ポーラ銀座で中村萌展、自身の中にある光を探す旅

【銀座新聞ニュース=2021年9月3日】化粧品業界国内4位のポーラ・オルビスホールディングス(中央区銀座1-7-7、ポーラ銀座ビル、03-3563-5517)が運営するポーラミュージアムアネックス(ポーラ銀座ビル、03-3563-5501)は9月3日から10月10日まで中村萌さんによる「our whereabouts-私たちの行方」を開く。

ポーラミュージアムアネックスで9月3日から10月10日まで開かれている中村萌さんの「our whereabouts-私たちの行方」に出品される「our whereabouts(アワー・ホエアアバウツ)」(2021年、素材・樟、ブロンズ、油彩)。

中村萌さんは女子美術大学大学院を修了後、内外の多くのグループ展に参加し、2013年の台湾のアートフェアへの出品をきっかけに、海外でも注目されている。

楠(くすのき)などを丸太の状態から削り出し、油絵具で彩色された作品は、植物や雲などをまとった妖精のような姿をし、ふっくらとしたピンク色の頬がとても愛らしいという。

一方で、瞳は軽く閉じていたり、どこか遠くを見つめる眼差しをしていたりと、まるで、その視線の先は見るものに委ねられているような不思議な感覚になる。今回は今のような状況の中で、「彷徨(さまよ)いながら、光を見つけ出す」という想いが込められており、それぞれが自分に問いかけながら、自身の中にある光を探す旅となるような展覧会で、新作を含む木彫と平面作品、約20点を展示する。

中村萌さんは「まるで目隠しをして歩いているような、目に見えない不安と閉塞感が漂い続ける今、私たちの向かう先に、わずかでも明るい光があることを祈って」本展覧会を構成した。また「木との関係性、絵画と立体の境界、その行方についてなど、ここ数年、自分が思い巡らせてきたことを、そのまま会場全体で表現できたら」としている。

中村萌さんは1988年東京都生まれ、2010年に女子美術大学美術学科洋画専攻を卒業、2012年に同大学大学院美術研究科美術専攻を修了、2012年からギャラリー椿を中心に個展を開き、2013年から台湾、2016年からインドネシア、2020年にはイタリア、英国などのグループ展に出品している。

開場時間は11時から19時で、入場は無料。また、ギャラリー椿(中央区京橋3-3-10、第1下村ビル、03-3281-7808)でも9月3日から25日まで中村萌さんの個展を開いている。椿は日・月曜日、祝日は休廊。