戸田建のKYOBASHI WALLで大竹奨次郎とSAKAMOTOが優秀賞

【銀座新聞ニュース=2023年3月1日】建設業界売上高14位の戸田建設(中央区八丁堀2-8-5、03-3535-1354)は2月28日、「KYOBASHI ART WALL-ここから未来をはじめよう」の第3回優秀作家と奨励作品を発表した。

戸田建設の「KYOBASHI ART WALL-ここから未来をはじめよう」の第3回優秀作家に選ばれたSAKAMOTO ENTERTAINMENT(サカモト・エンターテインメント)さんの「Re:Orange_Peel_Piece(リ・オレンジ・ピール・ピース、みかんのむかれた皮)」(左)と大竹奨次郎さんの「Untitled(アンタイトルド、題名なし)」(右)。

第3回目は2022年11月1日から2023年1月12日まで作品を募集し、国内外から総数148点の応募があり、今回の優秀作家と作品は、1994年東京都生まれ、2020年に武蔵野美術大学油絵学科を卒業した大竹奨次郎さんの「Untitled(アンタイトルド、題名なし)」と1997年熊本県生まれ、2020年に多摩美術大学統合デザイン学科を卒業したSAKAMOTO ENTERTAINMENT(サカモト・エンターテインメント)さんの「Re:Orange_Peel_Piece(リ・オレンジ・ピール・ピース、みかんのむかれた皮)」が選ばれた。

これらの作品は2月27日から3月まで戸田建設が現在、工事を進めている新本社ビル「TODA BUILDING(トダ・ビルディング、仮称)」(TODAビル)の建設現場の仮囲(中央区京橋1-7-1、北面)に展示している。

奨励作品は2003年宮城県生まれ、2023年2月現在、東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コースに在籍中の荒井佳能(よしたか)さんの「Emergency(エマージェンシー)」、1982年南アフリカ共和国ヨハネスブルグ生まれ、筑波大学大学院を修了している岩竹理恵さんの「Atopon(アトポン)_DSC05669」が選ばれた。

「KYOBASHI ART WALL(キョウバシ・アート・ウォール)」は、戸田建設が新進アーティストの支援を目的に2021年11月にスタートした現代アート作品の公募展で、TODAビルの2024年オープンに向けて、半年に1回、全4回にわたり作品を募集し、毎回、優秀作品を2点(計8作品)を選出する。優秀作品は、TODAビル建設現場の仮囲に掲出するほか、東京・京橋の各所にて展開し、京橋発の新進アーティストを発掘するのが目的としている。

審査員は公益財団法人「石橋財団」アーティゾン美術館の副館長、笠原美智子さんと、今回は2002年から2016年3月まで小山登美夫ギャラリーにディレクターとして在籍し、2017年にギャラリーKOSAKU KANECHIKAを設立した代表の金近幸作さん、戸田建設京橋プロジェクト推進部が審査員となり、優秀作品2点、奨励作品2点を選び、優秀作品には、仮囲での掲出展示に加え、賞金25万円、2023年9月には戸田建設が期間限定で運営するスペース「KYOBASHI ART ROOM(キョウバシ・アート・ルーム)」(中央区京橋1-8-4、京橋第二ビル)にて展示会を予定している。

第2回目の優秀作品の作家として選ばれた高橋喜代史さんと張静雲(チャン・ジンウェン)さんは3月8日から4月23日まで戸田建設が期間限定で自主運営するスペース「KYOBASHI ART ROOM」にて作品を展示する予定。

3月8日から19日まで展示する高橋喜代史さんは「言葉のポリセミー」と題し、優秀作品に選ばれた「POSTER(ポスター)」に関連する映像作品に加え、「言葉」の視覚的拡張を表現する新作も出品する。

4月12日から23日まで展示する張静雲さんは「空白と距離」と題して、優秀作品に選ばれた「冬夜」に加え、 同作に関連するコロナ禍の「時間の空白」と「空間の距離」をテーマにした作品を紹介する。

高橋喜代史さんは1974年北海道生まれ、札幌を拠点に国内外で活動。言葉や文字を扱い「接続と分断」に関する映像インスタレーションや立体作品を制作している。1995年にヤングマガジン奨励賞、2000年にビッグコミックスピリッツ努力賞、2010年にJRタワーアートボックス最優秀賞、2020年に第3回本郷新記念札幌彫刻賞を受賞している。2012年より現代美術の企画も行う。2015年に一般社団法人「PROJECTA(プロジェクタ)」を設立している。

チャン・ジンウェンさんは1979年台湾台中生まれ、2020年から多摩美術大学大学院博士後期課程に在籍している。2022年に「記憶容器」SICF22 EXHIBITION部門グランプリアーティスト展に出品している。

3月17日18時30分から20時まで「KYOBASHI ART ROOM」で高橋喜代史さんと美術手帖の現代美術の入門コラムで知られる金沢美術工芸大学美術工芸学部美術科芸術学専攻講師の山本浩貴さんがクロストークを開く。定員は15人で、事前予約制。

4月21日18時30分から20時まで「KYOBASHI ART ROOM」で張静雲さんと「BankART(バンカート)1929」の代表で、アーティストの細淵太麻紀(ほそぶち・たまき)さんがクロストークを開く。定員は15人で、事前予約制。いずれも入場は無料。

展示会の開場時間は12時から18時。日曜が定休。入場は無料。

注:「張静雲」の「雲」は正しくは「雨」と「文」を組み合わせた漢字です。