メゾンカイザーがガレット・デ・ロワ、2サイズで

【銀座新聞ニュース=2017年12月26日】パン業態の「メゾンカイザー」を運営する「株式会社ブーランジェリーエリックカイザージャポン」(港区芝浦2-14-5、ユニベル田町ビル、03-3798-1771)は12月28日から2018年1月14日まで「&COFFEE MAISON KAYSER」(中央区銀座1-14-11、銀松ビル、03-6263-2680)など全店で「ガレット・デ・ロワ」を発売する。

12月28日から2018年1月14日まで「アンド・コーヒー・メゾンカイザー(&COFFEE MAISON KAYSER)」など全店で発売される「ガレット・デ・ロワ」と6種類のフェーブ。ガレットにはこのうちの1つが付いてくる。

「ガレット デ ロワ」は、新しい年の訪れにフランスで食べられる伝統菓子で、「フェーブ」と呼ばれる陶器が埋め込まれており、「ガレット デ ロワ」を切り分けた時に、フェーブが入っていた人が当たりになる。フェーブが当たると、王冠をかぶり周囲から祝福を受け、幸運が1年間継続するといわれている。

メゾンカイザーではフィユタージュ(パイ生地)の中にクレームフランジパーヌ(クレームパティシエールとクレームダマンドを合わせたもの)をはさみ、焼成している。ただ、「フェーブ」はガレットの中には入れずに、添付してあるので、食べる直前にガレットを裏返し、底面から付属のフェーブをガレットの縁から2センチ程度の場所に埋め込み、ガレットを表面に戻し、人数分に切り分けて各人に配る。食べる前にフォークで探し、フェーブが出てきたら「当たり」になる。フェーブは6種類あり、購入の際に、どれか1種類が添付される。

「ガレット デ ロワ」は4人から8人用の直系24センチの「グランド(GRANDE)」(税込2376円)と2人から4人用の直系15センチの「プチット(PETITE)」(1188円)の2種類のサイズを販売する。

ウイキペディアによると、「ガレット・デ・ロワ(galette des rois)」とはフランスで「公現祭」(キリスト教では1月6日)の日に食べられる菓子で、一般的なものは紙の王冠がのった折りパイにフランジパーヌ(アーモンドクリーム)が入ったパイ菓子をいう。中にはフェーヴ(feve、ソラマメ)と呼ばれる陶製の小さな人形がひとつ入っている。

公現節に家族で切り分けて食べ、フェーヴが当たった人は王冠を被り、祝福を受け、幸運が1年間継続するといわれる。名称の「ロワ」(王たち)とはフランス語で「ロワ・マージュ」(rois mages)と呼ばれる東方の3博士を指している。

伝統的には、家族が集まった中で一番小さい子どもをテーブルの近くに呼び、目隠しをして大人の誰かが切り分け、この子どもに誰に配るかを指名させる。フェーヴが当たった者は次の週末の会食の際にガレット・デ・ロワを自作するか購入して皆に供する。

この際、前回王冠を手にした者は、男性であった場合は女王を、女性であった場合は王を家族の中から選ぶ。子どもを喜ばせるため、しばしばこの女王か王は子どもが選ばれる。この行事はだいたい1月一杯の間行われる。元々フェーヴは本物のソラマメだったが、1870年に陶製の人形が使われるようになり、現在ではプラスチック製のフェーヴもある。

ガレット・デ・ロワは1月1日の14時に売り出されるのが慣習になっており、フランス人はこれを食べないと1年が始まらないとされている。

ガレット・デ・ロワの起源は、古代ローマのサートゥルヌス(ローマ神話の農耕神)の祭典サートゥルナーリア(農神祭、12月17日から23日まで開催される)にさかのぼる。サートゥルナーリアの饗宴では豆をひとつ入れたケーキが供され、豆が当たった出席者を宴の王とする習慣があった。

ブーランジェリーエリックカイザージャポンは木村屋総本店の社長、木村光伯(きむら・みつのり)さんのいとこで、1969年生まれ、慶応大学法学部を卒業し、1991年に千代田生命保険相互会社に入社、1997年に退社し、1998年にアメリカ国立パン研究所「AIB」を卒業、ニューヨークで修業し、1999年にパリ・メゾンカイザーで修業した木村周一郎(きむら・しゅういちろう)さんが2000年に「メゾンカイザー(Maison Kayser)」の日本とアジア圏のブランド管理会社として設立した。

2001年に国内初出店として高輪本店をオープンし、2002年に株式会社サンジェルマンへの技術指導をはじめ(製パンコンサルティング業務)、2005年に雪印乳業株式会社とオリジナルバターを共同開発し、2005年に日清製粉株式会社と小麦粉「トラディショナル」を共同開発し、2007年に台湾の商社「ビリーズ・インターナショナル(Breeze International)」と業務提携(製パンコンサルティング業務)し、2007年に台湾のベーカリー「メゾンカイザー台湾」のコンサルティングを開始し、2007年に直営店の総売上高で20億円を達成した。

2008年に北海道洞爺湖サミットにてパンを発表し、8カ国首脳に提供、2009年に独立資本の別ブランドとして「株式会社パット」を設立、「パン・オ・トラディショネル(Pain au Traditionnel)」をオープン、2010年に韓国ハンファグループと業務提携(製パンコンサルティング業務)し、2010年に韓国でオープンしたベーカリー「メゾンカイザーコリア」のコンサルティングを開始し、2010年に国内初の子会社として「株式会社メゾンカイザー仙台」を設立し、仙台に出店した。

2010年に木村周一郎さんが財団法人「日本食生活文化財団」より食生活文化銀賞を受賞、2011年にシンガポールに海外初の子会社「メゾンカイザー(シンガポール)」を設立し、2012年に直営店の総売上高が25億円になり、2013年にシンガポール子会社を香港の「メゾンエリックカイザーアジア(Maison Eric Kayser Asia)に売却し、2014年に年商が34億円になった。現在、全国で約30店を運営している。

銀座周辺のメゾンカイザーは「アンド・コーヒー・メゾンカイザー(&COFFEE MAISON KAYSER)銀座1丁目店」以外に、「銀座松屋店」(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)、「日本橋高島屋店」(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)、「大丸東京店」(千代田区丸の内1-9-1、03-3201-5120)、「コレド(COREDO)日本橋店」(中央区日本橋1-4-1、コレド日本橋、03-3516-0030)、「メゾンカイザーカフェ丸の内店」(千代田区丸の内1-4-1、丸の内永楽ビルディングイイヨ=iiyo、03-6269-9411)がある。

営業時間は各店に確認を。すでに予約を受け付けている。