日比谷「デヴィッド・ボウイ」、モーゲン監督来日記念上映で挨拶

【銀座新聞ニュース=2023年2月2日】百貨店業界大手のJ.フロント リテイリング傘下のパルコ(渋谷区神泉町8-16、渋谷ファーストプレイス、03-5459-6811)は2月9日にTOHOシネマズ日比谷(千代田区有楽町1-1-3、東京ミッドタウン日比谷、050-6868-5068)で「デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム」の監督来日記念!IMAXRレーザープレミア上映を開く。

3月24日から一般公開される「デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム」((C)2022 STARMAN PRODUCTIONS,LLC.ALL RIGHTS RESERVED.2023)。

2月9日18時30分の回上映前に、監督のブレット・モーゲン(Brett Morgen)さんと秘密のスペシャルゲストが舞台に登場してあいさつする。

「デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム」は世界的ロックスター、デビッド・ボウイ(David Bowie、1947-2016)の人生と才能に焦点を当てたドキュメンタリーで、デビッド・ボウイ財団初の公式認定映画となっている。デヴィッド・ボウイが30年にわたり保管していた膨大な量のアーカイブから選ばれた未公開映像と、「スターマン」や「チェンジズ」などの40曲で構成されており、全編にわたってデヴィッド・ボウイ本人によるナレーションを使用している。

ブレット・モーゲンさんが監督を務め、プロデューサーのトニー・ビスコンティ(Tony Visconti)さんが音楽プロデュース、「ボヘミアン・ラプソディ」でアカデミー録音賞を受賞したポール・マッセイ(Paul Massey)さんが音響を担当している。英国アカデミー賞の最優秀ドキュメンタリー部門の候補になっている。

ウイキペディアなどによると、デヴィッド・ボウイは1947年英国ロンドン生まれ、1962年に最初のバンド「コンラッズ(Konrads)」を結成し、ギターやベースを担当した。1964年6月に「ディヴィー・ジョーンズ・アンド・ザ・キング・ビーズ(Davie Jones with the King Bees)」名義で最初のシングル「リザ・ジェーン (Liza Jane)」を発表、しばらくはヒットに恵まれず、名を変え、1966年4月のシングル「ドゥ・エニイシング・ユー・セイ(Do Anything You Say)」から「デヴィッド・ボウイ」を使いはじめ、芸名が定着する。

1967年6月にデビューアルバム「デヴィッド・ボウイ」を発表、アルバム制作中にチベット仏教に傾倒し、同年9月に短編映画「イメージ」(1969年、英国)に出演が決定している。1969年にアルバム「スペイス・オディティ」を制作、1970年にミック・ロンソン(Mick Ronson、1946-1993)をサウンド面での盟友に迎え「世界を売った男」を発表し、歌詞に哲学、美学の要素が含まれるようになった。

1972年6月にコンセプト・アルバム「ジギー・スターダスト」を発表し、コンセプトに基づいて架空のロックスター「ジギー・スターダスト」を名乗り、1973年7月の英国での公演を最後に、この架空のロックスター「ジギー・スターダスト」の終焉を宣言した。1974年にコンセプト・アルバム「ダイアモンドの犬」を発表、1975年に「ヤング・アメリカンズ」を発表、このアルバムの直後、初の主演映画「地球に落ちて来た男」がクランクインした。

その後、再び架空のキャラクター「シン・ホワイト・デューク」(Thin White Duke、痩せた青白き公爵)を名乗り、ツアーを行い、終了後、薬物からの更生という目的も兼ねてベルリンに移住し、音楽作りを始めた。1977年から1979年にかけてブライアン・イーノ(Brian Eno)さんとのコラボで制作されたアルバム「ロウ」(1977年)、「英雄夢語り」(1977年)、「ロジャー」(1979年)は、のちに「ベルリン3部作」と呼ばれ、シンセサイザーを導入したアーティスティックな作品となっている。1980年にアメリカに戻り、ニューウェーブを前面に出した、RCA時代最後のアルバム「スケアリー・モンスターズ」を発表した。

1980年代はナイル・ロジャース(Nile Rodgers)さんをプロデューサーに起用したアルバム「レッツ・ダンス」を発表し、キャリアで最大のヒット・アルバムとなった。1989年にシンプルなロックバンド「ティン・マシーン」を結成し、スタジオ・アルバムを2枚、ライヴ・アルバムを1枚発表した。1991年に「ティン・マシーンⅡ」を発表、1993年にナイル・ロジャースさんと再び組んで6年ぶりのソロアルバム「ブラック・タイ・ホワイト・ノイズ」を発表、「トゥナイト」以来9年ぶりに全英1位を獲得した。

2000年代に入っても創作意欲は衰えず、2002年に「ヒーザン」、2003年に「リアリティ」とアルバムを発表し、大規模なワールド・ツアーを開始した。その中で8年ぶりの来日公演も果たしたが、このツアー中にハンブルクにて動脈瘤による前胸部の痛みを訴え緊急入院し、残りの公演を中止した。この後、創作活動に消極的となり、2004年の「ネヴァー・ゲット・オールド(Never Get Old)」以降リリースが途絶えた。

2013年1月、66歳となる誕生日に突如、新曲「ホエア・アー・ウィー・ナウ?」、10年ぶりとなる新作「ザ・ネクスト・デイ」を3月に発売すると発表した。2015年に1976年に主演した映画「地球に落ちて来た男」が舞台化され、自らもプロデュースを担当した。2016年1月10日、18カ月の闘病の末、肝癌により死去した。2日前の69歳の誕生日にアルバム「ブラックスター」を発表したばかりであった。

ウイキペディア(英語版)によると、ブレット・モーゲンさんは1968年アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ、1987年にマサチューセッツ州アマーストのハンプシャー カレッジで歴史学の学士号を取得、1991年にニューヨーク大学で映画製作のMFAを取得して卒業した。1994年にニューヨーク大学在学中に自主映画「Ollie’s Army(オリーズアーミー)」を制作し、この作品は1994 年のオリバー・ノース(Oliver L.North)上院議員の選挙運動中に、ジェームズ・マディソン大学共和党員が果たして功績に焦点を当てている。

1999年に3人のボクサーとコーチを追ったドキュメンタリー映画「On The Ropes(オン・ザ・ロープ)」(原題)でアカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。2002年に映画プロデューサーのロバート・エヴァンス(Robert Evans、1930-2019)についての伝記ドキュメンタリー「くたばれ!ハリウッド」(ザ・キッド・ステイズ・イン・ザ・ピクチャー=The Kid Stays in the Picture)を監督した。2007年にドキュメンタリー・アニメの「Chicago 10」を監督し、2012年に「ザ・ローリング・ストーンズ」を扱い、アーカイブから映像を選り抜き、1960年代から1970年代の激動の歩みを時代背景とともに浮かび上がらせた「クロスファイアー・ハリケーン」を監督している。

2015年にアメリカのロックバンド「ニルヴァーナ」のフロントマンだったカート・コバーン(Kurt D.Cobain、1967-1994)に焦点を当てた音楽ドキュメンタリー「COBAIN モンタージュ・オブ・ヘック」を監督した。2017年に英国の人類学者ジェーン・グドール(Dame Jane Goodall)さんについて描いたアメリカの伝記ドキュメンタリー映画「ジェーン」でエミー賞監督賞を受賞している。

チケットは2月3日0時からパソコンなどで、3日オープン時から劇場窓口で販売する。料金は1900円にIMAXRレーザー料金が追加され、2500円均一。作品は「PG12」(12歳未満は保護者の助言・指導が必要)に指定されている。