丸善日本橋で池田あきこ「ダヤン版画」展、銅版画に彩色実演も

【銀座新聞ニュース=2020年12月11日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(東京都中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は12月13日から18日まで3階ギャラリーで池田あきこさんによる「ダヤンアートフェア&版画展」を開く。

丸善・日本橋店で12月13日から18日まで開かれる池田あきこさんの「ダヤンアートフェア&版画展」に出品される作品((C)Akiko Ikeda/Wachifield Licensing Inc.)。

架空の世界「わちふぃーるど」に住む猫の「ダヤン」を中心とした物語で知られる「株式会社わちふぃーるど」(埼玉県富士見市鶴瀬西3-1-5、049-268-1250)の代表取締役、池田あきこ(池田晶子=いけだ・あきこ)さんが5月20日に「ダヤン、奇妙な夢をみる (ダヤンの冒険物語)」(ほるぷ出版、税別1500円)を刊行したのを記念して、表紙、さし絵の新作版画を展示販売する。また、アパレル、雑貨などのダヤングッズも販売する。

「ダヤン、奇妙な夢をみる」はマーシィの家で、オットーさんが持ち帰った不思議なランプを手にして以来、ダヤンは奇妙な夢をみるようになり、そのダヤンの夢の中に、イワンやマーシィ、バニラなど「わちふぃーるど」の仲間たちが入りこんでくる。

そこにモスという夢の魔物があらわれ、バニラをさらっていってしまう。さらに、夢の中でダヤンの声を聞いたジタン、笛の音に呼ばれたバク、バニラのために夢の世界にやってきたキマイラまでも、ダヤンの夢に入ってくる。ダヤンたちは、夢から出ることができるのだろうか。

池田あきこさんは1950年東京都武蔵野市吉祥寺生まれ、1970年に青山学院短期大学国文科を卒業、在学中はバトントワリング同好会の所属、卒業後は読売広告社に入社、1973年から母が始めた皮細工工房を手伝い、自ら革人形などを制作し、1974年に子どもの頃作った、オリジナルキャラクターの「わちふぃーるど」を自分のペンネームとして使い、1976年から皮工房「わちふぃーるど」とし、本格的に革小物の生産をはじめた。

1983年に東京・自由が丘に直営店「わちふぃーるど」を開店、店のマークとして猫のダヤンが誕生、パステルと色鉛筆を使い、絵を描きはじめ、1986年に「株式会社わちふぃーるど」を設立、代表取締役社長に就任、1987年から不思議な国わちふぃーるどの物語を、ダヤン中心に創りはじめ、ショートストーリー中心の「12の月の物語」を刊行した。

1988年に初の絵本「ダヤンのおいしいゆめ」(ほるぷ出版)を刊行、1992年に日本テレビ系連続アニメ「ヨーヨーの猫つまみ」の原作を手がけ、1993年に小学3年生国語教科書(東京書籍)「手ぶくろを買いに」のさし絵を手がけ、コレクションブックシリーズ第1作「ダヤンのたんじょうび」を刊行した。

1996年に画集「サウス風物詩」を刊行、モロッコやイタリアを旅し、帰国後、スケッチ紀行「モロッコへ行こう」を刊行、1999年に不思議の国わちふぃーるどを解明する長編ファンタジー第1巻「ダヤン、わちふぃーるどへ」を刊行し、2007年に長編ファンタジー第7巻「ダヤン、タシルへ帰る」で完成した。

2010年に長編ファンタジー新シリーズ第1巻「ダヤン、クラヤミの国へ」を刊行、2012年に第2巻「ダヤンと恐竜のたまご」を刊行している。ほかに、2012年から2016年までムック本5冊を刊行している。

13日13時から池田あきこさんによるサイン会を開く。期間中、対象版画や書籍を税込3000円以上購入すると、先着80人までサイン会に参加できる整理券を配布する。

13日15時30分から池田あきこさんが「版画加彩パフォーマンス」を開催する。対象の銅版画を購入すると、池田あきこさんがその場で銅版画に彩色する。先着20人まで。ただし、加彩後、乾くまでに時間がかかるので、作品の引き渡しは後日になる。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は15時)、入場は無料。