大丸松坂屋画廊で芸術院新会員の西田俊英展、4次元の幻想的空間

【銀座新聞ニュース=2017年12月15日】大手流通グループのJ.フロントリテイリング(中央区八重洲2-1-1)傘下の大丸松坂屋百貨店(江東区木場2-18-11)が運営するアートギャラリー「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3572-8886)は12月14日から27日まで西田俊英さんによる「青い大地‐西田俊英 日本画展」を開いている。

大丸松坂屋百貨店のアートギャラリー「アールグロリューギャラリーオブトーキョー(Artglorieux GALLERY OF TOKYO)」で12月27日まで開かれている「青い大地‐西田俊英 日本画展」に出品されている「太古の森」。

「アールグロリューギャラリーオブトーキョー(Artglorieux GALLERY OF TOKYO)」は「銀座シックス(GINZA SIX)」の中核企業の大丸松坂屋百貨店が直営する画廊で、今回は武蔵野美術大学教授で、2017年11月30日に日本芸術院の会員候補(12月15日に確定)に選ばれた日本画家の西田俊英(にしだ・しゅんえい)さんが四季のある日本で守られるべき自然を敬(うやま)い、その一瞬を切り取って描いた作品を展示している。

西田俊英さんは「描くもの、描きたいものすべての愛を表現したい」とし、「卓越した描写力と画面構成を追及し、詩情豊かな独自の世界を創造している」(大丸松坂屋百貨店)という。また、文化庁では日本芸術院会員に西田俊英さんを候補とした理由について「奥村土牛(おくむら・とぎゅう、1889-1990)先生に師事し、日本画の真髄を受け継ぎ、日本画壇の秀逸な画家と注目されている。魅力ある四次元の幻想的空間を表現」していることから日本芸術院会員にふさわしいとしている。

同じく「木漏れ日の小路」。

西田俊英さんは1953年三重県伊勢市生まれ、1977年に武蔵野美術大学日本画科を卒業、1969年に高校生で第13回中部春陽展初入選(以後2回入選)、1970年に第47回春陽会展初入選(以後2回入選)、1975年に大学在学中に再興第60回院展に初入選、1983年に第7回山種美術館賞展優秀賞、1984年に84東京セントラル美術館日本画大賞展大賞、1988年に第43回春の院展で外務省買い上げ、1990年に第1回両洋の眼・現代の絵画展推奨、1993年に文化庁在外研修員として1年間インドに滞在した。

1995年に第50回春の院展奨励賞(第51回も)、第80回院展で日本美術院賞大観賞と第1回足立美術館賞、1996年に第81回院展で奨励賞、第2回天心記念茨城賞、日本美術院奨学金賞、第30回文化庁現代美術選抜展(以後1998年、2003年に出品)、1997年に第82回院展日本美術院賞大観賞、文化庁買上優秀美術作品披露展に出品、1998年に日本美術院同人推挙、2000年に広島市立大学芸術学部教授(2012年に名誉教授)、2001年に国会議事堂における参議院議長肖像揮毫画を制作、奈良県立万葉文化館日本画を制作した。

2002年に第87回院展文部科学大臣賞、日本橋三越で個展、2005年に第90回院展で内閣総理大臣賞、2006年に第12回足立美術館賞、2012年に武蔵野美術大学造形学部日本画学科教授、第18回モア(MOA)岡田茂吉(おかだ・もきち)賞大賞、2014年に第69回春の院展で第10回春の足立美術館賞、2017年に日本芸術院賞などを受賞した。現在、日本美術院理事、武蔵野美術大学日本画学科教授、広島市立大学名誉教授。

開場時間は10時30分から20時30分(最終日は18時)まで。入場は無料。