ギャルリー志門、阿部アヤ、大金郁子、堤悦子ら「アマビエ」展

【銀座新聞ニュース=2020年8月17日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル3階、03-3541-2511)は8月17日から22日まで緊急企画として「コロナ封じ!アマビエ」展を開いている。

ギャルリー志門で8月22日まで開かれている「コロナ封じ!アマビエ」展のフライヤー。

ギャルリー志門が感染が拡大する新型コロナウイルスへの終息を願って流行している「アマビエ」をモチーフとして、約40人の作家が独自の視点で描いた「アマビエ」作品を展示販売する。

今回、出品しているのは、秋(あき)ゆかりさん、阿部アヤ(あべ・あや)さん、石川忍生(いしかわ・しのぶ)さん、石黒喜子(いしぐろ・よしこ)さん、井上一光(いのうえ・いっこう)さん、今井聖子(いまい・せいこ)さん、今村園子(いまむら・そのこ)さん、内田信(うちだ・まこと)さん、大金郁子(おおがね・いくこ)さん、大知美知子(おおとも・みちこ)さん。

大庭英治(おおば・えいじ)さん、尾崎悦子(おざき・えつこ)さん、小原義也(おはら・よしや)さん、甲斐(かい)めぐみさん、影山あつ子(かげやま・あつこ)さん、柏木喜久子(かしわぎ・きくこ)さん、紀井学(きい・まなぶ)さん、黒田周暉(くろだ・ひろき)さん、五島秀明(ごとう・ひであき)さん、小杉徳子(こずぎ・のりこ)さん。

小鶴幸一(こづる・こういち)さん、小堀令子(こぼり・れいこ)さん、斉藤郷子(さいとう・さとこ)さん、斎藤矢寸子(さいとう・やすこ)さん、さとうのりこさん、柴田洋子(しばた・ようこ)さん、杉山英子(すぎやま・ひでこ)さん、田辺修(たなべ・おさむ)さん、堤悦子(つつみ・えつこ)さん、鶴見厚子(つるみ・あつこ)さん。

布施木多恵子(ふせき・たえこ)さん、松岡曉子(まつおか・あきこ)さん、美濃部民子(みのべ・たみこ)さん、箕輪香名子(みのわ・かなこ)さん、森三千代(もり・みちよ)さん、八木泉(やぎ・いずみ)さん、わだまさとさん。そのほかに、賛助出品として、安藤栄作(あんどう・えいさく)さん、渡辺豊重(わたなべ・とよしげ)さんも参加している。

ウイキペディアによると、「アマビエ」は日本に伝わる妖怪で、海中から光をかがやかせるなどの現象を起こし、豊作や疫病などに関する予言をしたとされている。

江戸時代後期に作られたとみられる瓦版に類する刷り物に、絵と文が記されており、肥後国(現熊本県)の夜ごとに海に光り物がおこったため、土地の役人がおもむいたところ、「アマビエ」と名乗るものが出現し、役人に対して「当年より6カ年の間は諸国で豊作がつづく。しかし、同時に疫病が流行するから、私の姿を描き写した絵を人々に早々に見せよ」と予言めいたことを告げ、海の中へと帰って行ったとされる。

瓦版に弘化3(1846)年4月中旬という記載があることから、その年に出版されたものであると考えられている。姿形については添えられた挿し絵(アマビエを目撃したとされる役人がその場で姿を写した「アマビエの絵」が江戸に送られて来ており、その「写し」であると文には書かれている)が存在しているが、本文には「図の如く(原文「づの如く」)」とのみ記載されており、具体的な言葉ではどのようなかたちのものであったかについての特徴は書き留められていない。

アマビエについての記録の類は、この1種類の瓦版でしか確認されていない(熊本県にそのような目撃譚や伝説が伝承されて来た事実も確認されていない)が、類似性の高い内容が記載されている「アマビコ」と呼ばれる妖怪の資料群との比較から、アマビコが誤記された例のひとつではないかという説が、1999年に民俗学者の湯本豪一(ゆもと・こういち)さんによって指摘されている。

アマビエは江戸時代に制作された瓦版のひとつとして、1970年代以降に写真図版つきで書籍などでしばしば紹介されており、2000年代以降は、湯本豪一さんによる他の同趣向の妖怪やアマビコを中心とした新たな資料紹介がつづき、2004年に川崎市市民ミュージアムでおこなわれた「日本の幻獣-未確認生物出現録」という資料展の会期中には、アリエ、アマビエなどのフィギュアがグッズ販売された。

2020年2月から3月にかけて、新型コロナウイルス感染症に関連して「アマビエのイラストを描く」という行為が広く創作活動の場で注目され、「新型コロナ退散の願いを込めた作品」としてアマビエがさまざまに創作のうえで作られる行動(アマビエチャレンジ)が見られた。また、4月7日からは厚労省が新型コロナウイルス感染症のウエブ向け対策啓発の広報アイコンとしてアマビエのイラストを用い、同じイラストが6月19日から厚労省が配信を開始した「ココア(COCOA)」の画面にも同じものが用いられている。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)。また、HP(http://simon1987.livedoor.blog/)で、作品や価格などを掲載しており、すでに予約、購入できるようになっている。