五輪招致委、ヤフー、グリーがパートナー、招致大使に吉田沙保里ら

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【銀座新聞ニュース=2012年12月21日】特定非営利活動法人「東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会」は12月21日午後、京王プラザホテル(新宿区西新宿2-2-1)で会見して、ヤフーとグリーの2社と「2020 東京招致オフィシャルパートナー」契約を結んだと発表した。

会見後オフィシャルパートナーになったヤフー、グリーの社長とともに「公約」を掲げて写真撮影に応じる吉田沙保里さん。ほかは左からヤフーの宮坂学さん、竹田恆和さん、田中良和さん。

また、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会は21日の理事会で会長に東京都知事の猪瀬直樹さんを選任した。また、主に海外での招致活動などを支援する「招致アンバサダー」にサッカー女子の沢穂希(さわ・ほまれ)さん、女子レスリングの吉田沙保里(よしだ・さおり)さん、フェンシングの太田雄貴(おおた・ゆうき)さん、パラリンピック水泳の鈴木孝幸(すずき・たかゆき)さん、パラリンピック陸上の土田和歌子(つちだ・わかこ)さんの5人を任命した。

朝日新聞のワエブサイト12月21日付けによると、2013年1月7日にスイス・ローザンヌにあるIOCへの「キャンディデイチュア・ファイル(Candidature File、立候補ファイル)」の提出に沢穂希さんが行き、1月10日にイギリス・ロンドンで予定されている国際メディア向けの記者会見に出席する。

また、沢穂希さんと吉田沙保里さんは2013年1月1日に開催される天皇杯サッカー決勝戦会場に行き、東京オリンピック招致活動のPRを行う。3月にはIOC評価委員会の東京視察が予定されている。

「招致アンバサダー」に就任し、2020年東京オリンピックが実現した際は、必ず出場すると公約した吉田沙保里さん。

一方、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会のオフィシャルパートナーはすでにアシックス、デサント、JTB、近畿日本ツーリスト、ミズノ、全日本空輸(ANA)、日本航空、綜合警備保障(アルソック=ALSOK)の8社が決まっており、今回の2社で11社になる。期間は2013年9月7日までとなっている。

理事長の竹田恆和(たけだ・つねかず)さんは「インターネットの力を活用し、オリンピック招致につなげてゆきたい。インターネットの大規模な活用はチャレンジだ。というのも来年1月7日にIOCに立候補ファイルを提出する。その後、市場調査があり、いかに支持率を高めてゆけるか」と語り、IT企業の支援に期待していることを示した。

ヤフーの代表取締役社長、宮坂学(みやさか・まなぶ)さんは「2004年からオフィシャルパートナーとして、ヤフースポーツ、スポーツナビなどインターネットで取り組んできた。ネットでソーシャルムーブメントを起こせるのか、そこに挑戦していきたい」と述べた。

グリーの代表取締役社長、田中良和(たなか・よしかず)さんは「東京での開催実現は日本の経済と産業に活力を与えるだけでなく、日本の人々に夢と希望をもたらす」と支援する理由を語った。

招致アンバサダーに任命された吉田沙保里さんは「私、吉田沙保里は東京招致できたら、8年後、止められても出ます」と公約し、記者から8年後まで現役を続けるのかと聞かれると、「(2020年までに)結婚するのか、子供を産むのか分からない」と語り、もし、引退していても復活したい、と出場に意欲を見せた。

東京都と公益財団法人「日本オリンピック委員会(JOC)」は2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の招致へ向け、2011年8月に国際オリンピック委員会(IOC)へ立候補を申請し、9月15日に「東京2020 オリンピック・パラリンピック招致委員会」を設立した。

2012年2月に東京を含む、アゼルバイジャン・バクー、カタール・ドーハ、トルコ・イスタンブール、スペイン・マドリードの5都市がIOCへ計画を記した「アプリケーション・ファイル(Application File、申請ファイル)」を提出した。

IOCはこれらのファイルを基に5月23日(日本時間5月24日)に開催された理事会で東京、イスタンブール、マドリードを一定の開催能力や要件を満たした「立候補都市」として選出した。

「立候補都市」は2013年1月7日に立候補ファイルを提出することになっており、その後、IOC評価委員会による各都市訪問、各種国際会議におけるプレゼンテーションなどを経て、9月7日(日本時間9月8日)にブエノスアイレス(アルゼンチン)で開催される第125回IOC総会でIOC委員の投票により、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市が決まる。