岡山館で井原デニム・ジーンズフェア、青木被服やD#など

【銀座新聞ニュース=2017年2月22日】岡山県の井原被服協同組合(岡山県井原市七日市町944-5)は2月24日から27日の4日間、アンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」(港区新橋1-11-7、03-3571-0092)の2階催事スペースで「井原デニムフェア」を開く。

2月24日から27日の4日間、「とっとり・おかやま新橋館」で開かれる「井原デニムフェア」にて販売される「モードプランニング タニモト」(左)と「青木被服」(中央と右)の商品。

井原市(いばらし)のデニムを使ったジーンズメーカー約10社で構成されている「井原被服協同組合」が井原産のデニム生地を利用した新作のジーンズやシャツ、バック、小物などの定番アイテムをはじめ、スーツや着物などを展示販売する。

井原産デニムは糸が1本ずつ織られているため、製造工程でもズレることもなく、しっかりとしたジーンズに仕上がるという。インディゴブルーの濃い色は、江戸時代に岡山で盛んだった藍染め織物の歴史と職人の技術の伝統によって継承されており、今回は、岡山県井原市からデニム職人が上京し、商品について説明する、

「井原被服協同組合」によると、井原地区では江戸時代初期の1650年頃から綿花の栽培に加えて、藍の栽培がはじまり、天和年間(1681年から1683年)から綿花栽培、手つむぎ、手織りで衣服をつくっていた。参勤交代により、井原の厚地藍染織物が全国に知られるようになった。1891(明治24)年になると、井原の厚地綿織物が東南アジアやアメリカなどに輸出され、地方では最初の電動機械が導入され、世界各国に輸出された。

アメリカでネバダ州にてジーンズが誕生したのが1871年で、リーバイ・ストラウス社がリベット打ちズボンの特許を取ったのが1873年で、井原地区では1680年ころから厚地藍染織物が作られていた。

1912(大正元)年には「備中小倉」の最初の製品が輸出されたとされている。1960年になると、井原地区の厚地織物の生産や縫製技術をいかし、デニム地、ジーンズ生産がはじまり、井原地区は「国産ジーンズ発祥の地」と呼ばれている。1970年ころにはジーンズが年間1500万本と国内の75%の生産量を占めており、現在では井原製デニムは欧米中心に輸出されている。

ジーンズは藍で染められた厚地の綿布のデニム地で作られるのが一般的で、衣料品の多くは輸入品だが、高級な国産デニムについてはその半分以上が井原市とその周辺地区で作られている。とくに、井原デニムは「シャトル織機」と呼ばれる旧式の機械で織られている。

井原市は岡山県南西部に位置し、広島県との県境にある市で、人口が約4万人、「中国地方の子守唄」発祥の地として知られている。また、2005年に合併した旧美星町が日本で初めて制定した条例「光害防止条例」(1989年11月29日制定)を引き継いだ、「日本初の対光害専門条例を制定した市」でもある。

1619(元和5)年に水野勝成(みずの・かつなり、1564-1651)が西国鎮衛の役目を命じられ、備後国東南部・備中国西南部の10万石に転封され、井原市西部は福山藩領、東部は一橋領・旗本領となった。1697(元禄10)年に 西江原に森氏、2万石の西江原藩が成立し、10年間存続した。1698(元禄11)年に水野家5代藩主水野勝岑(みずの・かつみね、1697-1698)が1歳で死去し、福山藩領のうち、現在の井原市分の大半が天領や旗本領とされた。

1871(明治4)年に明治維新後の廃藩置県により、福山県に編入、のちに改称され、深津県となり、1872(明治5)年に深津県と倉敷県が統合し、小田県となり、1875(明治8)年に小田県のうち、旧備後5郡を除いた地域が岡山県へ編入された。1953年3月30日に後月郡井原町、西江原町、高屋町、荏原村、木之子村、県主村、青野村、山野上村、小田郡稲倉村、大江村の3町7村が合併し、市制を施行し「井原市」が誕生し、2005年3月1日に後月郡芳井町、小田郡美星町を編入した。

今回は「モードプランニング タニモト」(井原市西江原町3914、0866-65-0225)がコート、ジャケット、パンツ、小物を販売する。「青木被服」(井原市西江原町501、0866-62-1105)は着物と帯を販売する。「タカヤ商事」(広島県福山市千田町千田1741-1、084-955-3777)はメンズ「ハク(HAKU)」、レディース「コチク(COCHIKU)」と雑貨を販売する。

「スタジオ(studio)M」(井原市上出部町604-1、0866-65-0530)はデニムテーラージャケット、パンツ、スカート、シャツ、リュック、トートバック、財布を販売する。

「ディーシャープ・ザ・ストア(D#THE STORE)」(井原市七日市町944-5、井原鉄道井原駅構内)はオーダーのデニムスーツ、帽子、服飾雑貨を販売する。

開場時間は10時(24日は12時)から19時(27日は17時)まで。