立川銀座で新制作協スペース部展、大木敦子、腰越祐貴ら4人

【銀座新聞ニュース=2020年2月3日】ブラインド業界の最大手メーカー、立川ブラインド工業(港区三田3-1-12、03-5484-6100)の銀座ショールーム(中央区銀座8-8-15、03-3571-1373)地下1階「タチカワ銀座スペース Atte」は2月4日から9日まで「第83回新制作協会スペースデザイン部 受賞作家展」を開く。

立川ブラインドの銀座ショールーム「オッテ(Atte)」で2月4日から9日まで開かれる「第83回新制作協会スペースデザイン部 受賞作家展」に展示される腰越祐貴さんの作品。

今回は2019年9月に開かれた第83回展で、スペースデザイン部の新作家賞を受賞した大木敦子(おおき・あつこ)さん、腰越祐貴(こしごえ・ゆうき)さん、田村純也(たむら・じゅんや)さん、山崎明史(やまざき・あきのり)さんの4人の作品計16点を展示する。石、陶器、木、金属などのさまざまな素材や技法を駆使したオリジナリティ溢れる作品群を展示する。

ウイキペディアによると、展覧会は「新制作展」と称し、一般的に新制作は厳選といわれているが、他の代表的な団体と比較して、「入選者数、受賞者数も少なく、作品の大きさ、質などから考えても、そのレベルはひじょうに高いとしている。

審査は会員が行い、搬入後、多数決で決められる。賞は、展示後、会員の投票によって、多数決で決められる。賞の種類は「協会賞」と「新作家賞」があるが、事実上、「新作家賞」が唯一の賞といえる。

同じく出展される田村純也さんの作品。

受賞者は直ちに「新制作協会協友」に推挙される。他の団体でいうところの「会友」に該当するが、ほとんどの団体では5回ほどの入選歴で会友になれる。新制作展の厳しさがうかがえるとしている。近年、絵画部において、入選15回で「協友」となる制度が導入されている。

新制作協会は1936(昭和11)年(1936年)、当時の文部省が美術団体を改組しようとして、美術界が混乱した渦中に、自由と純粋さを求めて立ちあがった、9人の青年画家、猪熊弦一郎(いのくま・げんいちろう、1902-1993)、伊勢正義(いせ・まさよし、1907-1985)、脇田和(わきた・かず、1908-2005)、中西利雄(なかにし・としお、1900-1948)、内田巌(うちだ・いわお、1900-1953)、小磯良平(こいそ・りょうへい、1903-1988)、佐藤敬(さとう・けい、1906-1978)、三田康(さんた・やすし、1900-1968)、鈴木誠(せずき・まこと、1897-1969)により「新制作派協会」として結成された。

1939(昭和14)年に志をともにする本郷新(ほんごう・しん 、1905-1980)、山内壮夫(やまうち・たけお、1907-1975)、吉田芳夫(よしだ・よしお、1912-1989)、舟越保武(ふなこし・やすたけ、1912-2002)、佐藤忠良(さとう・ちゅうりょう、1912-2011)、柳原義達(やなぎはら・よしたつ、1910-2004)、明田川孝(あけたがわ・たかし、1909-1958)の7人の新進彫刻家の参加により、彫刻部が設けられた。

戦後の1949年に池辺陽(いけべ・きよし、1920-1979)、岡田哲郎(おかだ・てつろう、1901-?)、丹下健三(たんげ ・けんぞう、1913-2005)、吉村順三(よしむら・じゅんぞう、1908-1997)、山口文象(やまぐち・ぶんぞう、1902-1978)、谷口吉郎(たにぐち・よしろう、1904-1979)、前川国男(まえかわ・くにお、1905-1986)の7人の建築家が入会して、建築部が創設され、その後、建築部と日本画部(後の創画会)が合流して「スペースデザイン部)」が設けられ、現在は、絵画、彫刻、スペースデザインの3部門があり、毎年応募展「新制作展」を開催している。

スペースデザイン部は、建築、家具、テキスタイル、照明のほか、空間におけるあらゆるジャンルの区間芸術作品、環境芸術作品を対象に、「創設当初の環境芸術への熱望を新たな意味で取り戻す」ため活動している。

開場時間は10時(4日は13時)から18時(最終日は17時)まで。入場は無料。

注:「山崎明史」の「崎」は正しくは右側の「大」が「立」です。