丸善丸の内で中島潔初の新作展、サイン会も

【銀座新聞ニュース=2012年1月25日】丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は1月25日から1月31日まで4階ギャラリーで中島潔さんによる「新作展-新しい風」を開催する。

丸善が「風の画家」と呼ばれる中島潔(なかしま・きよし)さんの作品を展示販売するようになって17年目にして初めて、中島潔さんの未公開の新作を展示する。

中島潔さんは2010年に清水寺成就院にふすま絵46枚を奉納し、「必死に走った5年間が過ぎ、周りを見回すと、見慣れたいつもの景色がありました。しかし、そこに吹き抜ける風は違っていました。懐かしいようで見たこともない、新しい風でした」としており、清水寺成就院にふすま絵完成後の心境を新作で表現している。

中島潔さんは1943年満州(現奉天)生まれ、佐賀県育ちで、高校卒業後、伊豆下田の金鉱で温泉掘りとして働きながら、絵を独学、その後、上京して広告の世界に入り、アートディレクターとして活動し、1971年にフランス・パリにわたり、勝手に美術学校にもぐりこんで学び、1976年に独立し、絵画の制作に専念した。

1982年にNHK「みんなのうた」の中の「かんかんからす」のイメージ画が話題となり、同年に初の個展を開いた。1987年にボローニャ国際児童図書展でグラフィック賞を受賞、1990年に中国文化庁の招きで、海外初の個展を北京の故宮で開催、1998年に画業30年を記念して「源氏物語五十四帖」を発表した。

2003年にフランスにわたり、絵を制作、同年に「童画でつづる30年史」展を全国で開催、2010年に京都・清水寺成就院に「生命の無常と輝き」ふすま絵46枚を奉納、同年10月に佐賀新聞文化賞を受賞した。また、NHKが1996年に雑誌「ラジオ深夜便」を創刊(創刊時は季刊誌、1998年に隔月刊誌、2003年から月刊誌)して以来、現在まで表紙絵を描き続けている。

1月29日14時から中島潔さんのサイン会を開催する。会期中、会場で画集、額絵、カレンダーを購入すると、先着100人まで整理券がもらえる。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)で、入場は無料。