鳩居堂画廊で翁長結生乃「観音」展、第1弾で楊柳、祖母、自分等17点

【銀座新聞ニュース=2020年12月22日】東京鳩居堂画廊(中央区銀座5-7-4、03-5374-0058)は12月22日から27日まで翁長結生乃さんによる「35観音展Vol.1-鉛筆神仏画が魅せる翁長結生乃の世界」を開く。

東京鳩居堂画廊で12月22日から27日まで開かれる翁長結生乃さんの「35観音展第1回」
に出品される観音画。

鉛筆で神仏画を描く画家、翁長結生乃(おなが・ゆきの)さんは、1本の鉛筆だけで33通りの観音を描き、さらに祖母の観音、自分自身を描いた自分観音の35通りの観音を描いている。今回は、そのうち、祖母観音、自分観音を含めた17点を展示する。

翁長結生乃さんは「抑圧された心を感じるがままに開放することで、内側に秘めた心が解放されて、本来の自分の感覚を取り戻して」いきながら、平和や喜び、愛や調和、生と死、快楽や恐れなど沸き立つ心を観音に写しているという。

「コトバンク」によると、「観音」とは「観世音」の略称で、慈悲を徳とし、もっとも広く信仰される菩薩のことだ。「観世音菩薩」ともいう。救いを求める者の心に応じ、千変万化し、勢至(せいし)菩薩とともに阿弥陀仏の脇侍となっている。地蔵とともに日本の民間信仰に深く根をおろし、33の化身をもつといわれ(西国三十三所の観音霊場はその例)、千手(せんじゅ)、十一面、如意輪(にょいりん)、准胝(じゅんてい)、馬頭(ばとう)、聖(しょう)を「六観音」、それに不空羂索(ふくうけんじゃく)を含めて「七観音」と呼ばれる。

ウイキペディアによると、「三十三観音」の名称は、1783(天明3)年に刊行された絵師の土佐秀信(とさ・ひでのぶ、生没年不詳)が著した「仏像図彙(ぶつぞうずい)」という書物に所載されている。1楊柳(ようりゅう)、2龍頭(りゅうず)、3持経(じきょう)、4円光(えんこう)、5遊戯(ゆげ)、6白衣(びゃくえ)、7蓮臥(れんが)、8滝見(たきみ)、8施薬(せやく)、9魚籃(ぎょらん)、10徳王(とくおう)。

11水月(すいげつ)、12一葉(いちよう)、13青頚(しょうけい)、14威徳(いとく)、15延命(えんめい)、16衆宝(しゅうほう)、17岩戸(いわと)、18能静(のうじょう)、19阿耨(あのく)、20阿摩提(あまだい)。

21葉衣(ようえ)、22瑠璃(るり)、23多羅尊(たらそん)、24蛤蜊(こうり、はまぐり)、25六時(ろくじ)、27普悲(ふひ)、28馬郎婦(めろうふ)、29合掌(がっしょう)、30一如(いちにょ)、31不二(ふに)、32持蓮(じれん)、33灑水(しゃすい)。

また、西国三十三所は、近畿地方2府4県と岐阜県に点在する33カ所の観音信仰の霊場の総称で、これらの霊場を札所とした巡礼は日本でもっとも歴史がある巡礼行とされている。「三十三」とは、「妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五」(観音経)に説かれる、観世音菩薩が衆生を救うとき33の姿に変化するという信仰に由来し、その功徳に与るために三十三の霊場を巡拝することを意味し、西国三十三所の観音菩薩を巡礼参拝すると、現世で犯したあらゆる罪業が消滅し、極楽往生できるとされている。

文化庁の2019年度「日本遺産」の16件(累計83件)の一つに、「1300年つづく日本の終活の旅-西国三十三所観音巡礼」が認定されている。

翁長結生乃さんは1986年沖縄県沖縄市生まれ、浦添工業高デザイン科を卒業、上京して「麻田侑希」としてモデル、タレントとして活動し、セツ・モードセミナーを卒業、2011年にミス・ユニバース・ジャパン沖縄大会のファイナリストに選ばれ、2013年から画家に専念し、2016年からは仏画の作品を手掛けている。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)まで。