サニーヘルス、沖縄肥満率1位は米文化食と車による運動不足が原因

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【銀座新聞ニュース=2013年6月14日】サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル6階、0120-662-444)はこのほど、調査レポート「県民の3分の2が油を摂り過ぎ!日本一の肥満県となった沖縄」を発表した。

沖縄県を象徴するシーサー。沖縄県の男女が肥満率が高いのは、アメリカスタイルの食文化と車社会による高脂質、運動不足が原因のようだ。

沖縄県を象徴するシーサー。沖縄県の男女が肥満率が高いのは、アメリカスタイルの食文化と車社会による高脂質、運動不足が原因のようだ。

厚生労働省が2012年1月にまとめた「2010年(平成22年)国民健康・栄養調査」によると、都道府県別肥満率で男性(20歳から69歳)の肥満率が、沖縄県が45.2パーセントで1位になった(女性については、肥満率の前提となる飲酒や喫煙などの都道府県別データが少ないため解析から除かれている)。ただし、「2005年の国民健康・栄養調査」では女性の数値も公表されており、沖縄県が39.4パーセントで1位になっている。

また、厚生労働省の「平成22年都道府県別生命表の概況」によると、平均寿命は沖縄県の男性が30位の79.40歳、女性が3位の87.02歳と長寿命県のひとつとなっている。

サニーヘルスでは、沖縄県では10年でおよそ40パーセントも心臓病関連の死が増えており、肥満が増加して心疾患や糖尿病のリスクも高まてっいるという。健康と長寿には生活環境や食生活が重要で、これまで沖縄県の長寿を支えてきた要因のひとつが昔ながらの沖縄料理で、全国平均以上の量の緑黄色野菜、昆布など海草、豆腐を食べ、「ひづめと鳴き声以外は全部食べる」と言われる豚肉も、過不足なく摂取している。脂肪の多い部位は下茹でして脂を落とすなど、こうした食習慣が栄養のバランスを保ってきたと指摘している。

ところが、戦後こうした食習慣に変化が起こり、アメリカの占領下で沖縄県は、食においてもアメリカの影響を受け、アメリカ軍の軍用食料から供出されたポークランチョンミートやコンビーフハッシュ(コンビーフとじゃがいもを合わせたもの)など加工肉が一般に普及し、大量に消費されるようになったという。

ほかに、ビーフステーキ、ハンバーガー、ホットドッグ、ピザ、タコス(沖縄県ではタコライス)といったアメリカ食が早い時期から普及し、1963年にはファストフードの「A&W」がオープンし、マクドナルドの日本進出より8年も早い。アメリカ的な食文化が根付いたことで、若い世代では昔ながらの沖縄料理を食べる機会が減り、戦後に生まれた現在60代以下の人たちは、子どもの頃からこのような食環境で育ったとみている。

塩分摂取量(20歳以上)は男性が9.5グラム、女性が9.1グラムでいずれも最下位だ。その反面、1日の野菜摂取量が男性が265グラムで45位、女性が249グラムで44位と極めて少ない。

また、沖縄県の調べでも県民の3人に2人が脂質を過剰摂取しているという分析が出されている。沖縄県では元気な70代以上の高齢者が多い一方で、40代から60代の死亡率が高いのは、こうした事情による影響が少なからずあるとしている。

肥満が増えたもうひとつの原因は急速に広がった車社会の影響を挙げている。沖縄県には那覇市中心部にはモノレールがあるが、他には鉄道がなく、移動手段は徒歩か車、バスしかなく、次第に車が普及し、141万人の沖縄県で、車保有台数が2011年1月末に100万台を突破している。現在ではおよそ1.5人に1台の割合で車を保有しており、成人のほとんどが車を持っているといえる。

また、昔からあった八百屋、肉屋などがど閉店し、新しくできた大型スーパーに車で買い物をするような生活に変化している。つまり、車社会の進行が運動不足に拍車をかけ、肥満率を押し上げているというわけだ。高脂肪の欧米型の食事に、運動不足が重なり、これでは肥満にならないほうが不思議と指摘する。

沖縄県では現在、長寿世界一復活に向け「チャーガンジュー(「いつも元気」を意味する沖縄の方言)おきなわ」を掲げ、健康増進に取り組んでいる。朝食を食べ、油を控えめに、体重を毎日測り、適度な運動をするよう啓蒙している。