シンクロが多くて、今の私が求めているヒーリングタッチのメッセージが来たりで、ぴたりと気持ちになじむのだ。興味のある方は、YouTubeをサーチしてぜひトライして頂きたい。

(「インド発コロナ観戦記」は「観戦(感染)記」という意味で、インドに在住する作家で「ホテル・ラブ&ライフ」を経営しているモハンティ三智江さんが現地の新型コロナウイルスの実情について書いており、随時、掲載します。モハンティ三智江さんは福井県福井市生まれ、1987年にインドに移住し、翌1988年に現地男性(2019年秋に病死)と結婚、その後ホテルをオープン、文筆業との二足のわらじで、著書に「お気をつけてよい旅を!」(双葉社)、「インド人には、ご用心!」(三五館)などを刊行しており、感染していません。

また、息子はラッパーとしては、インドを代表するスターです。13億人超と中国に次ぐ世界第2位の人口大国、インド政府は3月24日に全28州と直轄領などを対象に、完全封鎖命令を発令し、25日0時から21日間、完全封鎖し、4月14日に5月3日まで延長し、5月1日に17日まで再延長、17日に5月31日まで延長し、31日をもって解除しました。これにより延べ67日間となりました。ただし、5月4日から段階的に制限を緩和しています。

11月12日現在、インドの感染者数は868万3916人、死亡者数が12万8121人、回復者が806万6501人、アメリカに次いで2位になっています。アメリカの感染者数は1040万0227人、死亡者数が24万1798人、回復者が399万71756人です。州別の最新の数字の把握が難しく、著者の原稿のままを載せています。

また、インドでは3月25日から4月14日までを「ロックダウン1.0」とし、4月14日から5月3日までを「ロックダウン2.0」、5月1日から17日までを「ロックダウン3.0」、18日から31日を「ロックダウン4.0」、6月1日から6月末まで「アンロックダウン(Unlockdown)1.0」、7月1日から「アンロックダウン2.0」と分類していますが、原稿では日本向けなので、すべてを「ロックダウン/アンロックダウン」と総称しています。

ただし、インド政府は5月30日に感染状況が深刻な封じ込めゾーンについては、6月30日までのロックダウンの延長を決め、著者が住むオディシャ州は独自に6月末までの延長を決め、その後も期限を決めずに延長しています。この政府の延長を「ロックダウン5.0」と分類しています)